転生者保護法成立…!
貴族派の陰謀が暴かれ、世論は大きく変化した。
王国中で「転生者保護法を支持する声」が高まり、ついに王国会議で正式な採決が行われることになった。
・ 転生者保護法の最終決議が行われる!
・ 王国の未来を決める重要な日、岩木は記者として現場を取材!
・ この国は「転生者を受け入れる道」を選ぶのか――!?
報道の力が、王国を変える瞬間が訪れる――!
王都・王国会議場
厳格な雰囲気が漂う会議場の中央には、王国議会の議員たちが集まり、転生者保護法についての最終議論が行われようとしていた。
「本日、ここに"転生者保護法"の最終採決を行う」
国王カイバ三世が壇上に立ち、静かに宣言する。
「この法案は、異世界から来た者たちを正式に王国の市民と認め、彼らの権利を保証するものである」
「しかし、一部の貴族派は依然としてこの法案に反対している」
場内には、貴族派の議員たちが険しい表情で座っていた。
「転生者の数は増えている。彼らを放置することは、この国にとって大きなリスクとなるのではないか?」
「転生者を市民として認めれば、いずれ彼らが政治にも介入し、王国の制度を変えてしまうかもしれない!」
しかし、それに対し国王派の議員たちは堂々と反論する。
「転生者たちは、この国に害をなすどころか、経済や技術の発展に貢献している」
「彼らを排除することこそ、王国の衰退を招く行為だ!」
激しい議論が交わされる中、王国全土の人々がこの瞬間を見守っていた。
一方、その様子を生中継で伝えているエルドラ・ヴィジョン・テレビ(EVT)の報道局も、異様な緊張感に包まれていた。
「現在、王国議会では転生者保護法の採決が行われようとしています」
スタジオでは、レイラがキャスターを務め、リアルタイムで状況を伝えていた。
「各地の市民たちも、この歴史的な決定の行方を固唾を飲んで見守っています」
その言葉に合わせ、街頭の様子が映し出される。
「……転生者が正式に認められるかどうか、王国が大きく変わる分岐点だな」
報道局の編集室で、岩木は画面を見つめながらつぶやいた。
バキが腕を組みながら頷く。
「貴族派の影響力は弱まったが、まだ完全に消えたわけじゃない。最後まで油断はできん」
「ですね……」
岩木は手元のメモを確認しながら、深く息をついた。
(俺たちの報道が、この国の未来に影響を与えた。だが、この瞬間を"最後まで見届ける"のが記者の役目だ)
王国議会では、ついに採決の時が訪れた。
「では、"転生者保護法"の可決について、議員の投票を行う」
カイバ三世の言葉とともに、各議員が順番に投票を行っていく。
会場内は静寂に包まれ、重い空気が漂っていた。
そして――投票の集計が完了し、結果が発表される。
「"転生者保護法"、賛成多数により可決!」
その瞬間、会場内の王国派議員たちが歓声を上げた。
王国軍司令官が立ち上がり、誇らしげに頷く。
「これで、転生者たちも正式に"王国の一員"となる」
カイバ三世も、安堵した表情を浮かべながら静かに語る。
「……これが、新しい王国の第一歩だ」
王国議会での決定が報じられると、王都の街では大きな歓声が響き渡った。
・ 転生者を正式に受け入れる社会が始まる!
・ 王国の未来に新たな可能性が広がる!
・ 貴族派は大きく影響力を失い、体制は完全に変化!
「やった……ついに、俺たちも王国の一員になれたんだ!」
「これで、転生者ってだけで差別されることはなくなるな」
街頭インタビューでは、転生者たちが涙を流しながら喜びの声を上げていた。
報道局の編集室で、岩木は画面を見つめながら静かに息をついた。
「……ついに、決まったな」
「そうね。長かったけど、これで新しい時代が始まるわ」
モリヒナが笑顔で言い、レイラも満足げに頷く。
「でも、これで終わりじゃない。これからが、本当のスタートよ」
バキも、深く頷いた。
「転生者が正式に市民となった以上、王国は新たな時代に入る。だが、そこには新しい問題も生まれるはずだ」
岩木は窓の外を眺めながら、心の中で思った。
(俺たちの報道が、この歴史的な決定に少しでも影響を与えたのなら、それは誇るべきことだ)
(だけど、記者の仕事に終わりはない。これからも、この国の"真実"を伝え続けるんだ)