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世界は魔力でできている  作者: 真瀬 万知久
第一章 入学編

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第58話 エーテル・コロッセオ

翌朝、宿を出ると、ジーナが立っていた。


「おはよ。」


「あ、ああ。おはよう。」


…沈黙が僕らを包んだ。


謝れば良いのかも知れないが、自分が悪いとも思えない。

正しい行動が分からないまま、時間だけが過ぎていく。


それに、そこまで僕は大人になれなかった。


「おはよー、ってどうしたの?なんか暗くないか?」


振り返ると、そこにはニールスさんがいた。


「いえ、別に、なんでもないですよ。」


「そうなの?まあ、なんにせよ仲良くね。チームメイトなんだし。」


そんなこんなしていると、ユーリ先生がやってきた。


「お待たせ。じゃあ、向かおうか。」


いつも通りな先生を見ていると、些かホッとする。


「エーテル・コロッセオですよね、どんなところなんですか?」


「この国一番の闘技場だ。通常なら、各所の闘技場を勝ち抜いた選手が出場する場所だ。」


「なるほど、実力と人気がある人しか出られない場所ということですね。」


「ああ、ルールについては至極単純だが興行がメインだから、暗黙のルールもある。その辺は後で伝える。」


「なんで詳しいんですか?もしかして出てました?」


「ああ」


…もはや驚かなくなってきた。


「カインズ前市長との賭けでね。おかげで色々融通して貰えて助かった。」


「そういえば、会えたんですか?そのカインズ前市長とは。昨日用事があるっておっしゃっていましたよね。」


ユーリ先生は少し間を置いて、答えた。


「いや、見つからなかった。まあ、自由な人ではあるから、そのうち会えるだろう。」

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