第74話 謝罪ではなく
「とりあえず、この話はここでお終い。
リオは明日に備えて休んでおきなさい。」
ユーリ先生はそう言って、
席を立ち、外に出かけて行った。
「はあ、相変わらずだな。もう…。」
ニールスさんは頭を抱えていた。
いつも振り回されているようだ。
「まあ、確かにこれ以上は良いか。」
そう言って、ニールスさんも席に立つ。
「それはそれとして、ジーナにはちゃんと話すんだよ。」
「え、あ、はい。先ほど謝っておきました。」
先ほどの事を思い出しながら、
ニールスさんに答える。
かなり落胆させてしまったみたいだったが…。
「…ハァ、こっちもか。」
ニールスさんは更にため息をついた。
何故だろうか。
「謝るんじゃなくて、話すんだよ。
全く、どいつもこいつも頭でっかちだな。」
「え?」
…違いがよく分からず、
聞き返してしまった。
「説明してやれって、何も説明されないのも辛いものなんだよ。」
説明…、
自身の失態を…か。
「…必要ですか?」
「必要だ。この先もいい関係を続けたいならね。」
僕の最後の抵抗をバッサリと切り捨て、
ニールスさんも席を立ち、外へ出て行った。
…一人、机に突っ伏す。
思考を巡らせた。
ジーナに自身の失態を説明するのは、嫌だった。
軽蔑されるのが、怖かった。
かと言って、
彼女とこのままでいいとは思えない。
「…仕方ない…か…。」
意を決して立ち上がるが、
少し考えてまた、座る。
無駄にそんなことを繰り返していた。
とりあえず、酒は二度と辞めておこう。




