アナザーサイト
「デケム様、こちらが例の調査書です」
「うん」
俺は下っ端の調査員から調査書を受け取った。
『ラヒル・ジャスポー
元・調薬研究室所属
プロジェクトゼロ参加経験あり
厳重な違反行動が確認されたことにより、エクリプスより追放処分
その後、持ち出し禁止の研究素材を持ち出したことが発覚
当研究員の捕獲令および、該当研究素材の回収令が下された
現状、行方不明
中央領カターレ町にて、正体不明の栄養剤「アイリス」が流行
効能から、該当素材を使用した薬である可能性が高いと推測
当町で調査を行ったところ、
当研究員の存在および活動拠点は特定できたが、
到着時にはすでに行方不明』
(……一足遅かったか)
この研究員の捕獲を任命されたが、どうやら何者かに先を越されたらしい。
(まあ、いい)
上層部の連中はギャーギャー騒ぐだろうが、そんなことは知ったこっちゃない。
俺は俺のしたいようにするだけだ。
「もう一人の調査は?」
「……今のところ、めぼしい情報がありません」
ビクビクと震えながら報告する下っ端を、俺は睨みつけた。
「チッ、使えねえ」
俺は報告書の束をそいつの頭に叩き落とし、そのまま部屋を出ようとする。
「もういい。もうお前らには期待しねえ。
俺が自分で探す。見つかるまで帰らねえから、上層部の連中はお前らでどうにかしろ」
「え、デケム様、それは困ります!
僕の権限では、どうすることも――」
泣き喚く下っ端に目もくれず、俺は部屋を後にした。
「必ず見つけるぞ、ウームデキム。
お前は――俺の唯一だからな」
研究所を出て、俺は血のように赤い瞳で、
焦がれる彼女を探すように、空を仰いだ。
この話しでFirst Showは終わりになります。
初執筆で、色々不慣れの中、ここまで読んでいただきありがとうございます。
少しでもりりィとカイ達の冒険に興味を抱いていただけたならうれしいです。
Second Showもある程度書きあがっていますので、時間を空けずに更新を続けたいと思います。
是非今後も、彼らの旅を見守っててください。
私も作者でありながら、一読者として、彼らの今後を見守り続けたいと思います。
サーカス一行の、りりィに対する印象は現状以下の通りです:
カイ ⇒あの綺麗な目を見続けたい、あわよくばその目に見つめられたい
ウィル ⇒不気味なほどに優秀な女性
ニナ ⇒綺麗なお姉ちゃん。一緒に遊べるかな
ニノ ⇒綺麗なお姉ちゃん。甘やかしてくれるかな
カトリーナ(カナ)⇒同年代の女の子が来てくれてうれしい
サックス ⇒頭のきれる人、とても心強い




