表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔律界境 ―世界は魔力で出来ている―  作者: 真瀬 万知久
第二章 親善試合編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

93/108

第93話 明日のこと

「お、来たね。」


宿の扉を開けると、

ニールスさんが居た。


テーブルにはコーヒーカップと、本が置いてあり、

長時間待っていたように思えた。


「すみません。遅くなりました。」


ジーナが謝った。

つられて僕も少し頭を下げる。


「全然!勝手に待ってただけだし、僕は仕事だからね。」


ニールスさんは慌てて手を振り、

気を使わないように促す。


「ありがとうございます。それで、なんでしょうか?

僕らを待っていたようですが。」


向かいの席に座りながらニールスさんに尋ねる。

隣にジーナが座った。


「ああ、明日のことを伝えるためにね。」


なるほど、

それで待ってくれていたのか。


「明日の集合は9時、宿の前で集合ね。

それと一応、地図を渡しておく。

闘技場とか、宿、大使館の場所に印つけておいたから。」


そう言いながら、

僕とジーナにそれぞれ冊子を渡す。


「ありがとうございます。」


「お安い御用さ。これで僕からは以上かな、そっちからは質問ある?」


「いえ、私は大丈夫です。」


ジーナに続いて、

僕も大丈夫と言おうとしたが、

ふと、気になったことを聞いてみる。


「あの、親善試合とは関係ないんですけど…。」


「良いよ、全然。」


ニールスさんはそう言いながら、

コーヒーカップを手に取った。


「ザイード…さんとは知り合いなんですか?

少なくとも、ザイードの方は

ニールスさんを知っていたようでしたが。」


ニールスさんの手が止まる。


「あー、うん。昔少しね。」


いつものニールスさんとは裏腹に、

少し歯切れが悪い。


「良ければ、聞かせてもらえませんか?」


「…えーと…。」


ニールスさんは悩むように顔を上に向けた。


「…私はいいわ。じゃあ、後でね。」


そう言って、

ジーナは階段を上がって行った。


コツ、コツ、と

木の階段を踏む音が遠ざかっていく。


…気をつかわせてしまったか。


「まあ、話せないわけじゃないんだけど。

聞き様によっては、ザイードの名誉に関わる話だから…。」


絞り出したように、ニールスさんが続ける。


「ザイードさんには感謝しているので、知りたいんです。」


「でもなぁ、フェアじゃないっていうか…。」


「…気になりすぎて、明日の親善試合に影響が出るかもですねー。」


ニールスさんが話しやすいように、

少し意地悪な言い方をしてみた。


ニールスさんは少し驚いた顔をしていた。


「…はぁ、ユーリさんから要らないところまで学んでしまった様だね。

分かったよ。」


そう言って、ニールスさんは

少しコーヒーを飲んだ。


そして、

ゆっくりとカップを置いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ