◇レモン味
三作目ーッッ!!
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「ーす、好きですっ…」
『…』
そう告白した日から…何かが変わると信じて…
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あたしの名前は、芦屋葵
中3。
あたしには、ずっと片想いしている男子がいる。
それは、クラスのキラキラ男子、城島翔。
彼、翔に出会ったのは中1の入学式。
そんな前から、あたしはこの気持ちを伝えられないでいる…
でも仲の良い友達には、なったし、アピールも、結構してきたつもり。
翔の目をよく見たくて、前髪を切ったり、コンビニで翔が買っていた缶コーヒーに、ハマったりもした。
あの日、頑張れって言ってくれたから、諦めずに頑張れた事だって、何回もある。
見つめるだけで、毎回キュンキュンしてるあたしは、ちょっとおかしいのかな?
今、一歩踏み出して、勇気を出して、この気持ち伝えたら、もっと幸せなのかな?
それとも、この関係が壊れちゃって、ツラい毎日が待ってるのかな?
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今日も、あたしは翔を見つめている。
その視線に初めて翔が気付いた。
「なぁに、俺の事見つめてんの?笑」
『み、見つめてないしっ!!』
「あっ、噛んだ笑」
『ふ、ふんっ!!』
この気持ちに、早く気付いて欲しいという自分と、悟らないで欲しいという自分がいる。
こんなに、悩むんだったら…
早く伝えたい…
−−−
『……よし…』
あたしは、告白するため(?)に、大好きな黄色いレモン味のドロップを口に含んだ。
この関係が、壊れてもいいんだ。
ツラい毎日が待っていてもいいんだ。
それより、告白をする自分を信じていたいから…
『しょ、翔っ!!…』
どうでしたか?