表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/73

恋の行く末

家に戻った私は、子供たちが寝静まった夜10時にまた母の日記を読み始めた。


~母の日記より~


茜さんは階段を下りて、赤い欄干の所まで来た。


「この下に江戸時代の杉山検校のお墓があって、さらに下まで行くと砂浜があるの。降りてみる?」


すぎやまけんぎょう? あまりの無知に我ながら恥ずかしくなる。


「茜さん、その、杉山検校さんって有名な人?」


「有名じゃないわね。ただ世界初の視覚障碍者のための学校を作った」


すごおい! そんな日本人がいたんだ!でもなんでここにお墓?


「杉山検校は幼いころ失明し、江戸で鍼灸を勉強し、この江の島で鍼を管で通す管鍼法かんしんほうを編み出したと言われるの。だから彼は弁財天にずっとお詣りしてた。それでここにお墓があるんだと思う」


茜んさんはどこまでも歴史に詳しい。私たちが事前に勉強したことなど、浅すぎて、話にならない。


茜んさんが墓場のある狭くて急な階段を下りてゆく。


そこに少し大きなお墓があった。それが杉山検校のお墓だった。


私たちは手をあわせた。


そのまま降りてゆくと、砂浜が見えた。


数人の若者と犬の散歩らしき人達がいた。


「あ、富士山!」


紀代が叫ぶ。


あ、ほんとだ!海の向こうに雄大そびえている。まぎれもなく日本一の富士山。


「江の島は富士山の麓にある洞穴とつながっているとの噂もあるわ」


えええ~!そんな嘘でしょう!


「本当かどうかわからないけどね。じゃぁ、その証拠となる洞穴がこの江の島にもあるから行ってみよう!」


私たちはまた来た急な坂道を登り、赤い欄干まで戻った。


そして最初の神社、辺津宮を迂回して、二つ目の女神、市寸島比賣命を祀る「中津宮」へ私たちは歩いた。


ここでは恋の行く末を占うことが出来ると言う水琴窟がある。


何も書いていないおみくじをこの水琴窟の水に浮かべると、文字が浮かび上がり、恋の行く末がわかるというのだ。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ