身に覚えのない罪で断罪されていますが、お尻が痒くてそれどころではありません
季節は春。
学園では花々が色鮮やかに咲き誇っている。
そして、庭園にある噴水の前では、二人の男女が対峙していた。
その周りに複数の生徒が何事かと様子を窺っている。
――赤髪の少女アーシャ・ベルベットは、突然婚約者から罪を突きつけられていた。
「アーシャ、君には失望した。まさか裏でナタリア嬢を貶めていたとはな……!」
こちらを蔑むような目で冷たく言い放つこの黒髪の青年は、アーシャの婚約者だ。
彼の背後では、自分が貶めたことになっているらしい女生徒のナタリアがいた。
彼女は不安そうに瞳を揺らしている。
けれど、アーシャには彼女を貶めたなど、全く持って身に覚えがなかった。
それに今、自分にはとてつもなく重大な問題があった。
こんな身に覚えのないことに時間を取られるようなことはあってはならない。
「……ギル様。私は神に誓ってそのようなことはしておりません」
「もうその名で呼ぶな! それに、証人がたくさんいるのだぞ!」
彼の視線の示す先を追えば、数人の女生徒が頷いている。
(全く……これはなんの茶番?)
婚約者であるギルバート・ハミルトンとは、それほど仲は良くなかった。
自分も平凡すぎる女だったのは理解している。
周囲からは、ことあるごとに、見目麗しい彼とは釣り合わないと影で言われていた。
アーシャにとって、陰口は日常茶飯事。
(むしろ、私が貶められてますけど!?)
それでも少しは身なりを整えたり、努力はした。
だけど、特に気づかれることなく、二人の仲が縮まることもなかった。
可もなく不可もなく。
けれど、今回のことは無関心ではいられない。
よく調べもせず、一方的に攻め立てるとは何事か。これで冷めない方が難しい。
「君とは婚約破棄させてもらう!」
しかも婚約破棄とまできた。
彼は次期公爵だというのに、証言だけで判断するなんて浅はかにも程がある。
(……って、お尻が痒いわ……!)
兎にも角にも、自分は今、お尻が痒いのである。
彼の公爵としての資質なんて、今はとてつもなくどうでもいい。
アーシャはその場で身じろぎするが、衣服が擦れて余計に痒くなった。
(ああ、もう……! 思い切り掻きむしりたい……!)
なかなか返事をしないアーシャに腹を立てたのか、ギルバートは顔を思い切り顰めた。
「アーシャ! なんとか言ったらどうなんだ!」
「もうそれで結構ですわ」
「なっ…………!?」
何をそんなに驚いているのか。
もしかして、泣いて縋るとでも思ったのかしら。
けれど、今はとにかくお尻が痒いのだ。
流石に人前で尻を掻くわけにはいかない。
もうなんでもいいから、一刻も早くこの場を離れたい。
アーシャは踵を返し、ギルバートへ背を向けようとした。
しかし、すぐに彼女の腕を掴んだ彼によって、それは阻止される。
「逃げるのか?」
――もう、勘弁してほしい。
「いいえ。その罪には身に覚えがありませんので。それに、私には今急いでこの場を離れなくてはならない事情がございます。謂れのないことに、時間を割くわけにはいかないのです。婚約も破棄で結構です。では」
アーシャは掴まれた手を振り払うように、強く腕を振った。けれど、再びその腕を掴まれる。
「身に覚えがないのなら逃げる必要はないだろう! さては皆の前で罪が明らかになるのが怖いのか? それはもう手遅れだ! いい加減反省したらどうなんだ?」
こっちはお尻が痒くて仕方ないと言うのに、そんなやってもいないことで一方的に責めるなんて、腹立たしくて仕方ない。
(何故こんなことになってしまったの……)
痒すぎてレースのパンツなんて履いてしまった自分が恨めしく思えるほどだ。
アーシャは誰にも気づかれぬように小さく息を吐いた。けれど、ギルバートは気がついたのか僅かに眉を顰めた。
何よ。その不満そうな顔は。
こっちだって不満しかないわ。
……いや。もしかすると、反省すべきはこちらなのかもしれない。
アーシャは視線を下げると、思考を巡らせ始めた。
普段は昔から懇意にしている下着屋のパンツを履いている。
幼い頃からのお気に入りの綿のパンツだ。
お腹まですっぽり覆ってくれて冬でも暖かく。夏は通気性がいい。だから、今でも毎日履いていた。
小さい頃から愛用していたので、その頃からパンツに付いていたワンポイントのうさぎちゃんが、今でもご丁寧に刺繍されている。もう恥ずかしいから、うさぎちゃんの刺繍はなくて構わないと店主には伝えたけれど、「これがこだわりなのです!」と言われてしまえば、引き下がる他なかった。
それでも、この綿のパンツは肌触りも良く、いつでも快適さを保証してくれる、いちばんのお気に入りだ。
だが、自分はもう華の十六歳である。
大人の淑女というものに多少は憧れはある。
その思いのまま、アーシャは下着店へと向かった。
ショーケースには、様々なパンツが並んでいた。
アーシャの目を一際引いたのは、その中でも布の面積が少ないレースのパンツだった。
言葉では説明できないけれど、どうしようもなく惹かれた。
だから、買ってみたのだ。
――それが大きな間違いだった。
せめて、もう少し布面積の多いレースのパンツを選ぶべきだった。
よりによって、なぜこれを選んでしまったのか。
でも、仕方ないじゃない。
少し背伸びをしてみたかったの。
たったそれだけの小さな願いだったというのに、なぜこの男は今に限ってそんな話をするのか。
せめて、明日にしてくれれば文句はなかった。
……ああ。考えれば考えるほど、腑が煮え繰り返りそうだわ。
とにかく早くお尻を掻かせて。今の自分の願いは、ただそれだけ。
アーシャはキッと睨みつけると、ギルバートは「なんだ! その目は! 何か言いたいことでもあるのか!」なんて言い放つ。
……ああ、もう、うるさい。
大体、この男はなんなのだ。
以前までは婚約者だったのだから、多少は情というものを持ち合わせていた。
だから、少しくらいは努力してきた。
なのに、この男は自分の主張ばかりをして、こちらの話なんて一切聞かない。
ろくに調べもせずに、全くどうなっているのよ。
無言を貫くアーシャに、ギルバートはついに声を荒げた。
「――アーシャ!!」
そして彼は、アーシャの腕を勢いよく自分の方へ引き寄せた。
突然、距離を詰められたことで、アーシャの中でついに何かがプツンと切れた。
「いい加減にしてください!!」
その瞬間、庭園にいた誰もが息を呑み、周囲が一気に静まり返る。
それほどまでに、アーシャの声は大きかった。
ギルバートは言葉を失ったかのように、口を半開きにしている。
けれど、それを気にする余裕なんて、今の彼女には全くない。
一度怒鳴ってしまえば、溜め込んでいた鬱憤が堰を切ったように溢れ出した。
それを堪えることなく、彼女はギルバートを睨み続けた。
「とにかく私は無実だと言っているでしょう! 大体、あなたはきちんと調べたのですか? まさか公爵令息ともあろうお方が証言だけで判断しているなんてことはないですよね?? そ・れ・に! 私はこの場を離れなくてはならない、のっぴきならない理由があると、先ほどお伝えしましたよ?? わかったなら退いてください!」
矢継ぎ早に言葉にしたからか、呼吸が乱れてしまう。
彼を見やれば、相変わらず口をポカンと開けたまま黙っている。
ただ、彼の頬と耳元が僅かに赤みを帯びているのが気に掛かった。
(……なによ、その顔は)
けれど、ようやくこの男は静かになってくれたのだ。
アーシャは掴まれた腕を思い切り振り払うと、「では!」と言い残して、その場を離れた。
その後、彼女は急いでトイレへと向かったのだった。
◇
翌日。
アーシャは非常に後悔していた。
いくら昨日はお尻が痒かったとはいえ、一連の出来事について、よく考えてみれば自分の人生を左右する大事件ではないか。
とりあえず、今日はいつもの綿のパンツだ。もちろんうさぎちゃんの刺繍付き。
彼女は学園の門をくぐり抜け、重い足取りで校舎へと向かう。
心なしか、周りの視線がチクチクと刺さっているように感じる。
それもそうか。あんな公衆の面前で断罪され、婚約破棄をされた令嬢だ。
とんだ笑い者よね。
今だって、こちらをちらりと見ながら、噂話でもしている生徒たちがいる。
微かに声が耳に届く。
「……アーシャ様は、結局無実だったということ?」
「ナタリア様は謹慎処分ですって」
「ギルバート様も誤解を解こうと、動き回っているみたいよ?」
…………え?
どういうこと? と考えるよりも早く、目の前に人影が落ちた。
顔を上げれば、そこには漆黒の青年。
――ギルバート・ハミルトン。
いつもは冷たい雰囲気を放つ彼だったが、今日はどこか弱々しい。
「……アーシャ。少し話をしないか」
口調までも、普段と比べると覇気がない。
アーシャは、近くの時計台を一瞥した。
授業開始まではあと三十分。
昨日は婚約破棄や断罪の件について、結局どうなったのかわからない。
アーシャは、彼に着いて行くことにした。
◇
アーシャとギルバートは無人の空き教室へと向かった。
室内に入るや否や、ギルバートが勢いよく頭を下げた。
「――昨日はすまなかった」
彼が謝るということは、冤罪が晴れたということで間違いなさそうだ。
だけど、なんだろう。
全く心が動かない。
早くこの時間が過ぎて欲しいとさえ思える。
アーシャの冷めたような視線に気付いたのか、ギルバートはあからさまに慌て出した。
「ま、まずは説明からだったな……。あの後、きちんと調べたら、あの一連の出来事はナタリア嬢の妄言だったことがわかったんだ。彼女は今、謹慎処分となっている。それに偽りの証言をした者たちも、それぞれ処分が下っている。俺が、あんな公衆の面前で君の名誉を傷つけてしまったから、今は誤解を解くのに回っているんだ……。これで許されるなんて思っていない。でも、どうしても謝りたかったんだ」
今日はレースのパンツではなく、素晴らしく快適な綿のパンツである。
なのに、なぜだろうか。彼の話の内容が全く頭に入ってこない。
いや。言っていることは理解できた。
けれど、言葉が華麗に頭を通り過ぎていくのだ。
アーシャはその場で小さく息を吐いた。
「……謝罪はとりあえず受け取りますわ。それで、婚約破棄については、どう進めましょうか」
言葉にした瞬間、その場が凍りついた。
彼は目を大きく見開き、固まっている。
何をそんなに驚いているのか。
「ア、アーシャ……。昨日のことは、誤解だったんだ。何も婚約を破棄しなくても……」
彼の言いたいこともわかる。
誤解であれば婚約破棄をする必要はない。
でも、何かがスッキリしない。
このまま元通りとするのは、どうしても納得がいかなかった。
アーシャは黙り込む。
自分は何が嫌だったのか。
やがて、ふとパズルがはまったように目の前が鮮明になった。
「――ギルバート様。私たちは合わないと思います」
そうだ。これなのだ。
今、こうやって彼は謝って反省しているようだけど、昨日は自分の言葉を全く聞き入れなかったのだ。
今後も似たようなことがあった時に、今回のような態度を取られれば、苦労は目に見えている。
すると、目の前から啜り泣くような声が聞こえてきた。
すぐに見やれば、彼は静かに涙を流していた。
目が合うと、彼はすぐさま涙を拭った。
「い、いや……これは……。す、すまない……」
ぐすっ、ぐすっと鼻を啜る音が空間に響く。
アーシャは、それをただ黙って見下ろしていた。
(何を今更……)
授業まではあと十五分だ。
これ以上、彼が何も言わないなら、今はもう教室に行くべきだ。
「もう時間もないです。この後のことは家を通しましょう」
それだけ告げ、アーシャが扉へと向かおうとした時、腕を掴まれた。
昨日とは違い、彼の腕は震えていて、弱々しい。
「…………なんでしょうか」
「……いやだ」
彼はぽつりと呟くと、力が抜けたように、その場で膝から崩れ落ちた。
「俺は……君と婚約破棄を……したくない」
「あなたが先にそう言ったのでしょう」
「あれは……っ、本当にすまなかった。君を傷つけた。でも、あの時、君に叱責されて気がついたんだ。今まで君のことを知ろうとしなかったこと。それに……俺のことを真剣に怒ってくれる人なんて今までいなかった。もう俺には君しかいない……」
あ〜〜〜〜? あの時??
公爵としてどうとか色々言った時のこと?
あの時は、ただあの場を離れたくて、思ったままに色々言っただけだ。
普段からあんな感じではない。
「だから……っ、どうか、頼む…………」
ギルバートはアーシャの手を掴んだまま、俯いて肩を震わせていた。
何度も何かを言おうとして、そのたびに嗚咽に遮られる。
あんなにも強気だった男が、今では見る影もなく崩れている。けれど、全く同情する気にはなれなかった。
それよりも致命的に許せないことがあったからだ。
「あなたは、私の話を聞かなかったですよね?」
「……え」
「婚約破棄や大勢の前で貶めたことが原因と思っているなら、もう無理だと思います」
ギルバートの瞳が大きく揺れた。
アーシャはそれを見下ろしたまま、手を振り払った。
「とにかく、もう授業が始まってしまいます。まだ話したいことがあるなら後日にしましょう。反省しているのなら、今回は聞いてくれますね?」
それ以上、彼は何も言わなかった。
ただ、静かに頷いていた。
◇
一週間が経った。
意外にも、ギルバートはこの一週間、接触してこなかった。
だけど、現状は変わらない。
婚約継続か破棄なのか未だに決まらぬまま。
こちらとしては破棄して構わないけれど、家格が上である彼が了承しない限り、話は進まないのだ。
正直なところ、彼が逃げているのか、こちらに気を遣っているのか分からない。
けれど、流石にこのままではいけない。
放課後になり、アーシャはギルバートに声をかけようと鞄を持ち、教室を出る準備をした。
ドアを開けたところで、漆黒の髪が目に入る。
ギルバートだった。
目があった瞬間、彼は身体をぴくりと揺らしていた。
「や、やあ。偶然だな。少しそちらに用があってな」
聞いてもないのに、彼はそれだけ言うと、アーシャの前を横切ろうとする。
その姿にアーシャは僅かに眉を顰めた。
アーシャの教室は廊下の一番端にある。
つまり――。
「そちらは壁ですよ?」
二人の間に一瞬、妙な沈黙が落ちた。
沈黙を破るようにギルバートは口を開く。
「あ、本当だ! つい、うっかりしていた。それと俺は忘れ物をしていたのだった。教室に戻る。では」
そのまま彼は踵を返し、自身の教室に入って行った。
アーシャは、その場でしばらく無言で立ち尽くしていた。
そして、不意に小さな笑いがこぼれる。
「なっ……、なにっ、あれ……っ」
彼のあんな姿は初めて見た。
彼はあの時、自分のことを知ろうとしなかったと謝ってきた。
けれど……それはお互い様なのかもしれない。
だからと言って彼のしたことを許すわけではないけれど。
とにかく今日は彼も忙しそうだし、また明日にでも話しかけてみましょうか。
そうしてアーシャは校舎を出て、迎えの馬車がある場所まで向かった。
けれど向かう途中で、背後に人の気配を感じる。
(……誰かつけてる?)
肩越しに後ろを確認すると、それはギルバートだった。
アーシャが足を止めれば、彼も足を止める。
ここまでくれば、流石に分かる。
きっと彼は、自分と話がしたいのだろう。
前はもう少し自分の意見を主張するような男だったのに、あれではまるで別人だ。
アーシャは呼吸を整え、意を決して振り返る。
「何かご用があるのですか」
ギルバートは目を丸くさせ、視線を左右に動かしていた。
気づかれていないとでも思ったのか。
やがて、彼は真っ直ぐに、こちらへと視線を向けた。
「……いや。そうだな……。君を屋敷まで送らせてほしい」
やっぱり、彼は自分と話がしたかったらしい。
アーシャはゆっくりと目を閉じ、頷いた。
「……わかりましたわ」
◇
アーシャは自分の迎えの馬車には婚約者と帰ることを伝え、ハミルトン公爵家の馬車に揺られる。
アーシャは背をもたれながら、窓の景色を静かに見つめていた。
向かいに座るギルバートは、身体に力が入ったように前のめりになっている。
握り拳を両膝に置いたまま、視線は床を指していた。
不意に彼は、アーシャの顔色を窺うように口を開いた。
「……ずっと話したかったんだ」
「今後の話し合いが、まだ出来ていませんものね」
そう答えると、彼は瞳を小さく揺らした。
「……ああ、そうだな。だが、それ以上に……君から言われたことをよく考えたんだ。そうしたら、余計に声をかけにくくなってしまって……。不甲斐ない」
彼は再び視線を伏せ、アーシャは目を瞬かせた。
「君の……婚約を破棄したいという気持ちに……変わりはないだろうか」
「そうですね」
重たい沈黙が落ちた。
向かいから、ごくりと息を呑む音が聞こえる。
そして、彼は視線を逸らしたまま、低く答えた。
「…………わかった」
意外だった。
以前の彼を思えば、もう少し強く自分の意見を押し通すと思っていた。
彼は公爵令息だ。
ただの侯爵令嬢にすぎない自分が反発しようと、彼が望めば無理にでも婚約は継続できる。
その上で、彼は引き下がると言っている。
それを理解した瞬間、頑なだった気持ちが少し和らいだ気がした。
「ギルバート様は? どうしたいのですか」
彼は勢いよく顔を上げ、目を見開く。
「俺は……このままが、いい。それに、欲を言えば……以前のように名を呼んで欲しい……」
不安げに瞳を揺らしている彼の姿に、こちらが責めているような気持ちになる。
なんだかもう拍子抜けだ。
あまりにも以前と違う態度に、夢でも見ているのかと疑ってしまうほど。
正直なところ、婚約破棄によってこちらが負う損害は大きい。
見目も良く、公爵令息の彼は、すぐに代わりの婚約者が見つかるだろう。
かたや自分は傷もの令嬢として、今以上の婚約は望めない。
だけど、彼にされたことが許せるかといえば、それはやっぱり許せない。
だからこれは、自分なりの譲歩だった。
「……そうですか。では、白い結婚で良ければ考えます」
その瞬間、彼は立ち上がり、アーシャの手を取った。
「それでもいい……っ、それでもいいから……。どうか、このままでいて欲しい……っ」
彼は顔を伏せていたが、アーシャの手にぽたりと水滴が落ちる。
(また、泣かせてしまったわ……)
なんなのだろうかこの男は……。
今になって縋り付くのも理解できない。
だけど、少しくらいはこの男を理解してみたいと、そう思ってしまった。
とにかく今すぐには切り捨てなくてもいいのかもしれない。
でももし……また、同じように自分の事を蔑ろにされたら……今度こそ見限ってあげる。
それにしても……やっぱりいつものパンツがいちばんだわ。
この前みたいに、やり取りの邪魔を全くしない。
(うん。これがいちばんね)
アーシャは、再び窓の向こうへと視線を移した。
うさぎちゃんパンツを、もしギルバートに見られてしまったら……おもしろそうですね。
アーシャは多分、なんで今日はレースのパンツにしなかったのかしら……!って反省しだすと思います。
そこじゃないよ、アーシャちゃん。
面白いと思っていただけたら、ブクマや評価で応援してくださると励みになります!
お読みいただきありがとうございました。




