バスの運転席は空中にあるのご存知?
バス運転手が少なくて減便ときくと大体みんな同じことを言う。「給料安いから」それだけじゃないんだよ。
スマホから投稿します。
身に起きたホットな話です。
以前どこかで書いた記憶がありますが、どうしても知っておいて欲しいからまた書きます。何度もすみません。
元高速バス運転手だったわたしは、今は中型の公用車の部類になるバスの運転手をしています。
形状は、一般的なバスの形をしていてギアはオートマ。ドアは、折りたたみ式。
最前列の席は、最近のバスあるあるの乗用車と同じ3点式のシートベルト。胴体をしっかりと支えてくれます。
今朝、定員ピッタリの送迎。片道10キロ程度。小学校関連のお仕事でした。
12歳未満の子供は、3人で2人という悪しき法令に定められています。乗用車の感覚で作られた法令。これを悪用?して、ギリギリまで乗せようとする大人がいまして。
公用車なので、無料で利用できます。
定員ピッタリなのでお受けしましたが、添乗される教師に人数を確認すると2人オーバー。オーバーしたのは、大人である教師。
たぶん校長か教頭に「法令は違反していませんが、定員ピッタリだったので私はお受けしました。しかし、定員オーバーとわかった今断れません。ですので、お二人の教師の方にはお手数ですがご自身のおクルマで追いかけていただけますか?」「なぜなら、3人がけでシートベルトせず車内や車外に飛ばされるなどで怪我をさせられません。私は非情にはなれないのです。事前にわかっていれば本日は休んでいました。代わりの運転手に来てもらいます」
とこんな感じで後を追えよとやんわりお断り。
ということもあり午後同じ学校で定員ピッタリで走れることがわかり安堵。お役人様からは「定員オーバーでもなにかあってからでは遅いので運行してください」と言われ渋々。それもなんとかなり良かった。
わたしの嫌いなお役人様。ダブルチェックの意味理解しないから余計に嫌い。どこ行っても日本語通じなくて嫌い。それがお役人様。
それらを踏まえて本題。
最前列が危険なのはわかってもらえたかもしれません。2列目以降は、前の座席があるから上に飛ぶことはあっても前に飛ぶ心配が大きく減ります。
世間では、バスの運転手不足について給料が安いとか夢のない仕事だとかテンプレかと思うくらい皆さん自称バス運転手さんが吐き捨ててますが、実際に運転して研修を受けたら辞めたくなるように出来ています。
一般的なバスというのは、前輪の前に運転席がある。これは、ご存知の方もいることでしょう。運転手のお尻の下がありません。空中にいます。
そして、バスは軽量化され燃費の向上を目指します。
バスの運転席は、大型車両と正面衝突や壁に真っ直ぐぶつかると、運転席は潰れるように設計されています。
それくらい柔らかい席になります。
最前列は前輪の上なので、酔いやすい人は避けた方が無難な席。路線バスで座ると足が邪魔で乗りにくい席でもありますね。
観光バスとしては、フロントガラスから前方がよく見え景色が見えて最高なのもわかります。気持ちいいですよね。
その最前列で、シートベルトせずに乗車した場合、前に飛ばされてしまうのはご理解いただけたでしょうか?
フロントガラスを突き破るかもしれません。
フロントガラスで首の骨などを折るかもしれません。
運転席は潰れても最前列まで潰れるのはよほどのこと。暴走バスが死ぬ気で正面衝突を目論むとかなら最前列も潰れるも有るでしょう。前輪があるのでそれで壊れにくくなったいます。
運悪く大型車両に追突してしまうと運転席は潰され、そこへシートベルトしてない最前列の乗客が追突した大型車両に向けて飛んでいくのです。
なんのシートベルトでもしていれば飛ばされず、腰を痛めるくらいですんだかもしれません。
そういう事故では、運転手は潰れていますし生きていても自力で逃げ出せません。車両が燃えたらそのまま焼かれることでしょう。
これらは、研修で動画で見ることもあるでしょう。
なかなかにショッキングな映像なので、そんなのあり得ない。今のクルマと違うなどと現実逃避する人もまた多く。しかし、その動画のバスは、昭和のバブル期のバスであの潰れっぷり。今はもっともっと軽量化しているので装甲は薄くできています。某格闘ゲームで高級車をボコボコにしてボーナスポイント獲得なんてものがありましたが、今なら大型バスで出来そうですね。それくらい軽く出来ています。
運転手が辞めていく理由には、人それぞれの思いが有ると思いますが、死ぬリスクはトラック運転手とは比較にならないレベル。
とはいえ、真っ直ぐぶつかるのはよほどのこと。
片方だけぶつけるオフセット衝突が一般的。
潰れやすい乗り物をお客様のために命懸けで運転操作しています。
最前列の危険さとシートベルト着用の重要さ。
是非、命懸けの運転手さんを労ってみては?
嘘でも「ありがとうございました」の一言は励みになるのでこれからもお願いします。辞めるのを止めるキッカケにもなります。
知らない人が何か分かってるかのような口ぶりで「給料安いから」には、頷いてあげられるけれど、言える時には言ってます。それだけじゃないんだぞ。って。
面と向かって言われたら「運転手が命懸けで運転するのを嫌がって辞めるんですよ」って。そしたら大概の人は知らないので「そんなわけない」と笑っていいます。命懸けで走り、命懸けでお客様を安全にと行動するのです。ほとんどの人は、そんなの思ってもいません。
その上で、割に合わない給料だから。となるように話を持って行かなけば「あなた何も知らないんでしょ?」となってしまう。まとめて最終的に「給料安いから」は理由にもなりません。




