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シリーズ(仮)

小出神楽からの印象。

作者: 真那斗


 変な話。


あたしは最初、この男の話をそう理解していた。


でも、こいつが言うことは、事実なんだろうと、思った。


この星で魔法を使えるのは限られた一族とその血縁の者のみで、


しかも使い方すら限られているはずなのに。




この男の扱う魔法は、この世界の一般的な魔法とは異質なものだとわかった。


こいつに言わせればこの星の魔法はひどく簡単で、魔力さえ持てば誰でも扱えるという。


魔力なんて血筋だけのものだと思っていたあたしには理解できなかったが。


なんでも、魔力を持つのは後天的にも可能だという。


ある一定以上の精神力を持っているのが前提になると。


一定レベルを超えた精神を持つものが、


魔力や魔力の源に触れると、


魔力の受け皿というかなんかが出来上がる、


らしい。




精神は鍛えられる。


それはあたし自身の身をもって知っている。




そして、そのおかげで、精神力そのもので物を動かしたりできる、


超能力と呼べる力を会得しているのだから。


こいつに言わせると、元々魔力が存在している世界で体力的に劣る者達が精神を鍛えて、


体力で弾圧してくる者達に対抗する為に生み出されたのが魔法、なのだそうだ。


魔力の源の無い世界で精神力を鍛えて超能力を生み出して、


それが魔法と呼ばれる世界もあったとはいうが。




だから、変な話、だと思った。




だってこいつが言うのが本当に事実なら。




こいつは幾つもの世界の事を知っていて。


その幾つもの世界を渡り歩いて来た異世界人だという事になるじゃないか。




それどころかこいつは。


ある一定以上の魔力を扱える様になった者には


精神力すら魔力の源に変える力があるという。




魔力の源の無い世界でも魔法を使える。




完全に魔法使い、じゃないか。




妄想の世界に行っちゃってるだけかと思いきや、


実際に理論展開した上で魔法を使って見せるし。



この世界の魔法使いに連なる一族の奴らと議論したり、魔法戦を展開して、一人で圧倒しているし。




……おまけにあたしにまで魔法を教えようとするし。


元々そう言う素養があったあの三人はいいのよ。




魔力の魔の字も関係の無かったあたしに、そんな物が扱えるわけ……




……あった。




魔法と超能力は限りなく別物であり、そして限りなく同じところにあったのか。




そりゃそうだ。元々同じような目的で精神力を利用して使うものだ。




そしてあたしはそいつに……。




悪魔の囁きを、聞かされ。






あたしはそれを、受けてしまったのだ。





……あたしがどうなるのか、は




その世界において語ることになる。




奇妙な力のある、その世界にて。




あたしはまた別の力を知る。










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