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スキル『洗濯』の能無し悪役令嬢は、冷酷王太子殿下と虹染めに夢中〜無自覚溺愛に振り回されつつも、隣国は楽園です!〜  作者: 櫛田こころ


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第74話 速やかに浄化を

『我が吐息。水のささらに。巡りて巡りて、新たな水を呼べ! 永久なる約束をここに示そう』



 まだ繭殿の周囲にある水が使えると思い、浄化と染め、同時の言祝ぎを紡いでみましたの。少し乱暴な言い方になってしましましたが、リデル様にお怪我以上のことがあってはいけませんもの!!


 わたくしの言祝ぎが終わった頃合いに、リデル様は用意していた白布を宙に投げられました。


 そこへ、邪気の霧が突撃するような音が響きましたが……すぐに、水場へばしん、と音を立てて落ちていきましたの。そこには、幾重にも連なる虹の模様が。これは、おそらく成功ですわ!!



「レティ、怪我はないか?」

「リデル様も大丈夫ですか?」



 お互い、特に怪我がないことを確認し合ったあと……繭殿を確認しましたが。毛束は無事に出来上がっていても、聖獣様が食べていらっしゃるご様子がありませんわ。ここの聖獣様からの攻撃かと思いかけましたが……違うのでしょうか??



『……己が身を案じることはいいが。少しばかり手荒だとは思わんか?』



 小さな老人の声が下からしました??


 すぐに腰を折ると、羽虫のような生き物がわたくしたちの前に立っていましたわ。子どものような見た目ですのに、声はご老人のようですの。



「……貴方様は?」

『儂はこの繭殿の……聖獣ではないが、守護の一端と思ってくれ。月の北は、少し臆病でな? びっくりして出てこんのじゃ』

「「はぁ……?」」

『邪気をぶつけたことへの詫びとして、儂が代弁しにきただけじゃ。そこは許してくれぬか?』

「あ、はい」

「レティに怪我もないし、そこについては」

『うむうむ。物わかりの良い若者らじゃの? クロノ様の血縁にしてはひねくれておらん』

「ひね?」

『あの方は、どうも誤魔化すのが上手いんじゃよ。繭殿の穢れはこんな幼子たちに普通任せぬのにの?』

「俺は成人してますが」

『にしては、数百年生きる儂らよりは断然赤子じゃ』

「あ……はい」



 リデル様が少しむっとされたのにも、きちんと言い負かせるくらいのご老人は凄いですの。


 見た目はともかく、人間ではないので何百年も生きていらっしゃるのですね?



「あの。……聖獣様は、毛束を食べないとお力が」

『そろそろ出てくるじゃろ。おーい、ヒューリ!!』



 羽虫様が聖獣様を呼ばれると、奥の方からのそっと影が動いた気がしましたわ。よく見ると、胴体が長い……蛇のようなそれでしょうか? しゅるしゅる音を立てながら、わたくしたちにお姿を見せてくださいましたの。



『……勝手に、名をそれに教えるな』

『何を言う。邪気と穢れを浄化してくれた子らなのだぞ? お前さんが慎重すぎなのじゃ!!』

『……被害が広がったら、どうする。邪気については勝手に動くんだから調整しようがない』

『だからこそじゃ。うだうだ理屈を並べるのがお前さんの悪い癖じゃな? さっさと、礼を言わんか』

『…………ど、も』

『おい!?』



 姿がはっきり見えますと、蛇の胴体にヒトの顔と上半身があり衣服のような布を着ていました。男性か女性かはあいまいな感じですが、とても美しく銀の髪がお似合いですわ。



「……聖獣殿の尊厳さが」



 わたくしは楽しそうに見ていましたが、リデル様としては色々複雑なようですの。

次回は金曜日〜

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