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魔律界境 ―世界は魔力で出来ている―  作者: 真瀬 万知久
第二章 親善試合編

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第83話 勝敗の行方

「んじゃ、次は嬢ちゃ…ジーナだったな。やるぞ。」


そう言ってザイードは立ち上がり、

剣を構える。


先程の敗北の後、直ぐに戦いを挑む。

向上心が非常に高く、結構だが、


「やめておいた方がいいですよ。」


流石にこれは止めないといけない。


「あ?何で止める?」


「彼女は僕と違って真っ当に魔法使いですから。魔力総量は僕と比較にならない。

普通に飽和攻撃されて終わりですよ。」


「やってみなきゃわかんねぇだろうが。」


「さっきの魔法を10倍の量で受けたいんですか?

それとも明らかに手を抜かれたいですか?」


僕の言葉を聞き、

ザイードの顔が引きつる。


想像しただけで、

一筋の勝ち目すらない事が分かったのだろう。


「……。まあ、さっきの戦闘で疲れたし?

そうだな、少し休むか…うん。」


そう言って剣を引き、

背を向けて、下がっていった。


…正直ではないが、引き下がるだけましか。


「それを言ったら、リオも相手じゃないわよ?

何気にまだ戦ったこと無いけど。戦いになるのかしら?」


僕の発言を聞いて、

ジーナは僕を挑発するように告げる。


何だか楽しそうだな。


「普通はそうだね。」


そう、普通はそうだ。


だがしかし、

僕には勝算があった。


「でもジーナ、君もよく知っているだろう?

魔力の総量だけで、勝敗は決まらないってことが。」


僕たちは一体誰と戦ってきたのか。


「へえ、じゃあ、いいのね?本気で。」


ジーナは構える。

魔力が高まっていくのを肌で感じた。


「もちろん。」


それを受けて、

僕も魔力を高めていく。


魔力が衝突し、波打つ。


異変を感じた鳥が一斉に飛び立ち、

周囲一帯が静寂に包まれた。


「ザイード、もう少し下がって、

それと、開始の合図をお願いします。」


「あ?ああ、分かった。」


魔力の探知ができないザイードが戸惑いながら下がる。


「そんじゃ二人とも!3カウントで始めるぞ!」


相対してわかる。

明らかに格上。


普通なら、勝負にすらならない。


でも、何だか、少し…、

楽しくなってきた。


「3!2!1!開始だ!」

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