episode 22
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外交貿易を主流とする《ロイ家》について____
代々、他国との貿易を主に行い異文化を自国へと取り入れることで街へ技術的貢献を計ってきた、ロイ家は街に暮らす者に知らぬ者がいない程、有名な名家であった。決して、階級が高いわけではないが仕事の丁寧さと迅速な対応、そして何より安心感が人の心を掴んだのは言うまでもないだろう。その中でもロイ家は友好の証として自らが買い取ったハーブ園で取れたハーブを使った紅茶を振る舞っていたとされる。仕事の取引よりもまずは相手との隙間を埋めるその方法は非常に理にかなっており、一部の同業者の中にはそのやり方に難色を示しだす者もいた。そんなある日、ロイ家はある国の有権者との取引をすることになった。もちろん、いつもの様に紅茶を振る舞った。すると、有権者はその味に非常に感銘を受けすぐさま取引は成立へと運ばれた。それから、ロイ家はさらなる発展を遂げ、大きな外交貿易の組織へと繁栄を果たしていった。
余談ではあるが、そんなロイ家の貿易には利益のが出ないにも関わらず継続して続けられていた貿易があったされている。手に収まる程の大きさのガラス張りの板の様な物や無数の台形をした物が埋め込まれている盤があったとされる。それは、ロイ家の当主である_アルカナ=ロイの個人的な理由で行われていたモノなのかそれとも何か別の理由があっての事かは真意は不明である。
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外交産業貿易を主流とする《スレイシア家》について____
こちらも古くから存在している、名家で貴族と呼ばれる立場を取っていた。階級は《名家・貴族・皇族・王族》といった順番で設けられており、スレイシア家は少なくともロイ家よりは上の立場だった。しかし、街の市民は階級という事がらに捕らわれることは無く、依然としてロイ家に信頼を置いていた。この事は仕事にしても関わり合いにも重要とされ、スレイシア家は少なからずロイ家を良くは思っていなかった。だからこそ、外交産業貿易という異色の営みに手を出したのだろう。貿易に関しては他の同業者と差ほど変わりはしなかったが産業という部分は同じ枠組みの中で考えても異彩を放っていた。産業の一般的な産物は馬車や木材といった人の生活に利益をもたらす比較的、安全かつ安易に手に入れやすいモノを指すだろう。しかし、スレイシア家はそうではなかった。表向きはしっかりとした安定を定着させた産業を行い、裏では外部勢力に加担していたとされる。この事に関しては今でも真意は問われてはいるがとある貿易絡みの取引がスレイシア家に火をつけたのは間違いないだろう。数ある憶測の中で最も有力とされているのがロイ家との関係性で、スレイシア家が衰退の一途を辿ったのはその事が主な原因と言っても過言ではないだろう。それから、数年が経ち、かのロイ家の当主が死を迎えると、それまでの停滞を取り戻す様に貿易業へと舞い戻ってきた。その背景には友好の証としてハーブの葉が送られていたとされる。
後にスレイシア家の当主が____。
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