第4話 ファーストコンタクト
寮を出て、指定の時刻より早めに第三教室向かう。
念のため廊下の案内板を確認して、第三教室の扉の前に難なくたどり着いた。
「最初の印象が大事……だよなぁ。挨拶くらいは大きい声がいいだろうな。うん。」
勢い良く扉を開け、どこかの弟の声量を思い出しながら実行する。
「おはようございます!」
するとそこには笑顔で迎えるクラスメイトが…なんてことはなく、何なら誰もいなかった。
「……。」
誰にも見られていないことを祈りながら座席を確認して座り、顔を突っ伏す。
「早く来すぎたか…」
なんてことはない。よくある失敗だ。
そう、よくあることだ。
早起きが災いして、全員揃うまで寝てしまう――なんてこともよくある。
「担任を連れてくるからすこし待っているように。」
入学初日の諸注意を一通り終えた後、校長が退出する。
ここで少しクラスメイトの顔を見てみる。
……誰とも目が合わない。
一部例外が居るが、余り良い表情はしていないのが多数のようだ。
よく考えたら当然か、ここにいる者は本試験で不合格になり、実戦投入されるかもしれないと言われているのだ。
そんな中、いの一番に教室にいて爆睡をかましている奴がいたら。僕でも殴る。
……やばい。
まあ、挽回する余地はそのうちあるだろう。ここは静観だ。
「ちょっと待って!聞いてないですよ!」
心身を落ち着かせていると何やら教室の外が騒がしい。
「昨日説明でしょ?授業してくれって。」
「授業は聞きましたが、学科担任とカリキュラム丸投げはやりすぎでしょ!」
「似たようなもんだ。前代未聞を作りたい。なんかカッコイイじゃん」
ちょっと看過できない内容が耳に入る。
「それに君は私に借りがあるんじゃなかったっけ?おいおい約束を反故にするのかい?」
「感謝はしてますが、そもそも私には不適格でしょうが。色々特殊すぎる。」
「いいや、君が適任だ。そもそも君のような優秀な人材をほったらかしに出来るほどこの国に余裕はないよ。ほら覚悟を決めてとっとといけ!」
扉が開き、人影が飛び込んでくる。
というか、人が投げ込まれてきた。
窓側の壁に激突する。
そこでひっくり返っていたのは、筋骨隆々かつ、大柄な男だった。
「ぐへぇ。」
今にも死にそうだが…大丈夫か…




