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光ある概念の終日  作者: 茶三朗
継がれることのない聖剣
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後の撃

モトキが釈放されてから翌日、お昼の食事を約束していたはずなのに彼は昼休みとなっても集合場所と定めていた学園長室に現れない

これでは奢ってもらえないと、タイガはモトキの在する教室へ足を運んだ

教室に入るとすぐに静まりかえってしまう、Maste The Orderが突如として教室に訪ねてきたのだ。一般なら接すことなど不可能に近いといわれているのに

教室内を隅から隅へ視線を張り巡らせるがモトキの姿はない。タイガはもしかしたらを考えてしまう、昔にモトキをいじめていたいじめっ子達が彼がこの学園にいることを知って

もしそうだとしたら、今度あいつらと出くわた際には問答無用で腹に拳を5発ずついれてやる

考えすぎである。自分でもそう思うタイガは他のクラスメイトと談笑中であったはずのオーベールの元へ

以前、モトキと話しながら歩いているところを目撃していた。学園に入学してからあいつにできた自分以外の友人


「すまない、モトキは今日きていたか?」


「モ、モトキですか?今日もきていませんよ」


彼と、近くにいた友人も震えている。悪いことをしたつもりではないが、言伝もなく突然訪れたのは事実なので頭を下げて一言謝りを述べ教室を出て行った

出て行く前にもう一度、一礼。今度はこの教室の全員へ

タイガは次にモトキの住む寮へと向かった、彼の部屋前まで来て扉をノック。しばらく待つが返事も反応もない

再度ノック、やはり反応はない

諦めて帰ろうとしたその時、部屋から物音が微かに。扉に耳を当てると再び、今度は大きな物音

中に誰かいる。モトキであるはずなのだが泥棒の可能性もでてきた

拳で扉を軽く叩き破壊すると部屋へ踏み入れる

最初に襲ったのは異臭、だが散らかったり生ゴミが放置されているわけでもない

だが、すぐに正体がわかった


「モ、モトキ!?」


身体はベッドだが顔は床に着けている状態、手に届く位置に置かれたバケツから特に異臭がしていた

中を覗いてみると、覗くのではなかったと後悔する


「なにがあった!?」


「うぅ・・・酷い腹痛と頭痛に目眩い。酷い下痢と嘔吐・・・」


酷く衰弱している。脱水症状の危険に直面しつおり、顔色も悪く、呼吸もおかしい

すぐにモトキを背負い医者へ連れて行こうとするが


「扉が開いている・・・?モトキー、またサボりかー?めちゃくちゃ濃いチーズケーキ貰ったからこれでも食べ・・・って、なんじゃこりゃー!?」


自分と同じく、訪ねてきたエモンの手に持っていたチーズケーキを包装する箱を落としてしまった

中身が飛び出しもったいないが今はそれどころではない


「このとおり酷い腹痛と頭痛に目眩、それから下痢と嘔吐の非常事態らしい。医者へ連れて行く」


「チーズケーキなど食べていられないか・・・ここは俺に任せろ、部下を呼んで掃除と片付けぐらいはしておいてやる」


ここは彼に任せ、モトキを背負い部屋を飛び出す

猛スピードで走っていく音はすぐに小さくなり、やがで聞こえなくなった

やれやれと頭を掻く、部屋を見渡しながら


「食中毒か、食あたりの類いか?悪いものでも食べたか?」


原因は村で食べた川魚のお造りである。モトキがそれを知るのはここ最近食べたものを医者に尋ねられ、答える時である



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