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世界は魔力でできている  作者: 真瀬 万知久
第一章 入学編

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第17話 午後の教室

「それはね。ここの公式を使ってみたら証明しやすいわ。こんな感じ、いい?」


「なるほど、そうなるのか。ミレーヌ先生、ありがとうございました!」


ジーナと昼食を終え、教室に戻るとそこには別の先生がいた。

他の生徒に対して何かを教えているようだった。


一通り教え終わったのか、生徒は去っていく。


「あら、あなた達も何か質問かしら?」


こちらに気が付き、話しかけられる。


「えーと、すみません。あなたは…?」


「新入生かしら、どうも。初めまして、ミレーヌ・フォレスタといいます。これからよろしくね。」


「あ、初めまして。リオ・フェルムといいます。」


「初めまして、ジーナ・ソラリスです。」


挨拶もそこそこに話を聞く。


「えーと、ミレーヌ先生、ユーリ先生はいらっしゃいますか?」


「ユーリ先生、ということはあなた達ね、実践魔法学科の生徒は。」


なにか合点がいったような表情を浮かべる。


「午後からこちらの教室で授業です。席について。」


「え、ユーリ先生じゃないんですか?」


「あら、聞いてないのかしら?午前は訓練、午後は座学って話らしいけれど。ほら、ここに時間割」


…何も聞いてない。

時間割を確認すると、数理学、言語学、自然学、歴史、魔法学、等々が振り分けられていた。

今日の午後からは、この教室でミレーヌ先生から自然学を学ぶらしい。


「ホホホ、あなたたちもだいぶ苦労しているみたいね。」





それからは普通に授業を受けた。


最初はあまり気にならなかったが、明らかに生徒の人数が減っていた。

先刻のこともあり、何名か退学したようだ。

まあ、余裕のある家庭なら来年また受ければ良いのだろう。


そして肝心の授業だが、

知識に重点を置いた学校のためレベルが高く、やはり僕にはついていくのがやっとだった。


授業が終了してすぐに、教師の元に質問しに行ったが、案外快く質問に答えてくれた。


「何というか、初歩的な質問ですみません。」


「いいのよ、全然。むしろ教えられることが多くて楽しいわ。それに生徒が遠慮するものじゃありません。」


暖かい言葉をかけてもらい、胸の奥が少し軽くなった。


「ありがとうございます。それにしても、随分とカリキュラムが違うようですね。」


王立魔法学校のカリキュラムはよく言えば自由、悪く言えば放置に近い。

生徒は知りたいことを調べ、年に一度、自身の研究を発表する。

授業は存在せず、基本的に自分で調べるか、教師を捕まえるしかないといった具合だった。


「まあ、そこは実践魔法学科だからね。嫌いなことを放置して戦場で死んだら元も子もないって、ユーリ先生が。」


「…そこまで考えて下さっていたのですね。」


ジーナが割って入る。


「本当になんで言ってくれないのかしら。」


「…昔は違ったのにね。あの子は。」


ジルも同じようなことを言っていたな。

いい加減知りたくなってきた。


「あの、ミレーヌ先生はご存知なのでしょうか。ユーリ先生が変わった理由。」


僕の問いにミレーヌ先生は答える。


「んー、知っているって程ではないけれど、断片的にはね。専門が違うから接点がなかったけれど、目立つ子だったから。」


「へーどんなことしたんですか?」


「色々よ。例えば、学校の備品を盗んで国外で研究をしてきたこともあったわ。あの時の校長の顔、とても面白かったわよ。ホホホ。」


ミレーヌ先生は愉快そうに口に手を当てて笑っていた。


「あとは、立ち入り禁止の洞窟に入って盗掘したり、実験室で校章を燃やしてボヤ騒ぎ。極めつけは校長との一騎打ちまで。」


「……何というか、凄いですね。」


今の先生からは全く想像ができなかった。

ジーナも同じだったようで、少し引いている。


「でも、そんな中である事件があったの。」


少し含ませるような言い方で、ミレーヌ先生は続ける。


「あなたたちは聞いたことがある?「呪われた23期」って。」


「関係者なんですか!?ユーリ先生が!?」


その言葉を聞いた途端、ジーナが飛びつく。

ただならぬ気配に何事かと他の生徒がこちらを見る。


「ええ、彼は「呪われた23期」、唯一の生き残りなの。」

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