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鍵を握る女

私は夢の中にいた。


うすぼんやりと見えてきたのは、知らない街の中を歩く私自身だった。


自身というのは、遠くから、私が歩いているのを私が見ているのだ。


その私自身の前に母が現れた。


母と私自身が何か話している。


聞こえない。何を話しているのか。


「お母さん、何を言ってるの?」


母が私を見た。


すると笑顔になって、消えてしまった。


「母さん!


私は再び叫んだ。


その時、もう一人の私自身が私を見た。


少しぞっとした。


自分自身と向き合うことがこんなにも怖いなんて思わなかった。


ここで目が覚めた。


汗が出ていた。


一体なんだったんだろう?


朝の戦場のような時間をやり過ごした後、昼前の落ち着いた時間に私は夢に見た母を思い出していた。


気が付くと、佐々木加奈からLINEが来ていた。


「あ、気が付かなかった」


彼女のメッセージを読んでみる。


『朝早く失礼致します。本来なら私から言わなければいけないことだったんですが、私の企画が車内で認められ、実は入社以来、初めての自分自身が立ち上げた企画が雑誌に掲載されることになったんです!加奈子さんのおかげです!ありがとうございます!それで、その後なんですが、チケット手配してもよろしいですか?私が出来ることはすべてやりますので!」


まだ入社3年目という彼女はとてもパワフルだ。


彼女も茜さんに、何らかの影響を受けたのかもしれない。


茜さんという女性がますます気になる。


後日、佐々木加奈さんと二人で会う約束をした。

旅のスケジュールを詰めるためだが、ラインでは聞けないようなことを、ここで聞きたいと思った。


加奈さんと茜さんとの関係を。


加奈さんが立ち上げた企画というのも、私がまだ笠松出版から連絡が来る前から、加奈さんが温めていた物だったらしい。もちろん、その時は単独インタビューという企画で、私の名前はなかっただろう。


私は、茜さんにさらにまた一歩近づいた様な気がした。


そして夕べに見た夢の中の母を思い出していた。


母は、私に何を言ったのか?


そして、私は佐々木加奈に会った。


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