戦い
クラス中主に男子がはしゃぎだすそれを担任が抑えて自己紹介を始める転校生「篠原真由美といいます」転校生はそう自己紹介するどうやらおとなしい系の女子のようだ。気のせいかも知れないが篠原の顔はとても悲しそうだった、こうして波乱のホームルームが終わり今は休憩だクラスの主に男子が篠原の元へ行く。俺はといえば次の授業の準備をしていた「えーと次は国語か」などと独り言をつぶやいている。はっきり言おう非常に悲しい…まぁどうでもいいんだが一瞬…一瞬だった。この前のと似た違和感を感じ気が付くと俺はこの前と似たような光景の負の世界にいた。「これは…クラスのうちだれかのものか?」そう先日までは発生しなかったが今日になって出現したということは転校生か?いやでもまだそうと決まった訳じゃない昨日のうちにクラスの生徒が辛い経験をしたのかもしれないがとりあえず今は探索をしてみよう…そんなことを考えながら歩いていると、下からいきなりなにか現れた。どうやらこの前のと似たようなモンスターみたいだ俺はいつの間にか手にしていた剣を握り構える。先輩たちの言葉が頭に思い浮かんでくる「この剣は君専用の剣だ、これらのものはあの世界に入ったら勝手に装備されるからいつも持ち運ぶ必要はない…それとこの剣は人は切れないがあの闇我々はシャドーと呼んでいる」俺は剣を構えているとどうやら先手を打たれてしまったみたいで腹部に重い拳が当たり吹き飛ばされるどうやらスピード型みたいだ。
あれからお互い受け流しては攻撃を繰り返していた。どうやらこの世界のシャドーはレベルが高いみたいだ。カンッという甲高い音が鳴り響く俺が拳を剣で受け流しているときに鳴っている。
まずいな…このままじゃ押し負けるここは一気に決める!!俺は思いっきり剣に力を込め剣を振りかぶり切り付けたそしてそこから横に切りつけていく「ウォォォォォォォ」俺は限界まで力を込め切りかかる。次に気が付いたときは黒い霧とともにシャドーは消えていた。俺は力が抜け気を失った。
気が付くと俺は教室で眠っていたらしく授業が終わっていた。どうやらあの世界にはいつでも入れるみたいだ、などど考えていると体のあちこちが痛むのを感じ声を出すのを我慢し席でおとなしくしていた。しかしあの世界は誰が生み出したんだ?みんな変わった様子はなかったじゃあやっぱり転校生なのか?と考え巡らせつつ授業を受けていた。
放課後、俺はいつもの場所にはいかず篠原の後をつけていた。多分傍からみたらストーカみたいだったと思うが一応いっておくと恋愛感情なんてものは一切存在しない。どうしても気になるのだあの悲しい顔といいネガティブワールド(俺命名)の出現といい篠原が転校してきて起こっている。先輩曰くあれは悲しみを背負ったりしているものが発生しやすいみたいだし何かあるのは事実であろう。
色々調べてみた結果篠原はビンゴだったまず家庭環境は最悪親は酒飲みで虐待も日常茶飯事みたいだ。それにお金を稼いでいるのは篠原みたいでバイトを3つ掛け持ちしているみたいだ。うんどう考えても篠原だわ。さて問題は篠原をどう助けるかか。俺は一人で考察しつつ先輩達のいるいつもの場所に向かって歩き始めた。
「そうか…報告ありがとう…これはかなりの問題だな」天野先輩に報告すると天野先輩はそう言ってくれた。「こればかりは俺たちじゃどうもできないだろ」中原先輩の言う通りこれは高校生にはどうにもできない問題だったのは明白だ。「とりあえずあれを消すのを先にしましょう」
あれとはネガティブワールドの事だ。「そうだな明日あそこの親玉を倒しに行こう」そう言って今日は解散したのだった。その帰り歩いているといきなり声が聞こえた「汝…闇を払い魔術師の力を手に入れた、今こそその力解放の時」声はそれだけだった。
翌朝俺は朝早く学校についていた篠原もどうやら早いようで俺が付いた時にはもうきていた。篠原の腕にあざが増えていたどうやら昨日も暴力を振られたみたいだ。「しのは…」声をかけようとした瞬間俺はあの世界に引きずり込まれた気が付くと昨日と同じ光景が広がっていた。「ここ何処」と言う篠原の声が聞こえた。「お前なんでこの世界に…」俺がそういうと俺に気づいたらしく走ってこちらに来る。その瞬間背後からなにかがくる。それに気づき振り向くとそこには
「しっし篠原が二人?」そうそこに立っていたのは篠原だった。「私は彼女であり彼女ではない存在…」偽物の篠原がそういうとシャド―が集まってくる「そしてあなたたちはここでゲーム―オーバー」というと巨大な怪物の姿になり襲い掛かってくる。俺はとっさに構えた剣で受け流そうとするが受け流せず飛ばされてしまう「グァッ」そんな声をあげるが攻撃は止まらない俺はもろに攻撃をくらい首を掴まれて宙に浮いてる状態に陥っていた。どうするこのままじゃ死ぬなんとかしないと「うわっ」渾身の一撃を叩き込まれ壁がへこむぐらいの勢いで吹き飛んだ。
「篠原…逃げろぉ…」俺は薄れゆく意識をつなぎ留め声を出すしかし篠原ただ茫然とその場に座り込んでいる。
くそ…どうしたらいいんだこのままじゃ篠原が何か手はないのか?考えろ「汝今こそ力を」ふと頭の中に声が聞こえた。篠原に向けて攻撃が放たれようとしたその時「コールド!!」俺は無我夢中で叫んでいた。すると巨大シャドーの足が凍っている。「グググ…貴様何をした」巨大シャドーが俺の方を向く俺は立ち上がり剣を握るそして懐から銃を取り出す。銃を手に入れたのは昨日のシャドーー戦の時だあいつが落としていった、銃を向けトリガーを引く弾が発射されシャドーにあたるそして今度は剣を構え走っていく思いっきり蹴り跳躍をしそこから切りかかっていく俺のスピードはどんどん速くなっていく次第にシャドーは追いきれなくなりとどめの一撃に剣を刺した。
「終わった」俺はふらつくからだを引きずり篠原の所は向かっていく「どうして?私を助けてくれたの?」と篠原に尋ねられ「ほっとけなかったから」そういうと急に力が抜け意識が暗転した。
次に目を覚ましたら家のベッドだった横には篠原がいた。「大丈夫?」篠原が心配そうに見てくる「あれから何日たった?」と俺が聞くと「8日半ぐらいかな」と篠原がいってくれたどうやら先輩たちが頑張ったみたいで篠原は親の虐待から解放され母親側が一人暮らしを容認し俺の住んでるアパートの隣の部屋に引っ越してきたらしい。そして毎日大家に鍵を開けてもらい見舞いに来ていたらしい。「私ねやっと自由になれたのあなたのおかげ…」と篠原は満面の笑みで微笑んでくれた。「ありがとね」そう言って篠原は部屋を出て行った。俺が登校できるようになったのはそれから三日後の出来事だった。