第31話 変異
「で、さっきの魔法ってなんなの?」
ジーナに問われる。
恐らく〈コウキュウ〉を反射させた魔法のことだろう。
「魔法名で言えば普通に〈コウキュウ〉なんだけど」
「性質が違いすぎるじゃない。普通は当たったら破裂してダメージを与える魔法でしょ?使い分けてるみたいだし。」
「違うのは圧縮量だな。高めると、一定の密度から他の魔力を反発するようになるんだ。」
「…何それ、聞いたことないわ。どうやって見つけたの?」
意外と知られていないようだ。
いつも勉強を教えて貰っているからか、少し鼻が高くなってしまう。
「弟たちが魔法を見せてくれってうるさくてな。ただ光の玉を出しても味気ないし、かと言って遠隔で操るのも面倒だから、光るボールみたいにして遊ばせてたんだ。」
「でもそれ、危なくない?」
「魔力に反発するから、人体に触れても反発するんだよ。そりゃ勢いつけたらそれなりに痛いけど」
操る場合は指向性やら何やら、色々気にしなきゃいけない。
だがこちらは、一度発動してしまえば維持するだけで済む。
とはいっても疲れはするので、ぐずった場合の最終兵器だったが。
「…それって私でも出来る?」
「可能ではある。ただ全方位から均等に圧縮しなきゃだから、それなりに練習がいるけど。」
「……ジル兄が似てるっていうのも分かった気がするわ。」
何でだよ。
と言いたい所だったが、あまり否定できなかった。
既存の魔法から新たな魔法へ変異させている。
その点で言えば確かに一致している。
……こちらは反発するだけなのが悲しいが。
「まあ、何はともあれ、明日からは対戦よろしくって感じだな。」
「ええ、そうね。でも、ちゃん教えてよ?」
魔力操作のことや、他に何か見つけた場合でも。といった具合だろう。
「いつも教えて貰ってるんだから、隠したりしないさ。未来の太陽王殿。」




