第9章<勝負師たちの恩返し>
現在は2年3組所属、元1年4組の長曽我部輝義
対して2年4組所属、元1年3組の神部友美
両クラス監督の配慮もあり、3組VS4組――古巣同士の試合にて共に先発することに。
心躍る両名。
2人との対決を心待ちにする両チーム打撃陣。
待ちに待った対決が幕を開く。
4組先発の神部は古巣・3組相手に好投。同じ女子であり親友の1番・山県から空振り三振を奪ったのを皮切りに、5回まで打者18人を被安打3、奪三振2で無失点。打っては4組移籍に合わせて転向した右打席で、満塁から走者一掃の先制タイムリーツーベースを放つ活躍を見せた。
一方の3組先発の長曽我部は、4組相手にお世辞にも好投とは言えない調子。初回こそ危なっかしくも3人で無失点だったが、2回には満塁からピッチャー・神部に走者一掃打、4回には宮島に2点タイムリースリーベース、三国に犠牲フライを許すなど、先発の責任を果たせなかった。
ただ、結果以上に対戦した宮島としては気になることがあった。自身を敬遠して次打者・神部勝負を選んだ点にはエースとしての勝利への執念が垣間見えた。ところが、コントロール無視、緩急無視のストレート押しはさながら1年4組初期の彼のよう。まったく4組で何も学んでいないかのような一面も見えた。
そして試合後
試合中はマウンドにして躍動した神部は、
試合スコア14-3……古巣3組を破ったこと
そして、そこで山県と話をしたこと
それらによって4組へ移籍したことに後悔を抱く
が、彼女の後悔を宮島が解き放ち、彼女は彼への信頼を新たに
さらに結果の優れない長曽我部も宮島を呼び出し。
何をするかと思いきや、
試合中とは違った優れた制球を誇る快速球を見せつけたのである。
彼は決して4組で学んだことを忘れてはいなかった。
武器である自分のストレートで4組と対決したかった
それだけであり、宮島の疑念も解けたのであった。
しかし、増長する神部から宮島に対する信頼感。
長曽我部が4組から出て行った理由がさらなる問題を浮上させる。
長曽我部の4組を出て行った理由……
「4組が嫌いだったわけじゃない。居心地が良すぎた。だからこそ、そこであぐらをかきたくなかったんだ。特に、宮島の存在な」
第9章 あらすじ
テーマ:後悔
何!? まとめ方が下手だと?
馬鹿め。そんなこと知っておるわ!!
(……上手くなりたいなぁ)