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主人公補正…?

学校から帰ると、私宛に物凄く派手な装飾がされている、差出人の名義が無い手紙が届いていた。

金の薔薇の装飾

生徒会関連の物なのだろけれど、生徒会関連の知り合いは居ない。

けれど、この封筒には見覚えがある。

ゲーム内のスチルで、麗斗が持っているのがあった気がする。

まぁ、うろ覚えだけれど。

取り敢えず、部屋に戻り、部屋着に着替えてから、封蝋(此処も薔薇)を剥がして中に入っている物を見てみる。

“5月25日 午後5時から校内第一ホールにて生徒全員参加のパーティーを催します

是非参加して下さい。”

…全員参加?

拒否権は?

“服装…正装

持ち物…招待状”

正装ってこう言う場合の正装って、ドレス?制服ではないよね…

と言うか、5月25日って明日だし、普通に学校あるし午後5時って、学校終わって直ぐ着替えても間に合わない(電車通学)無理。途中参加だと、入り辛いなぁ…

何か理由を付けて不参加って言う方に持っていけないだろうか。

…ドレスが無いって言うのが正当な理由にならないかな。

と言うか、嫌がらせかって位ギリギリに届いたし、気付かなかったって事に出来ないだろうか。

……無理か。

取り敢えず、伊織ちゃんに相談してみよう。

伊織ちゃんにメッセージアプリを開いて

【明日のパーティーの招待状が届いてた】

直ぐに既読が付く

【ボクにも来てたよ。断らせない為の方法だとしても悪質すぎる】

ぷんぷんと書いてある犬のキャラクターのスタンプが送られてくる。

【正装って私ドレスとか持っていないんだけど、それが断る理由にならないかな?】

クエスチョンマークが付いている狸のキャラクターのスタンプを送ってみる。

【生徒会に直談判してみる?ボクも何か理由を付けて不参加に持っていきたい】

面倒と書いてある犬のキャラクターのスタンプが送られてくる

(さっきのは、ゴールデンレトリバー、今回のはマルチーズ)

【もし無理だったら、ボクが持っているドレス貸すね】

ハートマークを持っている犬のキャラクターのスタンプが送られてくる。

(今度は、ビーグル犬)

伊織ちゃんは相当犬が好きなんだなと思う。

伊織ちゃんに借りる事になったとして、入るだろうか。

胸の心配はしていない。

ウエストの心配が…。

色んな作品で言えるのだけれど、何故皆細いんだろう。

勿論、ぽっちゃり体系のキャラも居るけれど、殆どが細い。

スチルで有った伊織ちゃんの肉体美を思い出してみる。

(夏休みイベント)

ウエストが引き締まっていて、意外に筋肉質で(ゴリゴリのマッチョではない)凄かった。

思わず拝んでしまう程に神々しかった(お巡りさんコイツです)

学校では、ツインテールなのに、ショートカットで(ツインテール部分はウイッグ)

実際に天然パーマで、此処に進むまで、ショートカットは見られない。

という事も同時に思い出す。

自分のウエストの肉を掴んでみる。

掴めるんだよ!?ウエストの肉が!

食事には気を遣ってるし、出来る限りの美容にも気を遣っているけれど

地味に付いたウエストの肉は…流石に今からは如何にも出来ない。

けれど一応

【その場合はよろしくね】

お願いします。と書いてある狸のキャラクターのスタンプを送る。

任せて!と書いてある犬のキャラクターのスタンプが届いた。

(最後はダルメシアン)

取り敢えず如何にかして断る方で進めていきたい。


…そう思って、登校したのだけれど、

何故か私の席の机の上に、丁寧に包装された大きな箱が置いてあった。

ご丁寧に、箱の上に置かれた生徒会の封筒にメッセージカードが入っていて

“此方を着用して、参加して下さい”

そう書いてあった。

流石に、気が付かなかった。とか

見なかった事には出来ない…よねぇ…。

生徒会に知り合いは居ないのに、こんな事をされる意味が分からない。

「もしかして、庶民だからドレスを持っていないと、憐れまれている?」

思わず声に出した言葉は、何だかとても虚しくもあり、悔しかった。

貴族の人たちは(全員では無くても)庶民を見下して居るんだろうか。

私は、箱を持って、生徒会に向かった。


…生徒会室前。

取り敢えず、ノックをしてみる。

すると、扉が開き銀色の髪の王子様(あだ名)が出てきた。

「生徒会に何か御用ですか?」

「はい。此方、お届けに参りました」

明らかな作り笑顔で、箱を渡した。

「此方は?」

箱を渡された、悠は戸惑っている。

「私の席に置いてあった、不審物です。」

「…不審物」

悠は、

明らかに丁寧に包装されていて、プレゼントでは?と思う。

もし、危険物だったとして、こんなに大きい物を持っていたら、学校の警備員に中身の確認をされるだろうし…

「此れだけが有りましたか?」

「此れもありました」

メッセージカードも渡す。

その封筒と中身のメッセージカードを見て

頭を抱えたくなる。

生徒会専用の封筒の中に、とある家柄の人しか使えないメッセージカード…

「受け取りました。此方のメッセージカードに心当たりがありますので、本人に確認し次第、謝罪をさせたいので、クラスと名前を伺っても?」

「名乗る程の者ではございません。」

そう言って、背を向けて、教室まで戻って行った。

「名乗られなくても、判ってはいるんだけれど…どうしたものか」

璃々那の背を見送りながら、頭を抱える悠。


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