表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
青いライオン  作者: 鷹元
1/7

プロローグ

少しでも楽しんでいただければ幸いです。

プロローグ


「ね、君。青いライオン、って、見たことある」



 それはきっと質問であるはずなのに、疑問形とも言い難いイントネーションで、隣に座ったメガネの男子は、じいと私の目を見た。レンズに反射する興味津々なその瞳が、やけに印象強く、記憶の片隅に残っている。



「……どうかな」



 そのとき、私に言えたのは、たったこの一言だけ。それだけで、彼は満足したように深く頷いて、メガネを押し上げた彼の視線は、もうこちらを向いていなかった。世の中にはいろんな人種が揃っている。



「高校入学、おめでとうございます。これから一年間、担任をつとめることになりました――……」



 急に耳に際立った声高の女性が、軽い自己紹介を始めた。つまらない担任の挨拶を聞くのは、これはいつも思うことだけれど、とても面倒なことだ。


 窓際では、桜の花びらが一枚、はらりと空を横切った。





  

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ