間話 青い夢
心地よかった。
柔らかくて、何もかも全て包み込んでくれそうな、暖かい感覚。
膝枕をされていると分かった。
目を開けると、白い光が眩しい。
少しして光が収まる。
そして女性と目が合った。
青髪に緑のメッシュが入った、優しい黄緑の瞳を持った人。
よく知った人だ。
忘れる訳がない。
「おはよう、アルタ」
ミーヴ......
「そう、私だよ。覚えててくれて嬉しい」
俺、どうしたんだ? どこだ、ここは?
「うん。ずーっと眠ってたの。だからこうして、起きるまで私が看てたんだ」
そうだったのか。......嬉しいな。
「私も嬉しい。どこか痛いとことか、ない?」
無いよ。すごく気持ちいい。いつまでもこうしていたい。
「ふふっ、そっか。じゃあ、しばらくこうしてよっか」
あぁ。ありがとう。
......もう、お腹は膨らんでいないんだな。
「ちゃんと産まれたからね。ルデンさんとフェイルさんに手伝って貰った。フェイルさんの友達に助産の経験がある人がいたらしくって、その人にも」
そっか。それは良かった。
産まれた子はどんな子なんだ?
「実はね」
ん?
「双子だったの。だから子供は2人なんだよ。男の子と女の子が1人ずつ」
それは驚きだな。ずっと1人だと思ってたから。
じゃあ名前は......
「うん。女の子は"ロペラ"、アルタ似かな。赤髪なの。でも目は私かな。黄緑だし」
きっと可愛いんだろうなぁ。
「すっごく可愛いよ。ただ、すぐどこか行っちゃうから大変だけど」
ははっ、元気で何より。
「もう。男の子の方は"フェザ"、この子は私の青い髪が遺伝した。逆に目はアルタに似て金色だよ」
その子もすぐどっか行っちゃう?
「ううん。ロペラとは真逆で、大人しい子だよ。良いと思った場所から動かないの。まぁ、ロペラよりは面倒掛からないかな」
そっか......
子育てって、やっぱり大変か?
1人きりで、子供2人を育てるなんて、苦しいよな?
「正直、そうだね。お父さんとお母さんの偉大さを思い知らされるよ。でも大丈夫。私、頑張るから」
ミーヴ......ってちょっと。
どこ行くんだよ。
まだ一緒にいさせてくれよ。
「だからさ、アルタ。絶対帰ってきてね」
..................あぁそっか。
「3人で、ずっとずーっと! 待ってるから!」
夢か。




