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旅人 白鳥 恵子 Lv.17 大討伐③

 地響きが起きている。それほどの数のリザードマンが近づいてるってこと?

それに、先頭のリザードマンを率いてると思われる羽マンが3体。その全員が私のことを見つけていて、敵意の眼差しを向けている。

もし。

もしも羽マン3体を倒したとして。

リザードマン50体なんて相手にできるだろうか?


「多勢に無勢……逃げ、よう……」


 幸運なのは、レベルアップのおかげで、何かに寄りかかりつつなら歩けるようになっていることか。

それでもスピードは出ない。いつも歩いている速度の半分程度の速度でふらふらと逃げる。

……街に戻る前に確実に捕まる。

なら、どうする?


「ステータス」



────────────

名前:白鳥 恵子

年齢:19歳

性別:女

種族:人間

職業:旅人

冒険者ランク:E

レベル:17/99

経験値:2158/106377


体力:153/336(230/504)

魔力:101/199(152/299)

攻撃力:149(224)

防御力:207頑丈(218)流浪(327)

敏捷:155(233)

精神力:157(236)

幸運:75(113)

所持金:6956ロト


装備

右腕:三叉槍(攻80+火)耐久6/8

左腕:魔導の弓(攻15+魔力の矢)耐久4/8

身体:ローブ(防10)

   堕天使コート(防40)耐久9/9

   蠍殻のチョッキ(防55+毒耐性)耐久7/8

   鉄のグリーブ(防御40)耐久5/6

   想い出の髪留め(幸運20+通信+自動修復)耐久10/10


アイテム

スピアー(攻20)

ランス(攻55+刺突強化)耐久5/8

胸当て(防20)耐久2/5

タンポポの種

ドリアードの種

魔石(小)×3

ムコロジの粉×5

歯ブラシセット

予備の油

回復薬(魔10)×3

回復薬(魔25)×2

獣襲(攻撃30+無音)耐久6/8

ローブ(防5)

手鏡

大きな布

小さめの布

矢×51



スキル

槍術5  弓術2  体術1

回避6

 >見切り

看破2  投擲2  鑑定2

隠密1  威圧1  直感2

魔物語2


魔術・魔法

下級魔術(火)1  下級魔術(水)1

下級魔術(風)1  下級魔術(土)1

契約魔法1  回復魔法1

結界術1


武技

刺突3  三段突き1

滅槍グングニル3

首折2

同時発射2


固有スキル

流浪

歪な器

アレスの護り


従魔

クロノス(悪魔竜)

アレス……死亡

エルピス(???の卵)


称号

頑丈

────────────



特に大きな変化はない、かな?

戦わずに、逃げる方法……いっそ転移魔法とかあったら逃げられたのに。

体力の回復薬はない。魔力を回復して回復魔法で……いや、そんな時間を与えてくれるとは思えない。


 下級魔術で範囲攻撃でもあれば、と思ったけれど、使えるのは

「ファイヤボール」「ファイア」

「ウォーターボール」「ウォーター」

「ウィンドボール」「ウィンド」

「サンドボール」「サンド」

それぞれ○○ボールが玉状にして打ち出す魔術。

ボールってついてないのが指先から火とか水とかを生み出す魔術みたいだ。

「ウィンド」とか指先から風を生み出してどうしろっていうのか。「サンド」は……あ、目潰し用か。


「サンド」


 唱えてみると、一掴みほどの砂粒がさらさらと手のひらの上に現れた。うん、確かに目潰し用だけど……53体分用意したら魔力が枯れる。

もうカンテラ用に買っていた油でもまいて、森ごと焼き払ってやろうかな。


 ちりり、とうなじの辺りがうずいた。

肩越しに振り替えると、リザードマンとの距離はおおよそ30メートル。

とりあえず先頭のリザードマンの目潰しだけでもしてみようかと砂を投げようと振りかぶる。




 大地が割れた。


「魔法剣・土……っと、ギリギリ間に合ったみたいだね」


 空から声が聞こえる。

私だけではなくリザードマンや羽マンもそろってそちらを見上げると、この世界に来て一番最初に見つけた(見つけられた?)人、ヨコシマさんがいた。

彼はゆっくり、自由落下より遅い速度で降りてきた。


「ヨコ、シマさん……?」

「………………え、あ、ボク? 横山だよ。一文字違いだけど酷い意味になるなぁ」


彼の能力のほうしか、それもざっくりとしか覚えてなかったから適当に呼んでたけどやっぱり違ってたみたい。

ヨコシマさん改め横山さんは、苦笑いを浮かべながらリザードマンに向けて剣を振るった。


斬撃が飛んだようには見えなかった。

しかし、リザードマンたちは身体中から血を吹き出し、破裂するようにして、全滅した。

よく見てみると横山さんの持っている剣、薄くだけれど、魔力を纏っているみたい。赤色ではなく、黒い魔力?

あ、魔力が霧散してしまった……。

ならば、とリザードマンのほうを見てみる。薄く小さく斬られた傷跡は、数えきれないほど存在した。それもリザードマン50体全部に。


「……さっきの一振りで、こんなに?」

「それは称号、殺戮者の効果なんだ。雑魚相手じゃないと使えないんだけど、使える相手なら、何体いようが一瞬で倒せる」


 いくらか探してみても、羽マンの死体は見当たらなかった。

横山さんは逃げたんじゃないかな? なんて言っていたけれど、そんなに簡単にレベル100が放つ技から逃げられるものかな……?


「えっと、恵子さんだったよね? 随分と強くなったみたいだけど、ステータス見せてくれる?」

「……はい、いいですよ」


迷う問いだった。

けれど最初の時にステータスを見られているから隠すほうが変だと思った。……それに、条件としてステータスを見せてって言えば見せてくれると思う。

レベル100の、目指すゴールの数値を見ておくのは、色々と学ぶことが多いと思うから。


「うん、僕のステータスなら見せてあげるよ。……また握手でもしようか、左手で失礼」


差し出された手を握る。

そして、剣をもつその右腕の形を思い出して身震いした。


「──ステータス」



────────────

名前:横山 拓郎(サンプル番号5)

年齢:21歳

性別:男

種族:人間(奇形)

職業:双剣士/魔法剣士

レベル:100/99(成長限界)


体力:1167/1586

魔力:627/678

攻撃力:765

防御力:801

敏捷:1466

精神力:724

幸運:629

所持金:2,415,798,974,412ロト


装備

右腕:黄衣の王剣(攻400+風)

   混沌千面剣(攻600+被呪い)

左腕:生炎精の聖剣(攻400+火)

身体:ドラゴンコート(防300+火耐)

   鎖蛇の帷子(防400+毒耐)

装飾:魔封じの腕輪(精350)

   魔王死霊華(敏150+被呪い)

   磁石式ピアス(幸5+通信)

   千貌の首輪(敏100+能力偽造)


アイテム

【閲覧不可】


スキル

剣術18   体術18

回避19

呪い耐性15 魔法耐性11

物理攻撃耐性15

威圧15   剛胆12

看破12   鑑定17

自己回復8

属性付加10


魔術・魔法

下級魔術(全種)15

上級魔術(邪悪)20  上級魔術(重力)8


固有スキル

奇形の業

両利き

魔法剣の理

魔導砲


特殊ボーナス

邪神の加護

────────────



「前回と違ってる……?」

「あ、それは能力偽装の効果を持つ、このネックレスがあるからだね。レベル1とか武技を省略してるんだよね、多いから。能力値は変えてないから」


 能力偽装なのに能力値を変えていないとはこれいかに。

確か、一番最初に会ったとき、私の参考になるようにって言ってたっけ。だから余分なものや、隠しておきたいものを表示してなかった……?

それって──


「さて、恵子さん。少しついてきてもらいたいんだ」


 それって、人を殺したり、犯罪をしたりしてついた称号やスキルも隠せるってことだよね……?


彼が黄色い、細い切っ先を私に向けた。

……レベル80も違う人に、勝てるだろうか?


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