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赤実かすみの青欲  作者: 朱音めあ
9/12

 翌日。




「先輩、こんにち・・・はぁっ!?」


 教室に入ってきたかすみが、僕を見るなり突然驚いた声を上げる。


「お疲れ、赤実。最近は暑くなってきたな」


 僕はボタンを全開にした制服のYシャツをぱたぱたと仰ぐ。

 

「ちょ、ちょっ・・・先輩!? 昨日私が言った事、覚えてます!?」


 かすみは慌てて胸ポケットから青いペンを取り出し、それを咥える。


「青い色を見ると興奮するって話? ちゃんと誰にも言ってないよ」


「そ、そうじゃなくて・・・! な、なんで!




 制服の下に青いシャツ着てるんですか!」


 彼女が慌てている理由、それは僕がYシャツの下に「青い」シャツを着ているからだ。  


「あー、本当だ。ゴメン気付かなかったよ」


 当然、全部分かって着ているのだが。

 

「せ、先輩。青いシャツ・・・ぜ、全然似合ってないですね」


 かすみは青いペンを噛みながら、思いっきり目を反らしていた。


「えぇ、酷いな。そう言われるとちょっと傷つくんだけど・・・」

  

「ひ、酷いのはどっちですか!!!」


 かすみは最早、舐めるやかじるなどを通り越して、噛み砕かんという勢いで青色のペンに食らいついていた。

 

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