Last Epilogue
春________
微かに残る寒さを経て、季節は淡いピンクが染め上げる陽だまりへと姿を変えた。ほのかに暖かい風が気持ち良く、眠気を誘う。相変わらずセレクトリアの街は賑やかで人通りも多い。すれ違う人々の大半が花見の計画や予定の話でもちきりだった。あぁ、何て穏やかなんだろう。不意に心から零れ落ちた一言に彼女が「じゃあ、私たちもする?」と優しく問い返してきた。思えば、花見やイベントなどと言った行事にはそれほど、触れた記憶は無かった。強いて言うなら、クリスマスや誕生日が妥当だろう。
二つ返事で決めた約束は順調に行われ、俺達は街の外れにある湖に足を運んでいた。眼前に広がる壮大な水面には蒼穹の空と近くに建てられていた風車小屋が鏡合わせの様に映し出されていた。
彼女の手には大きめのバケットが握られており、中身はサンドイッチだろうと勝手に予想していた。不思議そうに俺の顔を見る、少女の服装は堅苦しい剣士服ではなく、年頃の少女に相応しい、水色をしたロングのワンピースだった。即座に筆を取りたい気持ちを抑え、今はこの安らかなひと時に身を任せることにした。
パシャッ!と音を立て、吊り上げられた魚が数粒の水滴を散らす。
どうやらここは絶好の釣りスポットなのだろう。数本の竿を携えた釣り師が今、まさにその魚を籠へと閉まっていた。彼女の方に目をやる。「あっ」。雪の糸の上に一片の桜の花びらが乗っていた。それすらも、アクセサリーの一部と思えてしまう程に今の彼女に似合っていた。「なに?」。キョトンとした顔が愛らしく愛おしい。頭に手を伸ばし、撫でる様にしてその花びらを取った。「花びらなんかつけて、気づかなかったのか? まぁ、可愛いからいいけど」。そう言うと、少女はプイッとそっぽを向いて、ふてくされて見せた。それでも、彼女は「ふふっ」と小さく笑い、俺も釣られるように笑っていた。
バケットの蓋が盛大に開け放たれ、中には七色の色彩豊かなサンドイッチが入っていた。酸味の強い、トマトの赤さは艶を出し、シャキッとしたレタスの新鮮さは取れたのそれだった。ハムや卵、それにマスタードがより良い、アクセントになり食欲を湧き立たせる。朝早くに起きていた、少女はこれを作っていたのだと知る。ありがとう、と気持ちを込めた瞳で同じようにサンドイッチを頬張っていた彼女を見つめた。その瞳にはもう、今までの様な冷たさは無く、純粋な気持ちが籠っていた。
サンドイッチを食べ終えて、ゆったりと景色を一望する彼女を俺は横から見ていた。澄んだ青い瞳と風に靡く白い髪。ゆらゆらと揺蕩ったそれをしばらく見続けていると、彼女はそっと芝生の上へと横になった。どうやら、この気候が眠気を誘ったのだろう。スヤスヤと寝息を立てて、夢を見ている少女の寝顔に意識を奪われながら、俺は持ってきていた紙とペンを取り出した。
俺はこの一度目の春を忘れない様にと胸に刻んだ。
夏________
照り付ける日差しと空びはに大きく広がった雲が滞在する。日陰で休憩しながら私は買い出しに行く。何て言ったって、明日は彼と海に行くからだ。去年は剣士としての仕事が忙しく、夏であろうと剣士学校の時の様に長期的な休暇は無く、あったとしても呼び出されればそこで休みは終了だった。けど、今はそんな心配はなく落ち着いて目的を遂行できる。良くも悪くも、今の私はただの少女に過ぎなかった。
ボォーッ!っと地面に響く重低音の後、出発した船に私たちは乗っていた。そう、今日は彼と約束した日なのだ。「久々だな」と彼は言った。「久々・・・?」と私が尋ねると彼は「船に乗ることがだよ」と言い、そして、豪華客船にと言った。部屋は個室を取り、窓からはマリンブルーの広がる壮大で神秘的な海が見えた。瞳をキラキラと輝かせた私を見た彼は「・・・・・・良かった」と呟く様に言葉を発していた。私にはその時の彼がとても尊く見えて、別れが近い____と儚くも感じてしまった。
チラチラと降り注ぐ視線に恥じらいを感じながら私は彼の元へと歩み出す。足裏に細かい砂粒の感触。
紺色の水着を身に纏い、彼の元へと近付いた。照り返した太陽の光に思わず、目を閉じ、数秒後に開くと目の前には幻想的で煌びやかな光景が広がっていた。そして、彼は砂浜に大きめのキャンバスを立て筆を持っていた。両手の人差し指と親指をそれぞれ重ね作られた長方形の中に私はいた。そこで私は「・・・・・・良かったね」と安堵の微笑みを向けた。
夜になっても私たちは海に居た。天に滞在する月を大海原が反射させる。ここは比較的安全な海域で夜間であっても、遊泳は一応認められていた。それでも、人気は全くと言っていいほどなく、完全に私と彼の貸し切りだった。流石に水着は着なかったが、とっておきの私服で着飾り、波打ち際で軽く駆けた。その間も一人の絵描きは筆を走らせていた。私は少しだけ構って欲しいという思いと画材への嫉妬心を芽生えさせていた。(イタズラしちゃお!)・・・両手で救った海水を彼の足元にかけた。すると、彼は「冷たっ!」と驚き私を見てくれた。それだけでなんだか嬉しくて寂しくて_____。
そうして、すぐに作業に戻った絵描き。口元が少し動いた気がして耳を凝らすと彼は「早くしないと
・・・早く完成させないと」と思いつめた表情でそう言っていた。
私はこの時、この言葉の意味を理解できずにいた。
秋________
そして遂にその日は来た。
「何で・・・!? どうして黙ってたの________!!」
私は怒りと悲しみ、そして一人だけで抱え込んでいた彼を問いただした。本当は本人が一番辛くて、悩んでいたのだと問い返した後で気づいた。
「黙ってて、ごめん。 でも、そうでもしないと、あの夜_《少女誘拐事件》で俺達は確実に殺されていた」
正論を突きつけてくる彼に苛立ちが込み上げる。
「それはそうかもしれないけど・・・・しれないけど。 そんなのあんまりだよ・・・・・・。 それにあの時、私が無理にでも剣を取っていたら________」
罪悪感で発した、もしもの世界線が彼の心に傷を入れる。
「結果論に過ぎないんだよ・・・・。 ・・・・・・到底、理解しがたいモノだったんだ。《反転の呪い》は・・・。 期限が来るまで死ねないなんて。 例え、剣で斬られようが大量に出血しようが・・・・・・・首を刎ねられても________」
そう、俺達が最後に触れた明確な真実がこれだった。
スレイシアでの惨劇の後、戦意を喪失し、多くの命が消えたあの場で俺達は死を選んだ。呪いから解放され楽になれると望んだ彼女を救う為に・・・・そして、俺もずっと一緒にいるために・・・・と。
だけど、彼女の胸に剣を刺した後、滲みだした赤い液体は確かに本物だった。けれど、その数分後、腕に抱いた彼女の吐息が胸に当たり、全てを理解したのだ。死ぬという絶対意的な事実を突きつけ精神面から弱らせて自殺を促す。だが、絶たれた生命は即座に修復され現実に引き戻される。
まるで、地獄を体験させられているかのような、その呪いに彼女はただただ泣き崩れ。俺の服を水滴で湿らせた。
「だから、俺は右手の事を言わなかったんだ。 言ってしまったら、自分じゃなくて俺の事も余計に心配させてしまうだろ・・・・・・」
「そんなの・・・そんなの・・・・・・無いよ・・・・・・最低だよ」
「あぁ、分かってる」
そう言うと俺は意識を何者かに向けた。彼女ではなく、別の何かに。
「いいよ。 入ってきなよ」
「何を言ってるの・・・?」
心配そうに俺を見つめる、彼女は不安げな面持ちで尋ねる。しかし、俺がその言葉に返答するよりも前に回答が出る。
『やっと会えましたね、主様』
従者の様な口調で淡々と会話の中に入ってきたのは、黒いローブを被った少年にも少女にも見て取れる人物だった。初めてだというのに、昔から知っている様なその顔に俺は半ば、(何故なんだ)と思っていた。
「ねぇ、この人は誰?」
「分からない。 けど、知っている気がする。 こんな感じだけど、いいかな?」
「えぇ、構いません。 私は主人に仕え 命令の通りに動くだけです。 そして、これもその一環の一つ。 あなたが知らなくても私は知っている。 それだけです」
白髪の少女はこの状況に終始、疑問気味で普通に会話を成立させている俺に不信気味だった。
「話が通じる相手で良かったよ。 確か、俺がディセルとの任務で彼女を待ってる時に一度、話してるよな?」
『はい。 またいつかと』
「そうだったな。 覚えていてくれたんだな、ブラック・バロン」
『えっ・・・?! ・・・・・・なんで』
「どうかした?」
『いえ、何でも』
知らず知らずのうちに俺は彼女をそう呼んでいた。そして、彼女は呼ばれたと同時に目を見開き、驚きを隠せずにいた。俺にはこの事が何を意味しているのかは分からず、それ以上の事は聞き出せなかった。
「うん?」
服の袖を引っ張られ、俺は傍らの少女の異変に気づく。
むすぅー!
どうやら、白髪の少女は俺が別の女の子?と知らぬ間に関係を持っていたことに、むくれているらしい。
「そんなのじゃないよ」
「じゃあなに?」
「そうだなぁ、強いて言うなら、俺の救世主かな?」
「それって、どういう意味?」
「俺は今日まで、右手が使えなくなることを黙っていた。 言ったとしても、使えなくなることに変わりはないからな。 だけど、レイス 君を見て気づいたんだ」
「それって・・・・・・まさか!?」
「都合よく、良い結果が出るとか限らない。 それでも俺はその確率に賭けてみようと思ったんだ」
「だめ・・・・・・だめ・・・・だめ・・・・・・だよ? 今度こそ、本当に怒るよ?」
「はは、いっそ怒ってくれてもいいんだぞ?」
「・・・・・・」
袖を握ったレイスの腕により一層の力が籠る。そうして、握られた彼女の手を振り払うと、ポンッと頭を軽く叩き、覚悟を決め、ブラック・バロンの元へと歩み寄った。その際に簡単な詠唱を口ずさんで________。
「お前も、使えるんだよな?」
『はい。 主様が使えと言えば、使います。 ですが、本当によろしいのですか?』
「構わない。 俺にはもう、時間がない」
『分かりました。 では、もう少しこちらへ』
「あぁ」
ブラック・バロンは被っていたローブを外すと肩まで伸ばした群青色の髪が現れた。瞳は深紅で肌は白い。美形なその容姿。
『準備はよろしいですか?』
右手に嵌められた、黒い手袋を外すと素肌に刻印が現れ、それは次第に発光し始める。バチバチと小さな赤い稲妻が周囲に飛ぶ。
その様子を白髪の少女は不安げに見ていた。
________《反転の呪い》をかけてくれ________。
その言葉を聞いた時、少女は咄嗟に駆け寄ろうとしてきた。しかし、俺は彼女に拘束の呪文をかけ、しばらくの間、身動きを封じていた。「・・・ごめん」と謝ると、彼女は泣きながら「・・・大っ嫌い」と溢れる水滴を拭おうともせず、そう言った。
後戻りは出来ない。したくない。
だって、こうでもしないと________。
『終わりましたよ。 何か変化は見受けられますか?』
問いかけと同時に感じた背後の温もり。「バカ・・・バカ・・・・・・大嫌い・・・・嘘つき・・・・」、レイスの悲痛な叫びが耳に届く。
「____」
非情さはどこまでも俺達を取り巻いた。体のどこを見ようと、呪いがかかっている箇所は見受けられず、髪色も利き手も右手のままだった。そうして、俺はようやく、諦めをつけてしまった。
レイスはそんな俺を見て、どんな心境だったのだろうか。
今となってはそれを聞く術はなかった________。
黒いローブのあの者は何も語らず、ただじっと様子を見続け、俺の言葉でどこかへ去って行った。役目を終えた従者は真夜中の闇へと消えた。
冬________
聖夜に一人。
少女は自室の窓を開け、深々と降り積もる雪を眺めながら歌を歌っていた。
真っ赤なお鼻の トナカイさんは
いつもみんなの 笑いもの
でもその年の クリスマスの日
サンタのおじさんは 言いました
暗い夜道は ピカピカの
お前の鼻が 役に立つのさ
いつも泣いてた トナカイさんは
今宵こそはと 喜びました
誰の聞くこともないその歌を少女は一人、夜空に届けるように歌っていた。それはまるで、何かに訴えかける様に切なく儚く散り往くかの如く。
________お願いします。 キットの腕を治してください。
サンタさんは、とっくの昔に居ないって知ってしまいました。
それでも、今夜だけは本当だと信じさせてください。
都合が良いことは分かっています。 でも、それでも________。
________これが私の最初で最後のクリスマスだから。
_____________________________________
また春が来た。今年は何だか懐かしくて少しだけ寂しい。その理由を知っているのは、この世界でたった2人だけ、私とキットの2人だけ。
あれから、キットは筆を持つことは無くなり、私は普段の日常を演じ続けていた。それは向こうも気づいていたらしく、「無理しなくていいんだよ」と言われた。それを聞いた時、何だか自分が慰められている気がして、少しだけ胸が熱くなった。
一日一日が大切で大事で______。
また夏が来た。今年はどこかに遊びに行く予定は立てなかった。だって、どこにも行かなくても俺はレイスが傍に居てさえしてくれればそれだけで良かったのだから。本当にそれだけで良かった。
することと言えば、時折、本を読むことだった。セレクトリアの本はどれも分厚く、歴史書が多かった。装飾の施された、魔導書もたまに読む機会はあったのだが生憎、呪文を覚える気になれづ、今では彼女を見ている時間の方が長くなりつつあった。
ずっと、ずっと一緒に居たい________。
別れが来た。それは、俺と彼女の誕生日だった。その日は朝早くから目が覚め。玄関を出て、街に向かった。散歩にしては早すぎる時間だったが秋空の寒さが不思議と気持ち良かった。
自室に帰り、隠していたとっておきの手入れをする。埃を払い、日に当たらない様に影に隠して、夜に備えた。
夜が来た。後数時間で日付が変わる。俺はレイスと共に街を出た。誘ったレイスは何一つ質問を返しては来なかった。行き先はお互いに分かっていたからだ。
「《青い海に観られた森》か、懐かしいね」
それは俺とレイスが剣術を磨く為に訪れた郊外の森だった。
「あの時は大変だったよな」
「でも、キットが守ってくれたから・・・・・・・」
「そう、だよ・・・・・・」
じゃあ、何で今は守れないんだろうと________。
獣の声がした。
「悪いな、今は黙っていてくれ」
俺は魔眼を開き、獣を後退させた。
「すっかり、使い慣れちゃってるね その魔眼」
「あぁ、ディセルに感謝しないとな」
「うん・・うん・・・・ちゃんと伝えとくね」
「____」
巨木の下で会話をしていた俺達はしばらくの間、余韻に浸り瞳を開けた。
「渡したい物があるんだ」
「・・・うん」
俺は持ってきていた、キャンバスを手に取るとかけてあった布をめくり、彼女の前へと差し出した。
「これって・・・」
「レイス、君だよ」
「何で・・・・・・」
「最後の最期まで描くって言ったろ? だから、今までその1枚を描き続けていたんだ」
レイスの瞳から無意識のうちに感情が溢れ出る。ポタポタと留まることを知らないそれは、いつしか俺にまで伝染し、気づけば抱き合っていた。
_____________________________________
まだ、彼女の温かさがあるうちにその温もりを忘れない為に________。
まだ、息をしているから。 命の続く限りは思いを伝える________。
_____________________________________
俺は・・・・俺は幸せだったよ。
出来る事なら、永遠にこのまま一緒に居たい。
・・・・・・俺はレイス・・・・君を________。
頬に少女の指が触れた。滲みそうになる俺の視界を彼女はそっと鎮めた。そして____
ねぇ、キット
____私はあなたを愛しています
_____________________________________
静寂に包まれた目覚めの朝、彼女は俺の腕の中で眠っていた。
透き通る様な白い髪に触れると、声がした気がした。
見渡した世界は静かに移ろいで、時間を進める。
もう一度、目を閉じた。
このまま、覚めないでほしいと思う程に________。
少年はかつて一人の少女の為に右手を使い続けた。
少女は一人の少年の為に傍に居続けた。
歳月は流れ、過ごす日々はゆっくりとその形を崩していった。
そして、その日は訪れ。
少年は《最期の描き手》としての最後の一振りを行った。
少女は少年の腕の中で静かに眠りにつき、いつしか少年の呼吸しか聞こえなくなった。
少年は力の入らなくなった右手を見つめ、左手に握った鋭利な銀で胸を刺した。
閉ざされていく瞳の中、瞼の内側に鮮明に見えた白い髪の少女を想いながら、満足そうにその意識を手放した。
【Fin】
最終回、いかがでしたでしょうか? 多くの謎を残したまま、幕を下ろしたこの物語ですが、個人の力では所詮、その程度なのです。もしも、全ての真実を知る者が居るのだとしたら、それは人ではなく・・・。
と、言うわけでこの回を以て、【Last Rotor - Resurrected as Kit -】は完結致します。
ここまで読んでくれた読者の皆様、本当にありがとうございました。
またどこかで、出会えることを願っています。それは、生きていたら辿り着けない場所かもしれませんね。
_____________________________________
都内某高校
「あーほんとっ! 最悪、何で私たちがこんな夜遅くまで学際の準備しないといけないわけ?」
「だよね・・・少しならって思ったけど、まさか こんな夜遅くになるなんてね」
「仕方ないんじゃない? これであの子の苦労も少しは分かったてことで」
「はぁ、まぁそうよね・・・・・・」
「と言うか、口を動かすんじゃなくて手を動かさないと」
某通学路 午後8時
「あのー・・・」
「何?」
「先輩は何でそこまで学校の事に積極的になれるんですか?」
「積極的・・・・・? 別にそんなんじゃないわ」
「えっ?」
「私はただ・・・・・・」
「何ですか?」
「いえ、何でもないわ。 それより、私はこっちだから。 あなたも気を付けて帰りなさい」
「え・・・あっはい!」
「それじゃあ、先に失礼するわ」
「お疲れさまでした。 千歳先輩!」
某所
「はぁ、何で私は周りからあんな扱いを受けるの・・・・・・? あれじゃあ、まるで腫れもの扱いじゃない」
ニャー
「きゃっ____! ・・・・・・猫? 全く・・・・・・何これ? 血?」
「あっ、ちょっと待ちなさい____行っちゃったか・・・・・・」
「大丈夫かしら、あの傷」
「私も、そろそろ帰らないとこんな所で道草してる場合じゃないわよね」
「・・・?」
「今の光は何? 確かこの奥から・・・・・・えっ嘘・・・・・・!? あれ・・・人? それにさっきの光は________」
「嘘でしょ・・・・・・何でこんな所に・・・・・・酷い出血・・・・・・」
私は咄嗟に離れかけていた意識を呼び返した、そして鞄からスマホを取り出し________。
To be continue?




