チートで最高権力者の逆鱗に触れる
そういうつもりで結婚した訳ではなかったのだが。
ノエルは嫁入りした日から、工房の窓口で働いてくれている。
正直、助かっている。
俺が居る時は極力俺が応対していたのだが、不在時はラルフ君や師匠が接客していた。
これが本当にロスだったのである。
「すみません、ホーンラビットは買取を停止中なんですよ。
隣の冒険者ギルドか商店街のハンス精肉店に相談される事をお勧めします。
申し訳御座いません、《解体のみのサービス》も現在停止しております。
わざわざ来て頂いたのに、本当に恐縮です。」
【心の読める】俺なら、こういう遣り取りの中からも新ビジネスのヒントを発見出来るというメリットもあるのだが、師匠やラルフ君の様に腕の立つ職人がこんな説明に数分も費やされるのは無駄である。
しつこい客や話好きな客なら5分10分と平気で粘ってくるし、それこそ師匠であれば10分あればホーンラビットを5匹以上解体出来てしまう。
問い合わせて下さるお客様には申し訳ないが、正直時間の無駄以外の何物でもないのだ。
その点、ノエルは快活で聡明、客あしらいも巧みである。
身内とは言え俺としてはこの働きに報酬を払いたいのだが、当初は舅のノレさんがそれを許してくれなかった。
「妻が夫の家業に奉仕するのは当然の義務であり、ノエルが給金を受領するのは筋違い」
との言い分である。
おとなしそうな見た目に寄らずノレさんは結構頑固な人だ。
こっそりグランバルドの商法や民法を調べてみたが、法的にはノレさんの言い分が正しい。
ただ実際は大半の商家では家業を手伝ってくれている妻に給金を支給しているのが実情なので、師匠経由で《イセカイ夫妻に対して給金を支払う》という形式を踏んで貰う事にした。
これは《家主の俺が店子であるバランギルの弟子》というイレギュラー極まりない力関係が為せる業であるが、流石のノレさんも折れてくれた。
本当に申し訳無いのだが。
ノエルが窓口に立ってくれたことで、俺は完全にフリーハンドになった。
朝から晩まで、ほぼ自分だけの為に時間を使えるようになってしまったのである。
・リザードとの交渉
・スライム活用
・前線都市の空きテナント補充
今の俺の関心は上記3つに絞られており、解体業への興味は薄れている。
解体業も、前線都市にとって必要な業種の一つに過ぎない。
(街全体の利益を考えれば、建築業者が不足している方がよほど問題である。)
非常に心苦しいが、俺が幾つかのテナントを埋めた事を師匠が強く賞賛してくれたので何とか救われている。
「チート、リザード達が欲しがっている銀塊。
200キロなら、俺達で出しちゃわないか?
職工ギルドの備蓄もほぼ回復させたし、問題は無いだろ?」
『先程、倉庫を確認しましたが現在180キロの銀塊ストックがあります。
20キロ足せば、工房だけで何とかなりそうですね。
俺も悩んでるんですよ。
俺個人でリザードと交易してしまった場合、完全に私外交になってしまう訳じゃないですか?
これ、帝国中枢から見れば謀反以外の何物でもありませんよね?』
「商業ギルドに話を通してからで良くないか?
彼らが払いたがったら払わせてやればいいし、払わなければ《建て替え》って名目で俺達で払ってしまえばいい。
経過報告をマメにしてれば死刑になる可能性は減ると思う。」
『俺の予感なんですけれど、8割位の確率で死刑になりそうな気がするんですww』
「はははw
小まめに経過報告していれば処刑確率が5割位に下がるぞww」
『確かにw
じゃあ、気は進みませんがレザノフ参りに行ってきます。』
「この酒、お土産に持っていけ。
職工ギルドから商業ギルドへの差し入れって名目だ。」
『はい!』
結局、バラン・バランギルは職工ギルド長に就任した。
冗談抜きで旨味が無い。
前任者達が穴を埋めた帳簿を淡々と埋めるだけの日々である。
会計の透明化も推進しており、一般会員に対してギルド倉庫や帳簿を公開し始めた。
役職に就いていた古株は反発したが、概ね好評である。
市長と職工ギルド長が師弟関係にあり同じ建物内で起居している、という現状は本来相当な問題らしいのだが、師匠の人格的信頼によってそこは目を瞑って貰っている。
(俺と師匠が持っている権限を利用して癒着したら無限に市の財政を私物化可能だからである。)
当然、レザノフはこの現状を肯定していないし、そんなスタンスの人間に今から面会を申し込まなければならない俺は心底憂鬱である。
人力車に乗って俺は小太りオジサンと共に商業ギルドを訪ねる。
(車夫は馴染みのサムウェル氏)
当然、【心を読む能力】は常時発動状態にしておく。
手持ちのエーテルは5本、多少無茶なスキル使用を行っても昏倒の心配はない。
笑顔で商業ギルド職員に酒瓶を渡しながらフロア全員の【心を読む】。
ざっくり【読んだ】限りは、このフロア内に情報部員は居ない。
全員、単なる出向役人か官転希望の元商人である。
奥の席から満面の笑みのレザノフが両手を広げて現れる。
【本音】が見えているだけに堪ったものでは無いが、俺も笑顔を作って二人で親し気に軽く抱擁する。
【はあ!?
2人目を娶った!?
それはいい身分だな!
こっちは告発騒動の余波で妻子を実家に帰したんだがな!
しかも2人目も平民で家紋が無い!?
ふざけてるのか!?
あれだけ家紋を持ってる女を配偶者にせよって念を押したよね!?
え? 私に喧嘩を売ってるの?
え? これからもレザノフ家の家紋を借用し続けるつもりなの!?
オマエなあ…
この件で当家がどれだけ帝都で肩身の狭い思いをしているのか解ってるのか!?
降爵で済めば御の字の状況なんだぞ!?
その上、今日来た用事がまたリザード!?
ちょっと待って! ちょっと待って!
私が弁護していなければ、今頃オマエとっくに処刑されてるんだぞ?
わかってる?
感謝しろとは言わないけど、せめて自分の立場を弁えろよ!!】
このような【心境】にも関わらず、満面の笑みで俺の結婚を祝福してくれてるレザノフ卿は本当に恐ろしい男である。
俺は卿が【腹の底】で激怒している項目を自主的に挙げて個別に謝罪していく。
【わかってるなら、最初から余計なことすんな!!!】
という巨大なポップアップが何度か浮かんだので、その度首を竦めて猛省した。
命が惜しいのでひたすら平身低頭しておく。
【やはり斬るしかないか…】というポップアップが徐々に大きくなって来るのは心臓に悪いのでやめて欲しい。
卿の爽やかな笑顔を見る度に、一刀両断されたマカレナの最期がフラッシュバックするのだ。
1時間ほどの打ち合わせの末、出た結論は以下の通り。
・銀塊200キロに関してはチート・イセカイの個人的な取引とする
・チート・イセカイは公職者である為、全取引履歴を関係各省に提出する社会通念上の義務がある
・商業ギルド(というよりレザノフ卿)は報告の仲介を行う
打ち合わせと言うより、単なる説教だったのだが、非はこちらにあるので素直に謝り倒しておいた。
そしてここからが本題。
《プランタジネット家の当主馬印》。
明らかにリザード側からの外交シグナルである。
一秒でも早く善後策を練らねばならない。
現在、レザノフ卿が商都に問い合わせ中だが、申次役として釣り合う家格の貴族が存在しない。
何せブランジネット家は七大公家の中核であり、現当主のマティアス様は御前会議(大切な事は全部この会議で決まってしまう)の議長を務める帝国の第一人者である。
「最低でも伯爵家、と先日は申しましたが。
やはりここまで重大なケースですと公爵家に申次を依頼しなければなりません。
やむなく家格を落とす場合でもブランタジネット系列の侯爵家に話を持って行く必要があります。」
レザノフ卿があまりに沈痛な面持ちで語るので、この話のオチが読めてしまった。
糞みたいな展開で心底腹立たしいのだが、断腸の思いで話しを進める事にする。
『レザノフ卿。
実は最近、公爵家の方と面会する機会がありまして…』
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
そう切り出してから工房に到着するまでの、人力車の中。
俺とレザノフ卿は共に反対側の窓を見ながら【心を殺して】いた。
お互い、もう愛想や小芝居を振りまいてやる気力もなかった。
「…エリザベスお嬢様ですか。
帝都でも有名な方ですよ。」
『じゃあ、最初から教えて下さいよ。』
「ヴィルヘルム一門には本当に学者が多いんですよ。
貴方も今度学会名簿を見て御覧なさい。」
『それでも… 鉱物学とか薬学とかヒントはあったわけで。』
「まさか公爵家の本家御令嬢がこんな所に1人で来るなんて… あり得ませんよ?」
『貴方も貴族でしょうが。』
「私は下級貴族で、男です。
仕事で来ております。」
『貴方もプロなんだから、あらゆる事態を想定して下さいよね。』
「皆様には想定内の行動を心掛けて貰いたいものですな。」
『…猛省しております。』
「イセカイ市長。」
『はい。』
「ご結婚おめでとうございます。」
『それは御丁寧に… どうも。』
その祝福が誰との婚姻を祝したものかはわからないまま礼を述べた。
工房に近づくにつれ、赤い糸の先が急速運動を始めたのでレザノフ卿がやや驚いたそぶりを見せる。
『御安心下さい。
これはあの女が乳鉢で魔石を砕いている動作です。
今日は《エリクサーの錠剤化手法を確立する》と息巻いておりましたから
きっと完成するのでしょう。』
「詳しいですね。」
『一応、論文の共著者になっているらしいので。』
「それなら貴方の方が先に《博士》に気付くべきでしょう!」
『まさか居候がそんな大物だなんて分かる訳ないでしょう!!』
「貴方も公職者なんだから、あらゆる事態を想定して下さいよね。」
『皆様には想定内の行動を心掛けて貰いたい、と願うばかりです』
そんな不毛な口論をボソボソと繰り返していると工房に到着したので、卿を皆に引き合わせる。
俺への刺客に選ばれる確率が一番高い男に、仲間の顔や建物の間取りを見られるのはいい気がしない。
…くっそ、この男会釈をするフリをして裏口の構造を盗み見やがった。
卿は師匠やドランさんと型通りの挨拶をして、メリッサとノエルに祝辞を述べた。
一通り挨拶が終わったので、ベスおばの占拠する調合室に移動する。
「ん? 2階で作業されているのではないのですか?」
『…自室に戻ったみたいですね。』
嫌な予感がしたが、観念して3階の俺の部屋に入る。
案の定ベスおばが俺の布団の上で鼻歌を歌いながら、麻薬酒を機嫌よく飲みだらしない格好で寝転んでいた。
「キャッ!」
ベスおばがまるで若い女のような悲鳴をあげたので、俺はレザノフにアイコンタクトで事情を説明した。
地・大体いつもこんな感じなんです
レ・うわあ。
みたいな感じである。
「何よ! 伊勢海クン! 人の部屋に入る時はノックくらいしなさいよ! その人誰?」
『わかった。 今度から他人の部屋に入る時はノックを徹底するよ。
この人はレザノフ卿。
えっと、どちらの所属でしたっけ?』
「商業ギルドのギルド長を務めております、イワン・レナートヴィチ・レザノフ子爵と申します。
ヴィルヘルム公爵家の皆様におかれましては、長きに渡る当ギルドへの手厚い支援、言葉も御座いません。」
『ハァ。 どうも。
挨拶ならお父様にして下さる?
ワタクシ、祝杯を挙げるので忙しいの。』
レザノフはこの手の暴慢なドラ息子ドラ娘を扱いなれているのか、巧妙にベスおばの承認欲求に付け込み、入室して麻薬酒を賜杯されるポジションを勝ち取った。
(あんまり細かい事言いたくないんだけどさぁ、その酒俺の私物だから。)
「ほう!
流石はエリザベスお嬢様!
数々の功績に加えて、エリクサーの量産化への道筋を立てられるとは!!
お嬢様こそグランバルドの救世主で御座います!
まさしく愛国の女神!」
「ふふーん♪
レザノフとか言ったっけw
アンタ、中々見る目があるじゃない!」
そりゃあ情報部のエースだからな。
見る目もあれば、馬鹿をおだてる口もあるだろうよ。
「伊勢海クン。
アナタもレザノフを見習って、もう少し世の中の仕組みを学びなさい
これがワタクシに対する正当な評価なのよ!!」
アホらしいので、俺はわざとそっぽを向いて聞こえないフリをする。
するとその態度がベスおばの癇に障ったのか、酒瓶を投げつけて来た。
レザノフが優雅に片手キャッチし、「まあまあ♪」ととりなす。
「アナタ、妻に対してその態度は何!!!???」
「『え?』」
俺とレザノフは驚いて問い返す。
ベスおばはしばらく不思議そうな表情で呆けていたが、自身の発言を顧みて
「今のナシ! 今のナシ! ワタクシ何にも言ってないからああ!!!」
とヒステリックに叫び始めた。
絶望的な気分だ。
今からキチガイにグランバルドの未来を託さなくてはならない。
レザノフは相当言葉を選んでプランタジネット家への取次を頼んだ。
消去法とは言え、一番物を頼みたくない相手だろう。
「は? たかが旗でしょ? 宅配馬車で送りなさいよ。
? 取次? 申次?
アホちゃう?
…あー、田舎者ってそういう形式好きよねぇ。
は? 嫌に決まってるでしょ?
ワタクシ、お父様に内緒でここに来てるのよ?
何であんな女の実家に連絡とってやらなきゃならないのよ。
は? 家賃?
っチ! っるっさいわねー!
ハイハイ、やればいいんでしょやれば!
ハイハイ、どーせワタクシが悪いですよー、だ。
あー、っるっさいですわ!
連絡してやるって言ってるでしょ!!!」
糞みたいな態度だったが、ベスおばは下の調合室から宝飾の派手なコンパクトの様なものを持ってきた。
どうやらこの世界での携帯電話のようなものらしい。
(後からレザノフに聞いた話では、最上級貴族にのみ所持を射許される超高級品とのこと)
《お姉様!!!》
ベスおばがボタンを押した瞬間に、そんな声が飛び込んで来た。
「あー、ポーシャ。
ひさしぶりー、元気してた?」
《元気してたじゃ御座いません!!
突然お姉様が居なくなって私っ!
もうこの世の終わりかと思いましたわ!!!》
「あっそ。
それでさ、アンタのお父様そこに居る?」
《お姉様、今一体どこから!
私が取り付けた発信機からも反応は消えてますし!》
「あー、あれキモいから捨てたわ。
そんな事より早くマティアス様に代わって。」
《お姉様はどうして私の気持ちを!!!!》
電話の相手はベスおばの友人らしく、本心からこの女を心配している様だったが、余程思い遣りが無いのかベスおばは俺の布団に寝転がって本を読み始めた。
「昔からウルサイ女なのよww
アイツの息子と婚約してたんだけど、あんまりにもウザいから破棄してやったわww」
俺もレザノフも反応のしようが無いので神妙な表情で聞き流す事にする。
1時間ほど待たされて、この部屋に入って来たメリッサ・ノエルとベスおばが醜悪な口論を始めかけた時に、コンパクトの向こうから低く落ち着いた男の声が聞こえた。
《この通信は本当にエリザベスに繋がっているのか!?》
「あー、マティアス様。
どもどもー、御無沙汰しておりますー♪」
沈痛で真剣な呼び掛けに対する、あまりに責任感に乏しい返答のトーン。
このトーンで声の主はベスおばを本物と確信したらしい。
この女、帝都に居る時から一貫してこういう態度を周囲に取り続けて来たのだろうな。
最初の数分、当然だがマティアス大公の説教が続く。
「ハイハイ、反省してまーす(ヘラヘラ)」
途中《ヴィルヘルム家に大至急早馬を!》という指示が聞こえたので、まあ大事になっているのだろう。
《エリザベス! 君のお父様がどれだけ心配なさっているのかわかってるのか!!!》
「猛省してまーす(ニヤニヤ)」
前から思っていたのだが性質の悪い女だ…
「そんな事よりマティアス様、本題に入りますね。
ワタクシ、今前線都市に居るのですケド。
そこの同居人がリザードと交易を行っておりますの。
そうしたら先方が軍旗の返却を申し出て来られまして
ほらマティアス様のお爺様が調子に乗って大負けしてお亡くなりになった。
ええ、50年前の馬鹿げた戦争。
ええ、はい。
まあ、そんな事はどうでもいいのですけど、手元にプランタジネット家の旗が御座いますの。
この縁取り、多分当主馬印でしょ?
よくわかりませんわ。
レザノフ、説明なさい。」
マティアス氏とレザノフ卿はかなり長い付き合いらしく、お互いに驚きながらもボソボソと善後策を話し合っている。
《ポーシャは君にこそ嫁がせたかったのだが…》
等というフレーズも何度か聞こえてくる。
「ええ。 ええ。 はい、確かにここは前線都市です。
南境商都の遥か南方に…
いえ、議長閣下のお手元の地図では見切れてるかも知れませんが。
いえ、そこは中継キャンプです。
ほら、半島の先端に要塞があったじゃないですか。
ええ、ゴメス将軍が強行して建設した。
いえ、そこにはまだ住民が残っておりまして。
はい、不届きにも《前線都市》などと自称しております。
いえ、帝国典範では領土には含まれていないのですが、議会では《帝国の版図と見なし得る》と…
いえ、閣下のお父様の代の話です。
いえ、ですから!
私はここに赴任しているのです!
いや、それは大蔵省の判断ですから!」
レザノフがマティアス議長とずっとウダウダ話している。
どうやらグランバルド中枢から見れば、前線都市なる要塞跡は自国領か否かすら不明な地帯らしい。
話を聞くに、若き日のマティアス議長は商都に3年ほど赴任していたようだが、それでも認識されてないようだ。
そりゃあ、ジーン・ヘンリークといった悪党が流れ込む訳である。
「ええ!
いえ、そうではなく!
戦闘は行っておりません!
ええ、リザードの軍船には包囲されておりますが、別に防衛戦とかそういう話ではなく!
いえ、お嬢様も至って健康です!
ですから!!
名目上、自治都市なんです!
いえ、そこは内務省に問い合わせてください!
ええ、イセカイなる者が市長職を務めておりまして!
ですから!
その者が勝手にリザードとの交渉を開始したのです!!!」
コンパクトに叫びながらレザノフ卿が恐ろしい形相で俺を手招きする。
んー、これ。
俺が矢面に立たせるパターンか…
《イセカイ…?
チート・イセカイがそこに居るのか!!???》
コンパクトの向こうで怒声が響く。
あ、やばい最高権力者に目を付けられている。
そして爽やかな微笑でレザノフが脇差に手を掛けた。
アンタ、嬉しそうだね。
【伊勢海地人】
資産 現金4700万ウェン強
翡翠コイン50枚 (リザード種の法定通貨)
古書《魔石取り扱いマニュアル》
古書《帝国本草学辞典》
北区冒険者ギルド隣 住居付き工房テナント (精肉業仕様)
債権10億円1000年分割返済 (債務者・冒険者ヨーゼフ・ホフマン)
地位 バランギル解体工房見習い (廃棄物処理・営業担当)
前線都市市長
前線都市上級市民権保有者
元職工ギルド青年部書記 (兼職防止規定により職工ギルドを脱盟)
前線都市魔石取引所・スペース提供者
廃棄物処理作業員インターン
戦力 赤スライム(テイム済)
冒険者ゲドのパーティーが工房に所属
市長親衛隊 (隊長ラモス)
家族 第一婦人 メリッサ
第二夫人 ノエル
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