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森の生態の回復…?

若手冒険者たちの活躍でゴブリンの巣が制圧され、森の北側の被害は一旦収束した。しかし、森全体の生態系が完全に安定するにはまだ時間がかかる。


今回の成功を受け、ギルドはさらに大きな目標に向けて動き始めた。それは、森の全域を監視しつつ、長期的な安定を図るための新しい計画だった。


ギルド会館では、今回の討伐成功を受けた振り返りと、新たな計画の発表が行われた。タロウさんが冒険者たちを前に立ち、真剣な表情で語り始める。


「まず、若手冒険者たちが見事にゴブリンの巣を制圧してくれたことを、ここで称えたい。彼らの成長がギルド全体の力を底上げしていることを実感した」


その言葉に、若手冒険者たちは少し照れながらも誇らしげな表情を浮かべていた。


「しかし、これは始まりに過ぎない。森全体の安定を目指すため、私たちは新たな取り組みを始める。それは、『森全域の監視と復興計画』だ」


タロウさんが指差した地図には、森の各エリアが色分けされ、監視ポイントが記されている。


「これからは冒険者たちを小規模なチームに分け、各エリアを巡回しながら、危険な魔物の排除や環境の調査を行う。そして、必要に応じて復興のための活動も進める予定だ」


その計画を聞きながら、俺たちも取材準備を進めていた。


「これ、長期的なプロジェクトになりそうですね」と俺が言うと、サラさんが地図を眺めながら頷く。


「そうね。森の復興だけじゃなく、ギルド全体の新しい方向性が試される場面になると思うわ」


その時、ギルドのレノンさんが近づいてきた。


「岩木、お前たちも巡回に同行するのか?」


「ええ、次の取材はその様子を追う予定です。レノンさんのチームにお邪魔するかもしれませんね」


「はは、それなら頼むよ。俺たちの活躍をしっかり撮ってくれ」とレノンさんが笑顔で言った。


さらに、今回の計画には王国の協力も加わることが発表された。


「王国からも人員や資源の支援を受けることで、計画を円滑に進める準備を整える」とタロウさんが語る。


その場にいたマキさんが補足する。「王国軍も巡回に協力し、森の外側を守る体制を強化する予定だ。森と街の安全を一体的に守る取り組みだな」


その言葉に、冒険者たちも力強く頷いていた。


夜の「アルダNEWS」では、ギルドの新たな取り組みを特集として取り上げた。


モリヒナさんが進行する。「本日、ギルドは『森全域の監視と復興計画』を発表しました。この計画は、討伐後の森を安定させ、街や王国全体の安全を確保することを目的としています」


映像では、ギルド会館での発表や、冒険者たちが準備を進める様子が映し出される。


サラさんが解説を加える。「この計画では、冒険者たちが森を巡回しながら、魔物の監視や環境の調査を行います。また、王国の協力も得て、街や森を一体的に守る体制が構築される予定です」


さらに、タロウさんのインタビューも放送された。


「私たちが目指しているのは、ギルド全体が街や王国を支える存在になることです。今回の計画を通じて、次世代の冒険者たちにもその役割を実感してもらいたいと思っています」


放送終了後、俺たちは次回の取材に向けて準備を進めていた。


「森の巡回って、どんな感じになるんでしょうね」と俺が呟くと、サラさんが笑いながら言った。


「まあ、魔物が出てきたら逃げる準備はしておいた方がいいわよ」


「いやいや、カメラは絶対に回しますよ!」


「その意気よ、岩木」とサラさんが冗談めかして言う。


森の復興計画が本格的に始動し、ギルド全体が新たな挑戦に挑む。

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