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螺髪(らほつ)と呼ばれる独特のカール頭

大仏切通しの階段を降りると、大きな通りに出た。


「この下、トンネルになってる!まだまだ下るの~?」


紀代はややげんなりした様子でつぶやいた。


「あともう少しですよ!紀代さん!」西野君が励ます。


ほ~、さすがに西野君も、ここからは地理に明るいみたい!


しばらく歩くと、観光バスから多くの人が降りてきた。


急に前にも後ろにも観光客が増えてきて、下界に戻ってきたという感じがした。


「ほら!大仏様の後頭部!」


茜が指さした方向に緑色の頭が見えてきた。


螺髪らほつと呼ばれる独特のカールがはっきり見える。


「このまま歩いて、長谷駅まで行って休憩よ!

おいしい甘味処があるの。

食べたら江ノ電に乗りましょう!」


「やったぁ!」


茜さんの言葉に私たちは歓喜した。


早朝に家を出たときはやや肌寒かったが、今は暑い。


「アイスクリーム食べる?ここのジェラートアイス、美味しいんだ」


西野君がまたもや地元民らしいことを言った。


私たちはつかの間の休息をした後、江ノ電に乗った。


江ノ電に乗れば、江の島までは早い。


電車のなかで座れたことで、足の疲れが一気にとれた。


茜は座席に座らず、窓の風景を見ていた。


海がまぶしい。


「わー!やっぱり宮崎の青島、思い出す~!」


紀代が懐かしそうにつぶやく。


電車すれすれの住宅街をすり抜けながら、江ノ電は稲村ケ崎を超えてゆく。


「え?大丈夫?ぶつからないの!?」

「大丈夫世すよ、紀代さん」


ん?なんか急に西野君の態度変わった?


やがて窓の先にはっきりと江の島が見えてきた。


「あれ、江の島? 思ったより小さい!」


紀代が言った。


「そうね、でも、あの島をなめてはいけないわよ。

 あそこには神様がいる。それも究極の神様」



究極? それが何を意味してるか、その時はわからなかった。


江の島を歩くまでは。





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