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魔律界境 ―世界は魔力で出来ている―  作者: 真瀬 万知久
第二章 親善試合編

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第80話 再戦

ジーナは、魔力の玉を収めた。


ひと段落付いたようだ。

ザイードと目配せをして、ジーナの元へ向かう。


「あら、戻ってたの?声かけてくれたら良かったのに。」


ジーナはこちらに気が付いた様子で、

近づきながら声をかけてきた。


「集中していたようだし、邪魔したくないからね。」


「それはありがとう。」


「嬢ちゃんは真っ当に魔法使いのようだな。」


ザイードは腕を組み、面白そうに

ジーナと僕を交互に見ていた。


余計なお世話だ。


「嬢ちゃんは辞めて、おじさん。」


「おじさん……。そうか、俺ももうおじさんなのか…。」


…何故か少し凹んでいる。


ザイードのそんな様子を見て、

少しだけ気分が晴れてしまった。


「一応紹介しておこうか、

こちらはザイード・クレスト、剣士だ。

こっちは魔法使いのジーナだ。」


「よろしく。ザイードさん」


「あ、ああ、よろしく。」


まだ少し凹んでいるようだ。

…まあいい。

放っておこう。


「それで、何するの?」


ジーナに聞かれて、少し考える。


「まあ、一対一で戦うのがいいんじゃないかな。」


親善試合の想定だし、

無難だろう。


「仕方ねえ、じゃあ、俺がやってやろう。」


ザイードはそう言うと、

準備運動を始める。


立ち直り早いな。


「いや、初見は危ないですよ。僕とジーナでやるので、少し観察してください。」


「危ないからいいんだよ。リオが想定している相手は見知った相手なのか?」


言われて気がつく。

明日戦う相手は顔も名前も知らない。


「そういうわけだ。リオ、俺と再戦だ。昨日は負けたからな。」


「いやいや、どう見ても僕の負けでしたよ。」


「あのまま走れば俺を引き剝がせただろ。

昨日、俺はお前をぶちのめしたかった。

目的を達成出来たのはリオの方だ。」


ザイードはゆっくりと剣を抜いた。

金属が擦れる乾いた音が、広場に響く。


「だが、今度はお互いにぶちのめさなきゃならねぇ。

――再戦だ、リオ。」

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