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ふふ、うふふふ。
やったやった!これはもう間違いないでしょう!
前世の記憶を思い出してから苦節6年!
使用人たちにも評判の優しいお嬢様!社交界においても一流の淑女として一目置かれ、第三王子殿下の重用される生徒会庶務にして側近ポジション!
頑張った甲斐があったわーー!
うちの侯爵家御用達の仕立て屋では着心地の良い女性下着やキュートからセクシーまで色んなランジェリーも作ってもらった。
正直言って私のフンワリした下着知識で大丈夫か不安になったけど作れて良かったー。
それにコルセットが嫌すぎて色々作らせてもらった。
元々はコルセットでぎゅうぎゅうに締めるプリンセスライン、―—シンデレラみたいな形のものが流行りだったんだけど、Aラインやエンパイアラインのドレスでじわじわ攻め、今やマーメイドラインやスレンダーラインのドレスなど幅広く大流行しているのだ。
他にもスリーブ部分を工夫したりスリットを入れてみたり、流行と批判の瀬戸際を攻めるのはすごく大変だった。
友人・知人の結婚式に来て行くのに沢山調べておいて本当に良かった。
だいぶ忘れていたからドレスの形を書き出せなかったら完全に頓挫してたわね。
生徒会の仕事に関しても書類の書式を統一する所から初めて、より効率的でミスの少ない書式設定を作ったのよね。
まぁ、基本的に前世の事務書類を参考にしたから大したことはしてないんだけど。
アンネリーゼ式なんて名前が付いた時はもう恥ずかしくて恥ずかしくて仕方なかったけど割り切ったわ。
他にも美味しい芋料理や揚げ物料理とか、日本の調味料がないせいで作れないものも多かったけど料理チートもしたわ。
お陰で港湾都市や他の所領でも大人気で、ミルワイヤ侯爵家の茶会や夜会は美食家たちにも大人気。笑いが止まらないわね。
学園生活も快適だしとても順調だわ。
品行方正で成績優秀、身分に隔てなく公平で優秀な人材は平民でも重用する能力主義だと思われているし、とてもじゃないけれど平民だとか身分が低いからなんて理由でイジメは使えないわね!
ヒロインへの冤罪対策に常に誰かと一緒にいるようにもしているし。
ただ油断はできないわ。長年交流のなかった婚約者様が結婚前に我が国の学園に留学してくるらしいのよねぇ。
大丈夫だと思うけれど嫌われないように好感度アップを目指すのよ。