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Last Rotor - Resurrected as Kit -  作者: キット
Bullet&Butterfly in to the Rainbow.
34/100

episode 1

【あらすじ】


 《少女誘拐事件》解決から数ヶ月の時が経ち、季節は街を白く染め上げる冬へと姿を変えた。そんな中、剣術の腕が人並みに付いたキットの元に新たな任務の依頼が舞い込む。それはかねてから、依頼のあった《黒魔術信仰》の捜査だった。


 黒魔術がレイスにかけれた、《反転の呪い》と関係していると考えたキットは【黒蝶】と呼ばれる狙撃手_ディセルと任務を遂行することになり________。

 風が雲をさらう様に時間も流れには逆らえない。人の感じ方次第ではそれは早く感じたり、遅く感じたりするものだ。少なくとも俺はこのセレクトリアに来てからの日々をとても濃厚に、そして鮮明に過ごしていたと思う。季節は秋風を冷たい風に変え、降る雨を白くそして柔らかな固形物へと姿を変えさせる時期。

 俺が純白の天使と出会ったあの日から、月日は流れ、二ヶ月経った。

 眠りにつく際のシーツも薄い物から、羽毛の物へ変え、かける布団の枚数も増えた。何も変わったのは寝室の設備だけではなく、俺の着る服にも他所の変化をもたらし、一番わかりやすいとこで言うと、首元だろう。長めのマフラーを首に巻き、足には丈長のブーツを履くようになった。そうでもしないと、この街に積もった雪たちに足を霜焼けにされかねないからだ。窓を開けると、ビューッと音が聞こえてきそうな程の突風と白くて冷たい粉が目に入った。それが俺の今の目を覚まさせる要因の一つと言うのはここだけの話なのだが・・・。


 そして、変わったのは外見的なモノだけではなかった。

 俺はあの《少女誘拐事件》への推理加担が事件の早期解決へと貢献したとして。副団長を補佐(サポート)する傍付き剣士から、いかなる時も護衛対象より一歩前に出て、剣を取る、《秘匿剣士(トゥルー・ソード)》の立場を与えられたことだ。役割は以前の傍付き剣士と大差はないのだが違いを上げるとすれば、それは認識の違いだ。どういうわけか、《秘匿剣士(トゥルー・ソード)》という立場は他人には知られてはいけないようで常日頃から俺は自身の役職を《絵描き》と名乗ることにした。これは団長のセリカに言われたことで、レイスもあまり詳しいことは知らないようだった。だが、一つだけ、セリカは教えてくれたことがあった。この役職には《認識隠蔽(シークレットサービス)》という魔法が備えられており、いくら自分自身が相手に剣士だと話しても信じてはもらえなくなるという不思議な効果が備わっているらしい。

 無論、レイスやディセルといった近しい関係にある者にはこの効果は発動しない様に調整はされているらしい。

 そこで、俺は考えた。この立場はいわば、SPに近いのではないかと。黒服に身を包み特定の一人を守り抜く、それが俺の知りうるそれだ。しかし、俺の役はあからさまな黒服もなく、どちらかと言うと、影に隠れて敵を討つ、狙撃手、又は暗殺者に近いのではないかと思ってしまった。それに別段、誰かに自分から剣士と名乗るようなこともなく、むしろ、絵描きと名乗れることは俺に取っ手は好都合だった。


 これからは俺の影の任務が始まるのだ。そうきっと、レイスをより一層、守って、剣士としてここから本当の戦いが幕を開ける。

 そして、レイスとの新たな任務が始まるはずだったのだが________

_____________________________________


 「団長!何故、私がこいつとパートナーを組まないといけないんですかっ____!!」

 

 隣に居るのは白い髪の少女ではなく、紺色をした髪を持つツインテールの少女だった。

 いつもの様に組織に入り、新たな任務を受けようとしていた時だった。言付けを頼まれたであろう少女が俺に声をかけ、団長の呼び出しを告げたのが事の始まりだった。


「今日、お前達2人を呼んだのは他でもない、大聖堂教会の捜査に当たってもらいたいからだ」

「教会の不審な行動は私も気づいたていました、《黒魔術信仰》ですよね?・・・・・・しかし何故、コイツ…いや秘匿剣士(トゥルー・ソード)_ キットと私なのですか!?彼の役目は副団長のレイスにあると私は認識しているのですが!?」

「言いたいことは分かる・・・だがな、今回はディセル、それにキット、お前たちで無ければいけないんだ」

 

 あり得ないと言わんばかりのディセルの発言に団長のセリカは落ち着いた口調で話を続ける。


 「教祖は信者を毎日の様に大聖堂に招集し神への信仰を行っている。それに、信者は優に千を超えているらしい。たかが信仰にそれほどの人々を集めるのには何か秘密があると思ってな」

 「それはどういったものなのですか?」

 「恐らくは《異能》だろうな」

 「それってつまり・・・・・・」


 《異能》・・・それはディセルにも心当たりのある物だった。剣技・魔法のそれらとは理の違う、それは生まれついて持ってくる特徴とされ、ディセルの《魔眼(オッド・アイ)》もそれに当たる。これが俺はともかく、効果は違えど同じ異能を持つディセルを選んだ理由なのではないかと俺は考えた。


 「信者の数を増やせたのは《異能》故の力、もしくはそれに魅せられた人々の拡散だろうな」

 「教祖の異能に見当はついているんですか?」


 俺は今、一番知っておかなければいけないであろう話題に触れた。


 「まだ、異能持ちとは決まっていないが、軽く調べたところ、教祖にはある噂があることが分かった」



 ____人の心が読めるとか。


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