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第14話 魚の骨


 移り行く時間のおかげで、閉館までのカウントダウンとともに夏野菜のカレーも出番が減ってきたころ、映画館を出て、売り尽くしセールの目立つショッピングモール内を、ぼうっと歩いていたら、不意に名前をよばれた。


 完全に油断していたあたしが驚いて振り向くと、そこにいたのは杉村くんだった。


 もうしわけなさそうに体を縮めている様子と、よく日に焼けた頑強そうな体つきとがアンバランスで、幼い子どものようにみえる。


 無意識のうちに数歩さがり、そのまま立ち去りかけたあたしの背中に、待てって! と声がかかり、また名前をよばれた。ごめん、という言葉とともに。


 今度は手をつかまれるまでもなく、そこに立ち止まって、あたしこそ、ごめん、と頭をさげた。魚の骨のように、ずっと引っかかっていた言葉。だれかに言ってもらわないと出てこないのだから、本当に情けない。


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