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ゼロワールド  作者: kaito
二章 蒼瞳の少女編
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誓い

 ゼロ達が村に来たその日の深夜、ゼロが就寝しようと思ったその時、イゼはゼロの部屋を訪ねてきた。


 「やっほ〜!起きてる〜?」

 「静かにしろ。うるさいだろバカ。」

 「バカ言うな〜!私、ゼロに聞きたいことあってね!」

 「……何だ?」


 ゼロは眠そうな顔をしながらイゼの聞きたいことについて尋ねる。

 だが、イゼの聞きたいことはゼロの眠気が覚めるものだった。


 「ゼロってさ。なんで七大悪の魂なんて取り込んでるの?」

 「お前…なんで…それを…」


 それもそうである。イゼはゼロが七大悪の魂を取り込む様子なんて見てないのだから。

 中身の無い七大悪の魂には僅かに悪種族の魔力が漂ってるが、普通はそんな僅かな魔力感じることはできないのである。それができるとしたら相当の強者か、それとも…


 「ゼロからすっごい感じるの!七大悪の魔力が!」


 驚いた。僅かどころかイゼはそれよりの倍の魔力を感じるらしい。

 中身の無い七大悪の魂の奥深くには、魔力の残り火のようなモノがあり、僅かな魔力はその煙に過ぎないのだ。

 彼女は奥深くの残り火まで感じ取れるらしい。


 「…イゼ、俺が質問に答える前に俺からもお前に質問がある。」

 「なに?私の答えられる質問ならなんでも答えるよ!」


 最初から聞くべきだった。俺は勝手に悪種族に襲われてるから俺達と同じこの世界の者だと思っていた。俺はイゼが悪種族ではないかと一切疑ってなかったのだ。

 ゼロは息を呑みイゼに質問する。


 「イゼ、お前は悪種族なのか?」


 イゼは平然とした表情で答える。


 「悪種族?違うよ?」

 「なら、なんで七大悪の魂を取り込んだってわかった?」

 「だーかーらー!魔力を感じたの!ゼロから!」

 「じゃあ…何だ?お前は残り火程度しかない七大悪の魔力を感じられるほどの実力者とでも言いたいのか?」


 イゼは不思議そうな表情で考える。


 「私って強いのかな〜?」

 「少なくとも、七大悪六位を殺してるんだ。弱いとは思えない。」

 「私強いんだ〜!ふ〜ん!」


 イゼに対して不安が重なる中、イゼは話し始める。


 「もしもだよ。私が悪種族だったとしても、私は人殺しなんてしたくないし、誰かを不幸にしたいなんて思わない。嫌われ者でもいい。私は誰かの幸せのために同族の悪種族だろうと敵にする。この世界が少しでも平和に近づくならね!」


 ゼロは思う。なんでイゼをここまで疑ってしまったのか。ゼロはあの時も、イゼの想いを聞いた。

「私はゼロと平和を取り戻したいの。」

 共に平和を取り戻そうと言ってくれた仲間、疑う必要なんて無かった。イゼのあの時の想いは、嘘偽りの感じない心からの想いだった。

 ゼロは決心がついた。零から告げられた平和を取り戻す方法をイゼに話そう。共に平和を取り戻す仲間ならイゼには知る権利がある。


 「イゼ、俺がなんで七大悪の魂を集めてるのか話そう。共に平和を取り戻すって誓った仲間だ。知る権利がある。」

ゼロワル豆知識


零が好きなものは面白い運命を辿る世界

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