ダンジョンコア 魔宮 日向 lv.1②
エロ注意!
……たぶんせーふ
各機能について詳しく聞いてみた。
まずは『拡張』タブ。中身は『掘削』『領域』『侵食』『埋没』の4つだな。
『掘削』1マス1DP。その名の通りダンジョンのマスを掘り進める機能。
他の方法でも代用できるな。ダンジョンモンスター──どうやら眷族というらしい──に掘らせてもいいし、なんなら俺が掘ってもいい。
ただ、掘る材質によっては1DPでは足りないこともあるらしい。土を掘るのとコンクリ掘るのだと労力が違うよね、って話だ。
それに、階層を掘り下げるのもここで行う。その場合は2Fを作るのに200DP、3Fを作るのに300DPと増えていくが、下への階段と下の階の小部屋を製作できる。
『領域』1マス4DP。そのマスをダンジョン領域にする機能。
これをしないとダンジョン側から操作できない。そればかりか、魔方陣の配置や宝箱の配置ができない。また、後述する眷族の転移とかもできなくなるからなぁ。
所々は節約のために領域化しなくてもいいだろう、しかし問題は侵入者がダンジョン内で死なないと利益が激減することだ。滞在ポイントは領域化した場所でのみカウントされる、それに討伐も領域化した場所で行わないとポイントにならない。
基本は眷族にダンジョン掘らせてウハウハってのを妨害する機能だと思ってくれればいい。
『侵食』1体?DP。それぞれの強さによって違うらしい。
これはいってしまうと魔物版の領域化機能だな。眷族を強制進化させたり、外にいる野生の魔物を眷族として登録したりする機能だ。
DPは、そうだな……手数料みたいなものだな。それに外にいる魔物をダンジョンに詰めてウハウハってのを妨害する機能だ。ことごとく作戦を潰してくるのやめてくれねぇかなぁ……。
まあ、外の魔物をダンジョンに住まわせるとこちらから指示ができなくなるし、食料を用意しないといけない──眷族は食事の必要がない──って手間はあるが……まあ、進化以外には使わない機能だな。反逆が怖いから適度にするが。
『埋没』1マス2DP。掘ったマスを埋める機能。
掘り直しをしまくるとか、入るごとにマップの変わるダンジョンを作るってのを妨害する機能だ。妨害されすぎぃ!
しかし、マスとマスの間の壁を生成することもできるってことだから迷路ゾーンみたいなのを作るのはありかもしれないな。その場合は1辺2DPとなる。
まあ、後述する『配置変更』が優秀だから使う機会は少ないだろう。
2番目の『変更』タブ。中身は『地形変更』『配置変更』『役割変更』『居場所変更』の4つだ。
これも順番に説明していこう。
『地形変更』1部屋ごとに使用して、変更する地形によってDPが変わる。
チュートリアルでやったからわかるとは思うが、森や草原なんかの地形へと変更することができる。ちなみに下層フロア作成時には『フロア地形』というものを変えることができる。初期の1Fは洞窟になっているが、2Fは火山地帯とかできるらしい。
つまり『フロア地形』というものを大雑把に決める。そして部屋ごとに細分化された地形を選ぶわけだ。
フロアぶち抜きで迷いの森とか作るのはありだな。
『配置変更』10秒で1DP。
選択したフロアの配置を変えることができる。だから森地形の小部屋と草原地形の小部屋の位置を入れ替えたりできる。ただし、通路を引き伸ばしたりすることはできないから、思いの外使い勝手は悪そうだ。
もし掘り間違えても埋没するよりは配置変更でなんとかした方が安上がりだったりする。やっと一つくらい便利な機能が来た──とでも思ったか。
実はこれ、ものすごく大きいデメリットが存在する。
フロアごとに配置変更を行うから、変更中のフロアに侵入者がくると配置変更がキャンセルされてしまい、全て元の位置に戻る。しかもその間のDPは消費する。
……1Fには扱えなさそうだな。もしくは見張りを立てて、さっと手直しするくらいか。
『役割変更』これは部屋にも扱える。消費DPもそれぞれだ。
例えば大部屋を守護者の間に変更もできる。侵入者が中に入ったら閉じ込めることもできる、そんな仕掛けを施せる特殊な部屋だな。だがこれは各フロアに1つずつしか配置できなかったり、そもそも配置にDPを大量に要求されたりする。
ああ、あとは牢屋とか研究室とか。そういうのに変更するのもこれでできる。
『居場所変更』眷族、もしくは自分に使う機能で、強さによってDPの消費が異なる。
効果は、まあ、領域内の転移だよ。この転移先がダンジョン領域じゃないと送れないから、きちんと領域化しましょうねってことらしい。
ちなみにこれ、俺が機械音声さんにごねたら追加してもらえた機能だ。眷族を最下層まで行かせるのとかめんどくさいし転移機能がほしい! なんて言ったが実際は侵入者の後ろに眷族を転移させて挟み撃ちするつもりだ。
……これも対策されてそうだな。まあ、その時はその時だ。
次は『創造』タブだな。これは『眷族創造』と『アイテム創造』と少ない。それに効果も説明しなくてもわかるだろう。
その名の通りだよ。しかし、俺の知っている物しか作れないってのはキツいな……特に眷族。偶然ダンジョンに迷い込んできた魔物をコピーするにしても、近隣の魔物は1ヶ月もしないで見終わるだろうしなぁ。
機械音声さん曰く、ダンジョンの領域が一定以上になったり、侵入者を一定以上討伐したりしたら、創造できる種類は増えていくって言っていた。つまりは実績を積めよ、ってことだろう。
ドラゴンを召喚するのは、いつになるんだろう?
さくさく行こう。『返還』タブ。ダンジョン領域内に落ちてる物を回収してDPにする機能。侵入者の死体や排泄物も僅かだがDPになるらしい。ptではなく、DPに直接変換されるのにも注意しないとな。
にしても……ここでも領域化を強要してくるのか。どれだけズルさせたくないんだ。こんなの眷族に命令して領域化してるマスまで運んでもらえば解決するだろ。
さて、タブの中でも異色な『設定』タブだな。まあ、その名の通り色々と設定することができる。
『宝箱設定』
1日の消費DPを決める。すると日付変更時点でDPを回収し、ダンジョン領域内のランダムな場所に、中身もランダムな宝箱を設置する。
ちなみにこの宝箱、眷族や俺が開けることはできても中身は獲得できない。俺らが開けた瞬間に中身を空にする仕組みらしい。そういうズルはするなってことだろうが、徹底してるな。
消費DPの量によって出現速度や、中身のレア度が変化する。DP多ければ質も良くなり、冒険者たちが多く訪れる。まあ、調整が難しい部分だな。消費DPを変更したら次の日から適応されるらしい。そこだけは良心的だった。
とりあえず今は10DPに設定した。これで今は十分らしい。
『召喚陣設定』
チュートリアルでやったからこれもわかると思う。一度召喚したことのある眷族を自動湧きさせるための設定だな。これも日付変更時点でDPを消費する。
今はゴブリン召喚陣に10DP消費してあるので、1時間に1匹ペースでポップするようになっている。自然繁殖するなら、必要ない部分ではあるが……たぶんこの感じだと、繁殖はしないんだろうな。魔物の配合で強いの作ってみたかった。
『階層守護者設定』
役割変更の眷族版だと思ってくれていい。階層守護者の設定から、裏ボス的なフロア徘徊ボスの設定までできる。
階層守護者にはステータス底上げのバフがかかるが、各フロアに最大1体まで。徘徊ボスも各フロアに最大1体で、結構強力なバフがかかるものの、住居エリアから出られなくなる。そして一定確率で設定されたフロアへと転移、一定時間で住居エリアへと戻ってくる。
……あー、つまりあれだ。ランダムエンカウントを必死に再現してみた、ってこと。くそつよ眷族を使役できた頃にまた勉強し直すとして、今は使わないな。
『ウィンドウ設定』
俺がチュートリアル終わって真っ先に使った機能がこれ。色彩を少し暗めの色に変更し、薄暗い洞窟でも目に優しい仕様にして、あとはボタンを一回り大きくして誤タッチ防止をしてみた。
眷族がウィンドウにも触れないように、マスターの許可がない眷族にもウィンドウが見えないし触れないように設定もした。
あとはダンジョンのミニマップ用のウィンドウの表示、現在のDP用の表示。
全てのウィンドウの右下には現在時刻と、俺の寿命の表示を行った。
それから、ウィンドウの起動ワードを『オープン』『スタート』の2つ、終了ワードを『クローズ』『エンド』の2つでも対応できるように変更した。
実際に使うとしたら『ミニマップ』『オープン』というように名称+起動ワードで開くようになっているはずだ。起動ワードだけだとダンジョンの構成を弄る基本ウィンドウ──これからは編集ウィンドウと呼ぼう──が表示される。
これからも使いづらく感じたらバンバン変更してやろうと思う。
最後の『その他』タブだが。
これは機械音声さんと通話ができる機能だな。んで、やりたいことを伝えて、必要ならそれができる機能を追加してもらう。
そんな超便利な機能だ。
『使うのは最小限にしてください。そうでないと無視しますから』
なんて怒られてしまったが、原因はここまで怒濤の質問攻めをしたせいだろう。
『……もうまんぞくですか』
「ああ、大体はな」
ただでさえ無機質な機械音声さんの声がさらに無機質になってしまった。姿は見えないけど、きっとこの子レイプ目してるぜ。
いいぞ、もっとやれ。……あ、やったの俺か。
『チュートリアルクリア報酬を渡します』
「え、住居エリアならもう貰ったけど?」
『あれは、その。チュートリアル前半クリア報酬です。これは後半クリア報酬……』
「なるほど!」
「グォォォオオ‼‼」
「うるせぇ」
ホブゴブリンは暇だったのか、俺の返事に合わせて叫んだ。そうでなくとも住居エリアの中を跳ね回っていて視覚的にうるさいってのに。
こん棒を頭上で振り回し、足を肩幅以上に開く。その体勢でぴょいんぴょいん、と跳ね回っているそれはどこぞの部族の舞のようにも見えることだろう。
「小部屋にでも行ってろ。何かあれば追って連絡する」
『グオオォォォ‼‼』
「うるせぇって」
ホブゴブリンは走り去っていった。
あれでもたった一匹の眷族だ。これから眷族が増えるとはいえ、第一号は大切にしてやらないとな。何だかんだゴブ夫(仮)なんて呼んでるわけだし。
「それで、報酬だっけ?」
『はい。あなたにはこれからレベル10、20、30……と10レベルごとに、それぞれ特別なガチャが引けます。今回は報酬としてそのガチャを引く権利を与えます』
「ガチャか!」
レベルアップで9回、今回足して10回。どこまでレアキャラを出せるかにもかかってるな。
「先生! レア度はどのくらいなんですか!?」
『レア度。レア度ですか……。そうですねぇ。N/R/SR/UR/Lの5種類でどうでしょう』
ノーマル。レア。スーパーレア。ウルトラレア。レジェンド。
今回はなかったけど、みんなはSSRってなんて読む? エスエスレア以外の読み方を俺は知らないんだけどさ。
「わかった。さっそく引いてみたいんだけど!」
『わかりました。レベルが上がって引くときはその他、から私に声をかけてくださいね』
「『その他』からガチャ、ね。わかったわかった」
おざなりな返事をする俺の前に、100円のガチャポンみたいなものが現れる。しかし回すハンドルはあるものの、コイン投入の場所はない。
中身を覗こうにも透明なガラス部分がある訳じゃない。
「たのむ……頼むー‼」
ハンドルを回す。ガラガラガラ、と中身が混ざる音を聞きながら、神に祈る。
七色に光輝く石を見つめながら、そういえば神様って俺を解剖したクソ野郎どもだったわ。なんて考えていた。
『……まさか、レジェンドを引くとは思いませんでした』
「え、レジェンドなの!? マジで!?」
石が姿を変えていく。
どんどんと大きくなり、手のひらサイズを越え、一メートルも越えただろう。どこまでも膨張して行く気がしたがそんなことはなく、大体一メートルと四十センチ。そのくらいの人型になった。
「こんにちはマスター! 私がサポートキャラをすることになったよ! よろしくねっ」
ガチャを引いたら美少女が生まれた。
それも、全裸の。
女の子の顔を見つめていた俺も、ついつい目線が下へと下がっていってしまう。
小柄、なんだな……。
肩幅が小さく、撫で肩。日焼けの跡もなく、紙のように病気を疑うほど白いその肌から浮かび上がる鎖骨。鎖骨と首筋でできるその凹みが素晴らしい。
じっくりと見つめて堪能したので、さらに目線を下げる。
おっぱいは、中の下くらいの大きさだ。身長的にも顔的にも、まだ成長する可能性はある希望を抱いた大きさ。
CよりのB。それが俺の下した判決だった。
僅かというよりは膨らんだそのおっぱいの先端にはピンク色をした小さく可愛らしい乳輪がある。あるが、ぷっくりとした乳首が、存在しない……!?
ま、まあ…… そういう種族かもしれないから……。震え声。
くびれているお腹へと視線を移す。無駄な肉がついていない。かといって痩せすぎというわけでもない。きっとさわるとふにふにしてるんだろうな……嗚呼、触りたい。マスター権限で触らせてくれないかな。あとで頼んでみよう。
次は腰回りに見つめる。くびれのあるその腰回りの下にはうっすらとだが、確かに茂みが──
「ひゃああああああ!?!?」
「あ、おい!? 隠すな!」
「な、な、なんで裸~!?」
うずくまってしまった女の子は、胸を隠してしゃがみこんでいるため、足と足の間から茂みが! 割れ目がッ!
魔宮 日向。17歳童貞。我が人生に一片の悔いなし。
『……服は自分で生成できるでしょう?』
「せ、生成っ!」
機械音声さんが呆れたように声を出すと、女の子は左手を前へと突き出した。その手のひらから光の粒が溢れだし、体にまとわりつく。
その時に見えた。片手ではとても、両胸を隠すことができずに、右乳首が俺には確かに見えた。先ほどまで乳輪しかなかったというのに、今は乳首がある──陥没乳首かッ!?
「うぅ……もぅお嫁にいけないよぅ……」
しくしくと泣き出す美少女の姿を、もう一度眺めてみる。
ショートカットな髪は、金色なのだろうが、黄色に近い。そんな髪には先ほどまでなかった、白い花の髪留めがつけられており、彼女の魅力を引き立てている。
谷間からはネックレスがちらりと覗いている。その薄緑色というかオリーブ色というか……その宝石に嫉妬しないわけでもないが、この子は俺のサポートキャラになるのだ。これからいくらでも揉んでやるぜ。
服装はよく見えないが、白いドレスのようだ。ウェディングドレスをイメージさせるが、スカート丈が膝より上だ。そんなエロい新婦がいてたまるか。てかスカートも、なんでそんな3重くらいのふわっふわなんだ。パンツが見えないぞ。──もしかして、履いてない!?
あ、靴下は黒いニーソックス。
「俺は日向。ダンジョンマスターで、たぶん君にサポートされることになる。……事故とはいえ、裸見て悪かった」
下心を完全に隠しきった俺は、極めて紳士的な態度で美少女へと手を差しのべる。
その手をじぃっと見た女の子が、次いで俺の顔を眺めた。……その目元は赤く、頬には涙の痕が残っている。
「……さっき隠すな、とか言った」
「気のせいだ」
「ウソ。絶対言ったもん」
『答えはイエス。言っていましたね』
ちっ。
「……君が可愛かったから、もっと見たくなって言ってしまった。今は最低な行為だと反省してる、許してほしい」
誤魔化そうとしたけど機械音声さんも敵に回った。即座にテノヒラクルーをする俺はまったく悪くない。だって俺も男の子だし。
目の前に全裸の女の子、それも美少女がいたら普通襲いかかるだろ。ガン見で留まった俺は紳士なんだよ。
「……えっち。ばか。へんたい」
なんだこいつ。めんどくさ。
ふぅ、今こうしてる間にも俺の寿命が縮まってるというのに、なんで異世界に来て早々に女の子の機嫌取りせにゃならんのだ。
「……これからダンジョンを作る。君は何ができる?」
「ぷんっ」
そっぽ向いてしまう女の子。てかこいつの名前も知らねえんだけど。ステータスとかって見れねえのかな?
ステータス、ステータス……と念じてみる。
────────────
名前:未設定
年齢:0歳(外見:18歳)
性別:女
種族:フェアリー(眷族化)
職業:サポーター
レベル:1/10
体力:100/100
魔力:50/100
攻撃力:50
防御力:50
敏捷:50
精神力:50
幸運:50
装備
右腕:レイピア(攻50)
左腕:
身体:ドレス(防50)
装飾:
スキル(SP:5)
特殊スキル
特殊罠作製1
バベル知識1
────────────
なんとか見ることができたようだ。こいつのステータスの高さに驚く。俺なんか『しゅんころ』できるんじゃないか……?
あと特殊スキルってなんだって聞きたいが、今の好感度じゃ無理だろうな。
だが……眷族化、ね。少し試してみるか。
「命令だ。『質問に答えろ』……お前は、何ができる?」
「ぅ…… 罠作りと、この世界の知識を教えられます……」
苦虫を噛み潰したような顔で、名前もない美少女は答えた。あえてその表情を読み取るのならば『なんでこんな奴に教えないといけないのよ。でも命令だし……』って感じだろうか。
命令でエロいこと言ってみたらどうなるんだろう、なんて、思わない訳じゃないが、関係修復が不可能になるのは避けたい。ここは『命令できるがそんなもので君を縛りたくないんだ』方針でいってみようと思う。
「この世界の知識?」
「……うん。マスターはこの世界の人と会う機会が無いだろうからって、神様から貰ったの」
「この1ってのは?」
「……スキルのレベルのこと。1から20まであるんだよ」
いまだ命令が健在なのかはわからないが質問の受け答えをしてくれるようになった。俺は口元を隠し、考えるような仕種をする。聞こえないように小声で「命令を取り下げる」と呟いてみた。
「なるほど…… お前とはこれからも長い付き合いになる、だからもっとお互いのことを知っていこう。まずはお前のスリーサイズを教えてくれ」
「え、ちょっ、やだやだ‼ やっぱり変態!?」
「おいおい、マスターの命令だろ?」
「……」
「改めて命令だ、『質問に答えろ』。お前の身長は?」
「──ぅ、く。ひゃく、よん、じゅうに、せんち……」
「命令は取り下げるよ。お前の体重は?」
「……」
「なるほど。答えてくれてありがとう、それと実験とはいえセクハラ質問して悪かった」
命令は本人が「命令されたから言わなきゃ」って訳じゃなく、システム的な干渉があるんだろう。
本人的には命令されたままだとしてもその命令に抵抗できる……? いや、たぶんそれはないだろう。あの途切れ途切れに身長を伝える様子は必死に抵抗しようとして、それが無理だった様子だろう。
ダンジョンマスターが、眷族に下克上されるなんて、笑えないからな。
「命令についても大体理解できたが……正直わかんないことも多い。とりあえずは作ってみるか、ダンジョン」
「……変態」
「ああ、そうだな。俺は変態だからお前に命令するのは最低限、それもエロいことはなしにするよ。……っと、そうだ、君の名前も決めちゃうか」
名前が未設定になったままなのを思い出して、そちらを優先する。いつまでもお前って呼び方は、よくないだろうしな。
ついでにスキルポイントも振り分けちゃうか。
「何か、名前の希望とかあるか?」
「その前に。ね、マスター。ここにいたら私、死ぬことはないんだよね……?」
不安げな瞳が俺を見つめている。嘘を見抜こうとする意志が感じられ、無責任な言葉を言うのが躊躇われた。
それと同時に、こいつの思考が、表情から読み取れた。理不尽を嘆き、それでもなんとか立ち上がろうとしている、勇気と恐怖の入り乱れた表情。
こいつは、俺と違って自衛手段がないからなぁ。
「絶対に、とは誓えない。だが、お前が死ぬときは俺も死ぬときになる。俺は、俺もお前も死なさないように全力を尽くす」
その女の子は、そっと目を伏せた。お先真っ暗な未来に絶望したのか、期待していた答えとは違ったからか……それはわからないが、数秒の間、彼女は口を閉ざしていた。
「ナズナ……私は、その名前がいい」
「わかったよ、ナズナ。今から君はナズナとして、俺のサポートをするんだ」
「それも、命令?」
「さあ、どうだろう」
彼女へと手を差しのべてみる。迷子の子供のように踞っていた彼女は、俺の手を取り、ようやっと立ち上がった。
ぷにっとした女の子らしい手のひら。子供のように高い体温。二人で横並びになってこそわかる、彼女の身長の低さ。幼さ。
俺らの距離はおよそ2歩。その少しだけ遠く感じる距離が、いつか埋まる日が来るように、その日を目指して生き延びないといけない。
まずはこの台詞から始めてみようか。
「ダンジョンクリエイト──開始‼」
ここで完結済みにしたら「打ち切りだね!わかるとも!」と言われそう。
あ、続きます。
ダンジョンはエクセルで実際に設計してます。エクセルの1マスがダンジョンマップの1マスということですね。
DPやptの管理も同時にしているため、外出先で書けないというデメリットがあります。
次回以降は最低週一を目指しますので、更新速度の低下はご了承ください。




