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Last Rotor - Resurrected as Kit -  作者: キット
Bullet&Butterfly in to the Rainbow.
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episode 15

 翌日、俺は早めに目が覚めた。まだ外は薄暗く日の出前と言ったところだろうか。体は昨日までの行動制御が嘘であると思わされるほど、自由に動き、勢いよくベッドから体を起こす。


 「一日で治ってくれて良かった」


 腕から足にかけて、俺は傷を負っていないか確認した。しかし、そのどこにも目立った外傷は無く、これもディセルの治癒魔法か何かのおかげなのか?と思ってしまった。しいて言うとすれば、筋肉痛が今の俺にとっての一番の傷と言えた。


 「魔法って凄いな、今度ディセルに____て!ディセルは!?」


 目が覚めて数秒経った頃、俺はようやく、事の重大さに気づいたのだ。ベッドの上にディセルの姿はなく・・・・・・。


 カタカタカタ________。


 不意に聞こえる、タイピング音。


 「・・・嘘だろ。まさか・・・・・・な?」


 聞こえてくるそれは昨日、レイスがやった様なデタラメな音ではなく、しっかりとしたタイピング音だった。そこで一つ不可解に思ってしまう。仮にこのタイピストがセレクトリアの誰かだとして、何故、異世界人が俺の世界の文明機材(パソコン)を扱えるのか?疑問は他にもいろいろとあったけれど解明しておかないといけなのはまずそこだろう。


 「へぇ、あんた こういう子が好きなんだ」


 音の聞こえる方から、声がした。その方へ視線を向けるとそこには黒い髪をツインテールした少女が得意げにパソコンを操作し、そこに映り出された俺のイラストをまじまじと見ていた。


 (うわぁ・・・最悪だ・・・・・寄りにもよってディセルに・・・・・・・・・)


 ディセルがパソコンを使えた事への驚きの前に最初に湧き上がってきたのは、見られたくない物を隠していたにもかかわらず《それ》を見つけられてしまった時の気分だった。そして、今も現在進行形で観賞されているのは《そうゆう展開》の度定番であるモノだ。R18系の代物で無かったのが唯一の救いだったのだが・・・。


 「・・・って!どうして、でディセルがそれを使えるんだ!?」


 遅れて発現した驚きを隠さないまま、俺は目の前の《秘密破り(プライベート・キラー)》に声をかけた。


 「あら、起きてたんだ。てっきり、そのまま永眠してくれてるのかと思って喜んでたのに・・・」

 「いや・・・勝手に殺さないでくれ・・・・・・。じゃなくて、ディセルがどうしてそれを____」

 「これのこと?()()()()なら少しは使えるわよ?それがどうかしたの?」


 今俺は確実に聞いた。それも一切の乱れも無く、はっきり《パソコン》____と。


 「ディセル・・・今なんて?」

 「だから、パソコンだって____」

 「何でその名称を言えるんだ・・・・・・?」


 異世界に来てこれほど現実の世界を近くに感じさせられた瞬間はあっただろうか?液タブとパソコン_この二つは俺がこの世界に来る際に持ち込んだ所有物(異分子)。それを何故、ディセルは平然と操作できるのか?そして、どうしてその名を知っているのか?寝ぼけていた頭はその事をきっかけに覚醒し、すぐさま思考は急速な勢いで働き始める。


 「もしかして。これってあんたの世界の物なの?それで、私がその名前を知っていたから驚いてるって事?」


 ディセルは俺の顔色を伺うや否や、すぐさま俺の疑問に質問という形で回答をした。


 「確かにパソコンは俺のいた世界の電子機器で隣の____」

 「液晶ペンタブレット_通称 液タブでしょ?」

 「・・・・・・どうして」

 「こっちもなのね・・・・・・。私は異世界の物に今まで触れてきてたのね・・・」


 黒髪ツインテールの少女の口ぶりはこれが初めてではないという事を確かなモノニしたような口調だった。それもそうだ、自らパソコンの電源を入れ、キーボードを打つ、そして俺のイラスト用ファイルを開く(PCにパスワードを設定していなかったのは自分の落ち度)。その一連の動作を平然とやってのけているのだ、そんな姿を見たら、信じざるを得なかった。


 「ディセルは《日本》に来た(転移)ことがあるのか・・・?」

 「ニホ・・・ン?何それ、そんな場所、行ったこともないし、聞いた事もないわ」

 「じゃあどうして、パソコンが使えるんだ?」

 「昔、使っていた人がいたから、たまにその人に使わせてもらってたことがあったのよ」


 セレクトリアにパソコン=現代の文明機器を持ち合わせている人間がいる。もしも、パソコン以外の機器がこの異世界に存在しているのだとすれば今俺が来ているこの世界の在り方、そして秩序は一体どの様な基準の基で運用をなしえているというのか?あまりにも信じがたい話に俺は自身が混乱していくのを感じ取った。

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