無題
1.
何を得て、何を失ったのだろう。
何処までも続く遠い道。
けれど、無限に続く訳ではない。必ずどこかで途切れるだろう。
だから、これは永遠。
終わりに怯えながら一歩踏み出す。
2.
何を拾い、何を捨てたのだろう。
迷い続ける一本道。
単調な癖に複雑で、いつもどこかで挫折する。
乱立する標識に惑いながら、撒かれたパン屑の後を追う。
3.
何処を発ち、何処を目指したのだろう。
逸れて戻れぬ回り道。
外れたのがいつかも分からず、ここが正道と自分を誤魔化す。
無くしたものの名前すら忘れて、元からないと言い聞かせ進む。
.
此処は何処で、彼処は何処だろう。
進む内に何かを得ていくのだと思っていた。
でも、違う。
持っていたものを捨てながら歩く何処の道。
理屈に合わない、そう吐き捨てるように叫ぶ。
何を得たのかさえ忘れて、何もないと嘘吐き辿る。
1.
何を失い、何を得たのだろう。
何時までも続く遠い道。
それでも、無限に続く訳ではない。必ずいつかは途切れてしまう。
つまり、これが永遠。始まりに怯えながら一歩踏み出す。