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ギルドと共に異世界へ転移し、美少女ハーレムを手に入れた  作者: 曲終の時
第三章:遥かなる場所からの侵入者
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Ep 26:存在の意味②

「やはり……ユリオン様の意味は……私、このみは、もう役に立たないということですか……?」


「待って、そんな意味じゃない!そんなこと思ったこともないよ!むしろ、なぜ君がそう思うんだ……?」


(彼女に影響を与えていたのは、噂ではなく俺自身のことだったんだ……誤解を解かなければならない、どうしても俺の考えをエレに伝えないと!)


ユリオンは両腕を伸ばし、微かに震えるエレノアの肩を掴み、少し強引に彼女と視線を合わせた。


その水色の瞳は、不安な色を帯びており、涙の光がちらついていた。


「君の話をちゃんと聞くよ。だから気にせずに、何でも話してごらん」


「よく鈍いって言われるけど、今思えば本当にそうかもね。言葉に出さなければ、俺は気づかないかもしれない」


「ごめんエレ……こんな不器用な主人が、君にたくさんの迷惑をかけたよね――」


ユリオンの申し訳なさそうな姿を見て、エレノアの心は締め付けられた。


「違うんです……そうじゃない……このみは、迷惑だなんて思ったことはありません!」


「エレ?」


彼女の目から強い意志が感じられた。短い躊躇の後、エレノアは再び口を開いた。


「騎士として、主人の前で弱さを見せることはできません……しかし、一人のユリオン様を慕う女性として、少しだけ話を聞いていただけますか?」


「もちろん構わないよ、君さえ嫌でなければ」


「……この身は嫌なわけがありません」


彼女の声は蚊の鳴くような小ささだったが、それでもユリオンの耳に届いた。その答えを聞いて、ユリオンは少し安心した。彼自身も、この強引なやり方がエレノアを嫌わせるかもしれないと思っていたのだ。


「ユリオン様、私が創られた理由をご存知ですか?」


「知らないよ……リゼは俺に何も話してくれなかった」


突然の質問に、ユリオンは戸惑いを隠せなかった。


「昔、私が生まれたばかりのころ。リゼ……リゼリア様はこう言いました。君には『あの人』のそばにいてほしいと」


「リゼは早くから、自分がユリオン様と別れることになると知っていた……だから、私を創り、彼女の代わりにユリオン様の力になってほしいと願ったのです」


「私たち三姉妹は、リゼリア様にそれぞれ異なる役割を与えられ、それが私たちの存在理由です。『長女シェスティ』はギルドを守るため、『三女(紅音)』は未来に戻ってくる可能性のあるリゼのため、そして次女――この身、エレノアはユリオン様のために存在します」


その願いが込められているからこそ、リゼリアはエレノアを自分に似せて創り出したのかもしれない。そう補足したエレノアは、幻のような微笑みを浮かべた。


「リゼがこんなにも考えていたなんて……」


(最後まで俺のことを気にかけていたんだな、リゼの前では頭が上がらないよ……)


記憶の中の友人パートナー、その自分のことを気にかける銀髪の少女の姿が、ユリオンの顔に苦笑を浮かべさせた。


エレノアの説明は、多少ユリオンに考える手がかりを与えたが、それだけでは結論を出すには至らなかった。

本作をお読みいただき、誠にありがとうございます。


これからも引き続き頑張って執筆してまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。


最後に――お願いがございます。


もし『面白い!』、『楽しかった!』と感じていただけましたら、ぜひ『評価』(下にスクロールしていただくと評価ボタン(☆☆☆☆☆)があります)をよろしくお願い致します。


また、感想もお待ちしております。


今後も本作を続けていくための大きな励みになりますので、評価や感想をいただいた方には、心から感謝申し上げます!

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