悪役令嬢、人間界に行く
突発的な歓迎会、酔いつぶれたルミリアという要因によって、
私達は転生者の町で一泊しました。
そして翌朝...
酔いから醒めたルミリアが面倒くさいです!舞さん!任せないで欲しかった!
「ああなんでいつも飲み過ぎちゃうんだろうそのままフィナに絡むとか最悪じゃん
あーーー私の馬鹿野郎あほじゃねえのせめて酔うだけだったらまだ救えたのに悪酔いとかくそじゃん穴があったら入りたいわこん畜生」
自分に対して愚痴の数々。聞いているコッチも気がめいります。
これはさっさと切り上げさせたい。
どうすればいいかな。慰めは多分逆効果。だったら叱咤する?なんか違う気がする。
じゃあ話を逸らす?いや、何かがきっかけになってまたこの状態になるのは勘弁してほしい。
う~~~~ん、どうしよう?
「こうなったら挽回するしかない!フィナ!人間界行こう!」
「待って展開についていけない。」
「ふえ?」
気づいたら立ち直ってます。私が悩みぬいた意味は何処へ。
でもこれは幸運だと考えて切り替えましょう。
「とりあえず、人間界に行くの?」
「そう!挽回のチャンスを頂戴!」
「いいけれど、私がいっていいの?お尋ね者になっていない?」
「大丈夫よ。ただの里帰りだし、
王様まともだったから、あの王子(笑)は謹慎中だし。」
「殿下は謹慎中なのね。まあそうだろうけど。で、側近の人たちは?」
「謹慎中&勉強中。マナー本を読み込まされてる。」
マナー本...w
「ならいいかしら?試しに行ってみましょう。」
「よし!ならさっそく」
「待ちなさい。ひとまず皆さんに出立のご挨拶を。」
「なら転移しましょ!真雪のところでいい?」
「その後舞さんや愛莉さん達のところもお願い。」
「まっかせなさい!」
ルミリアにそういうと直ぐに視界が切り替わる。そこには、
テレビで乙女ゲームをする愛莉さん小百合さん春奈さん凜華さん
それを視界の端に捉えながら我関せずと話に花を咲かせる
真雪さん伊緒さん佳苗さん舞さん
「全員いたね。」
「ええ。あのゲームなに?」
「昨日舞にあげた、地球の神がくれた新作。」
「・・・・・・・・・」
地球の神様、乙女ゲームをくれるんですね。
そういや昨日『ノリのいい』とか言われてましたね。
ちょっとやってみたいけれど、せっかく戻ったルミリアの機嫌が悪くなりそう。
『せっかくの挽回のチャンスが…』って。ここは、やめておこう。
「凜華さん、なんていうゲーム?」
「青空の一番星、だって。」
「略して青一」
「フィナイースさん、一緒にやる?」
「異世界+SF」
聞かなきゃよかった。やってみたくなっちゃったわ。
「いえ、これから人間界に行く予定があるから。」
「里帰り?」
「いってら~。」
「ご両親によろしく言っといて。」
「帰って来てから遊ぼうや。」
「あら、家に帰るの?いつ戻ってくるの?」
「ええと...ルミリア?」
「フィナが戻ってきたい時に戻ってくるよ。」
「気をつけてね~。」
「親には顔ちゃんとみせてきなさいね。」
「もちろんよ!」
「じゃあいってきまぁ~す!」
ルミリアの間延びした挨拶と共に、転移魔法が作動する。
転移直後見たのは、どこまでも広がる鬱蒼とした森だった。
「えっと…ここ何処?」
「王都近郊の森。名前は確か...ロニアーの森?」
「超危険地帯じゃない!魔物とかどうするの⁉」
「倒す。」
「・・・そういえば、精霊王が魔物に負ける訳ないわよね。」
現に魔物たち、ルミリアを恐れて近づいてきません。
何匹か向かってきた個体もいたけれど、結界に阻まれてますし。
「小さい子たち、最寄りの道で人気が一切ないところを探してくれる?」
ルミリアが精霊たちに語り掛け、「こっちみたい」と私の手を引きます。
そして無事、人に見られずロニアーの森から出られました。
見られたら「あの森から帰ってこれるなんて!」と大騒ぎになってしまいます。
こっそり帰ってきているのに、意味がなくなってしまいますからね。
一安心です。
そのまま歩いて門までやってきました。...ところで、
「身分証、どうするの?」
そうしたら、少し目をそらして、
「どうしましょう?」
何も考えてなかったのか~・・・・・・・
溜めてた小説原稿が尽きてきた…




