第11章<夢と希望と現実と>
開幕から連戦連敗だった『1年4組時代』も懐かしい記憶となった2年4組。
いつものように負け時々勝ちを繰り返していたリーグ戦だが、
一方で昔の彼らのように連戦連敗を繰り返している存在がいた。
小牧長久監督率いる第3期生・1年4組
彼らも2期生の4組に劣らない連敗っぷりを見せて低迷
暗闇からの突破口が見えずにいた。
そこで小牧と2期生4組監督の広川は、
2年4組キャプテン・宮島に学生目線での話を聞きつつ、
打開策を探る。
そしてその後、
何気ない試合となったはずの学内2年生リーグ 1組VS4組
だがそこには1年生4組の姿が。
宮島の「成長した姿が思い浮かばなかった」との意見から、
現在の2年4組を、今の1年4組の目指すことのできる
将来の姿として見せることになったのである。
途端に後輩からの『期待』と『夢』を背負うことになった2年4組。
彼らに立ち向かうのは、強大な現実たる大エース・鶴見誠一郎。
ただでさえ最弱4組が最強1組に勝利するのは難しい。
それに輪をかけピッチャーが鶴見と言うのだから勝利は絶望的。
しかしそれでも負けられない。
点を奪えないなら奪わせるわけにはいかない。
4組先発の本崎は、キャッチャー・宮島のリードや、バックの守備を味方に付けて好投。
ならばとばかりに鶴見も5回まで出塁は神城に対する1安打のみと準完全ペース。
その投手戦も6回に崩れる。
宮島の内野安打、配球の隙を突いた盗塁に続き、神城のセーフティスクイズで先制点。
ついに1点を奪う。
そうなれば後は抑えるのみ。
7回は久しぶりの神部―宮島バッテリーが1四球ながら無失点。
8回は塩原が1被安打で無失点。
9回は闇の魔術師、クローザーの立川がピンチを招きながら、
宮島、原井、天川、神城と内外野動員のランダン&ダブルプレーを見せて無失点。
勝利を収めることに成功した。
あの有名な鶴見誠一郎から点を奪っての勝利。
この試合を目にした1年4組は、宮島から『4組勝利紀念』のウィニングボールも受け取り、自らの目指すべき目標をしっかり抱くとともに、勝利への可能性を見据えることができた。
……それから1週間後
1年4組は、1年1組に次ぐ強さを誇る2組相手に勝利。
ついに長いトンネルから抜け出したのであった。
第11章 あらすじ
テーマ:夢を与える存在




