第24話 心のままに
保険室の扉を開けると、
「おー君も随分やられたね。」
やれやれといった表情でこちらを見る。
恐らく医者と思われる人物がそこにはいた。
「あの、ジーナは?」
「大丈夫。気を失っているだけだよ。君も横になるといい。」
優しく、それでいて強い言葉尻で言われる。
「あ、ありがとうございます。」
言葉に押されて、言われるがまま横になる。
何か医者と話をした気がしたが、流石に疲れたのか、
次第に何も考えられなくなっていった………。
「ーーーだからね。多分だけどーーー。」
何やら元気な声が聞こえる。
「あ、起きた。」
重い瞼を開けて周囲を見渡す。
ジーナがこちらを見ていた。
「…おはよう」
「おはよう。よく眠れた?」
「ああ、だいじょ痛っ…」
体を起こそうとすると激痛が走る。
「酷い筋肉痛だね。あまり力を入れない方がいい。」
奥から声がする。
目を向けると先ほどの医者だった。
「筋肉痛?」
「うん、運動をし過ぎると、体が痛みを残すんだ。これ以上はやめてくれ、という合図みたいなものさ。我々に教訓を残してくれるんだよ。」
なるほど、初めて知った。
「あの運動量でこの痛みなら、先生はどんだけ痛いんだろう。」
「え、ははは。それはないよ。徐々に体が慣れてくるから。魔力抗体と一緒さ。」
え、そうなのか。
それなら鍛えがいがあるかもしれない。
「リオ、多分寝ぼけてるわ。いつもならこんな変なこと言わないもの。」
変なとは失礼な。
だが、寝ぼけているのは間違いないみたいだ。
「何というか、いつもより適当に言葉が出てくる気がする。」
「…どういうこと?」
「……僕も、生きてるってことだよ。」
ジーナは不思議そうにこちらを見る。
すまないがこちらも良くわからないものを説明は出来ない。
「さて……今度はこっちが聞いてみるか。ジーナ、これからどうする?」
「もちろん。続ける。」
相変わらず即答だった。
「そうか。」
「あなたは?」
今度は直ぐに答える。
「あの時と一緒さ。」




