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第1話:護衛になった理由

よろしくお願いします

「ようこそ勇者様」


「えっ?俺は…屋上から落ちて…」


「あっ、ここってどこですか?」


「ここは『あぁ、帰ってアニメ見たい王国』の王城です」


「えっ?も、もう一回言ってください」


「ですから『あぁ、帰ってアニメ見たい王国』の王城です。国民からはよく、アニメ国と言われています」


「どうしてこんな国に?」


「それは「サヴァトよ、もう大丈夫ですわ」はっ!」


「今からはわたくし、このアニメ国第一王女の『シルヴィア・スズキ』が話しますわ。あなたは異世…」




 ウォォォォォ!!ひ、姫様が私の名前を、名前を呼んでくれたぞーーー!!!

 あの清廉無垢で凛としている格好を見るだけで鼻血が出そうなのに名前なんて呼ばれたら…



「…バト、サヴァト!」


 はっ!


「ど、どうかしましたか?」


「顔が真っ赤ですわ。大丈夫ですの?」


「す、少し勇者様の召喚に成功して興奮してただけです」


「そうですの。お身体が優れないのならいつでも言ってください。では勇者様、詳しい事はわたくしのお父様が説明してくれますので、ついて来てください」


「はい、分かりました」




 グフッ。姫様の上目遣い!もうヤバイよ!破壊力が違う!もう可愛すぎて姫様に鼻血を掛けて汚してしまうところでした!しかも私の様な従者の体調まで気にかけてくれるとは、優しすぎます!!まさに聖女のようだ!!!



「サ…ト、サヴァト」


 はっ!


「ど、どうしましたか?」


「謁見の間に行きますわよ」


「はい、申し訳ありませんでした」


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 謁見の間



「勇者よ、よくぞ来てくれた!我は…」



 ハァ〜、こいつの話長いんだよな〜。しかも姫様の顔も見えないし。あぁ、あの癖ひとつ無い金髪。きめ細やかな肌。何故あんなクソジジイから女神様が産まれるんだよ。そこだけは感謝してやるがな。


「では、今日は城内の案内と軽く訓練をするが良い。おい、シルヴィアよ、勇者様を部屋に案内しなさい」


 チッ、このクソジジイ、姫様に指図するなよ!


「はい、では勇者様、こちらへ」


 …って言えたら良いのに。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 『勇者視点』


 俺こと佐藤誠也は普通の男子高校生だった。俺は屋上で幼馴染みと話していた時に、学校の理事長が現れて、君は選ばれたとかなんとか言って、気を失ったらここにいた。


 気が付いて目を開けると、そこに映ったのはレンガ造りの壁に金髪碧眼の美女…を支えている赤髪青目の男だった。


 だが、そんな事はどうでも良かった。多分ネット小説なんかで読んだ異世界召喚だろうと推測し、きっとチーレムものだろうと思った。


 そして予想通り、俺はこの剣と魔法のファンタジー溢れる世界にいる悪の根源の魔王を倒さないといけないらしい。それには過酷な旅になるから、訓練をして強くなる必要があるから明日から訓練をしなければならない。でもまぁ、勇者だし大丈夫だろう。


「勇者様、こちらです」


「あぁ、ありがとう」


「では、ベッドの上に服があると思いますので、それに着替えておいてください。しばらくあとに執事が迎えにきて案内してくれるはずです」


 確か名前は・・・


「分かったよシルヴィア」


「えっ?」


「あっ、名前で呼んだらダメだった?」


「い、いえ。どうぞ名前でお呼びください」


 よし!第一段階クリアだ


「じゃあ着替えておくよ」


 ふむ、あれが正ヒロインか。悪くない。



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『サヴァト視点』



 おいジジイ、早く帰らせろよ!貴様に割いてやる時間は無い!


「人払いを」


 早くしろよ!


「サヴァトよ、お前には我が娘の護衛兼、保護者に任命する。軍務大臣よ」


 は?マジか。クソジジイのくせにたまには良いことするじゃないか!


「まずその1、勇者たちと一緒に魔王討伐に向かい、その魔法で姫様を助けよ!」


「勇者やほかの仲間などはっきり言うとどうでも良い。我が娘第1でな」


 当たり前だ!そんなものは生まれた時より決めた事だ!


「その2、姫様の従者として恥ずべき行動は控えるように!」


 そんな当たり前のことをいちいち言うな!姫様の顔に泥を塗るわけにはいかないからな!


「その3、姫様に寄り付く害虫共を蹴散らせ!」


「害虫の中に勇者も入っておる。そういう雰囲気になりそうならば、全力を持って邪魔をせよ」


 了解!全力を持って邪魔してやるよ!


「最後に、絶対に死ぬな!」


 !?


「勇者が死んだら魔王討伐は無理だ。だからもし勇者が死んだら、シルヴィアを得意の時空魔法で連れ帰るのだ。良いな?」


 分かったけど、焦った〜。あいつが俺を心配するとか遂にボケてきたかと思ったわ。


「では以上だ。文字通り粉骨砕身でシルヴィアを守るのだぞ」


「はい」


 あのクソジジイもたまには良いことするな〜。たまにはだけど。


拙くてすみません

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