詩「雪景色」
朝の目の
雪景色は三角だ
転がった生活の瓦礫
その破片が目に刺さって
ちらちらと光る雪
母と父の遠い墓
犬の遠吠え
夕暮れの
尻尾に照らされた
あれは記念日だったのか
白い感触に足を取られ
沈んでいく言葉たち
透明だから
綺麗とは限らない
明るいから
影のある路上
海水浴場があった町
満室のホテルに車をとめて
お寺の場所を確認する
吹雪いていく海
泳げない海
蜃気楼のように
二人の足跡が
背中を引っ掻いた
目に入った海水
痛い、痛い
染みるように
爪痕が
生活に食い込む
痛々しく
尖っていく
雪景色




