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ギルドと共に異世界へ転移し、美少女ハーレムを手に入れた  作者: 曲終の時
第四章:滅びへと導く外来者――滅亡の序曲
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Ep 19:方舟要塞の夏祭り⑤

必要かどうか分からないウォームアップを終えた後――


禁衛軍の少女たちは新しく完成した楽園に興味津々だが、護衛の仕事があるため、十分に楽しむことができない。そこで、ユリオンは「施設の安全点検」を名目に、彼女たちに一時的に護衛の仕事を離れ、このアトラクションを楽しむようにさせた。


最初はフィリアに反対されたが、彼女自身も興味を持っているらしく、ユリオンはそれほど苦労せずに彼女を説得することができた。


今、孤独なユリオンは、リゼリアと合流するために、どこにいるか分からないプールを探していた。


「失敗した……具体的な場所を聞くのを忘れた。どこにあるんだ……?」


水上楽園にはプールや類似の施設があちこちにあるため、観光客が迷わないように園内には全景マップが配置されており、この人間味のある配慮が設計者の心遣いを感じさせる。


「あ……見つけた」


オープン初日で客が少なかったため、ユリオンはすぐに目標の人物を見つけた。


陽光の下で輝く銀髪が珍しくツインテールに結ばれており、体を隠す水着は少し大胆なデザインで、成熟した印象を与える黒い布地の縁には可愛らしいフリルが施されており、全体的にはセクシーというよりも可愛い印象を与えていた。


一見、誤って水辺に迷い込んだ妖精のように見えるが、実際にはこの少女は長年のパートナーである親友、リゼリアだった。

挿絵(By みてみん)

「――!ユリオン……来たのね」


「お、おお……」


彼女が純真な笑顔を見せると、ユリオンの心臓は瞬時に高鳴った。


自分の服装に気づいたらしいリゼリアは、すぐに立ち上がらず、もじもじと体を揺らしていた。


「リ、リゼ、すごく……」


「うん?」


「うむ……」


言いかけた言葉が、なぜか喉に詰まった。


水着姿の友人を前にして、ユリオンは何故か緊張していた。


「その衣装、とても似合ってる……とても綺麗だよ!」


「そ、そう?……えへへ~ありがとう」


緊張しすぎて、ユリオンの声は少し裏返っていた。


心を込めて選んだ水着が友人に褒められ、リゼリアは照れながら笑った。


「リゼ、長く待たせてごめんね……あ、ユリオン様……」


「エレ……う!?」


後ろから聞き覚えのある声が聞こえ、ユリオンが振り向くと、急いでこちらに向かってくるエレノアが見えた。


彼はこの少女をじっと見つめ、風に揺れる水色の髪と、純白の水着で包まれた、運動に適した引き締まった体を持つ印象を受けた。

挿絵(By みてみん)

「ユリオン…様、あのう……」


「綺麗――」


「え……」


心の中で思っていた言葉が自然に口をついて出た。


ユリオンの率直な褒め言葉に、エレノアは驚き、頬を赤らめた。


お互いに何か言いたい気持ちがありながらも、視線が合うと頭が真っ白になってしまった。


結局、二人はただ黙って見つめ合うだけだった。


「( •̀ ω •́ )yうんうん!本当に綺麗だよ、エレ〜」


「わあ――!リ、リゼ、うぅ~はは……こうなると、くすぐったい……ははは~~」


この沈黙を破ったのはリゼリアだった。


彼女はすぐに前に出て、戸惑う水色髪の少女を抱きしめ、親しげにエレノアの顔を擦りつけた。


二人の美少女が密着し、とても艶やかな光景を作り出していた。


その場に唯一の男性であるユリオンは、前に出て話しかけるかどうかを迷ったが、すぐにその考えを諦めた。


(リゼの気持ちはよくわかる。自分もそうしたいと思うだろう……後で二人きりの時に、エレに頼んでみよう)


リゼリアが十分に楽しんだ後、三人は次にどこに行くかを話し合った。


「――ねえ、ユリオン、あれを試してみたいの」


「あれ?ああ……うん、いいよ」


リゼリアが指差した方向を見ると、巨大な振り子のような装置があり、その構造は遊園地の海賊船に似ていた。


振り子の端には、数十人を収容できる巨大な半透明の球体が接続されており、その中には全体の約4分の1の水が入っており、水面には数艘のカヌーが浮かんでいた。


よく見ると、数人の若者たちがゴムボートの手すりをしっかりと握りながら、円球の揺れに合わせて、慣性と遠心力の影響で水面を行き来していた。


ユリオンも広告でしかこのような施設を見たことがなく、実際に体験したことはなかった。一つには現実には招待できる友人が少ないこと、もう一つにはこのようなスリル系のアトラクションにはどうしても慣れないからだ。もちろん、アシェリがこの理由を聞いたら「これくらいでスリル系?」と嘲笑うに違いない。


そのため、彼はリゼリアの誘いを断ろうと思っていたが、彼女の期待に満ちた目を見て、その考えを諦めた。


「最大で四人まで乗れるんだって。ユリオン、もう一人呼ぶ?」


「そうだね、ちょっと考えてみる……」


(フィリアを呼ぼうかな――あれは!!)


ユリオンが<伝訊魔法>でフィリアに連絡しようとしていると、視線がプラチナブロンドの肩にかかる長髪の美しいエルフに引き寄せられた。


彼の視線に気づいたエルフの少女は、軽く微笑んで手を振った。


「その装い、とても似合っていますよ、ユリオン様」


「あはは、ありがとう……シーエラもとても綺麗だよ」


「――!!」


シーエラが身に着けているのは、布面積が少ない黄色のビキニで、デザインは派手ではないが、シーエラのセクシーな体型を引き立てていた。

挿絵(By みてみん)

シーエラは顔を赤らめながら、ユリオンに説明を受けて、四人で振り子型のアトラクションに向かっていった。


施設を管理するNPCスタッフは、ユリオンとリゼリアという二人の君臨者が訪れると、非常に不安そうな表情を見せた。


ちょうどその時、アトラクションが停止し、ゆっくりと揺れが収まった。女性のスタッフが、四人に『使い方』を丁寧に説明したが、内容はそれほど複雑ではなく、さほど時間はかからなかった。


「へえ――中はこんな感じなんだ、面白そう!」


「なんだか息苦しい感じがする……気のせいかな?」


入口を通り、半透明の球体内に入ったリゼリアは、好奇心に満ちた目で周囲を見渡した。


興奮した銀髪の少女に対して、ユリオンはやや不安そうな表情を見せた。


乗るためのカヌーの縁には計4組の手すりが取り付けられており、乗る人がバランスを保つのに使う。四人は寝そべる姿勢でカヌーに乗り、足を交差させて菱形にした。


リゼリアはユリオンと正面に座り、左右にはエレノアとシーエラがいる。


予想通り、ユリオンたち以外の少数の観光客たちは、皆一斉にこちらを見ていた。


(どこに行ってもこんなに目立っちゃって、本当にしょうがないなぁ………)


ギルド<遠航の信標>の最高権力者として、拠点内にいるとNPCたちの注目を浴びるのが常だ。


『皆さん、安全ベルトを締め、手すりをしっかり握ってください』


明るい声が室内に響き、設備が動き出すことを告げた。


そのおかげで、全員が目の前の手すりに注意を集中させた。


すぐに、クリスタルボールが前後に揺れ始め、水面に波が立ち始めた。


激しく波打つ水面の中で、乗っているカヌーは一方向に猛烈に傾き、まるで転覆しそうになった。


「わああ〜!!」


「おお…おおお――!」


強烈な刺激に感覚を奪われ、リゼリアは興奮して叫び声を上げた。


彼女と向かい合っていたユリオンは、他の事に気を取られてとても狼狽していた。


正確には、水面の揺れが激しく、カヌーに乗っているリゼリアの形の良い胸も激しく揺れていた。


(――!!これはまずい、どこを見ているんだ!?)


男性の本能に引き寄せられ、ユリオンはリゼリアの胸から目を離せず、仕方なく目を閉じて頭を強引に振った。


しかし、再び目を開けると、さらに豊かな果実が視界に入ってきた。


(シーエラ――!?)


「ふふふ~~~」


彼の視線に気づいたシーエラは、隠そうとせずに、むしろ艶めかしく唇を舐め、その後、手すりから手を放して身体の揺れ幅をさらに大きくした。その影響で、彼女の柔らかく誇らしい胸が、ユリオンの目の前で波のように揺れていた。


「うう……!」


冷たい水しぶきで体が濡れているのに、ユリオンは体内の熱が耐え難く感じた。


シーエラの誘惑から逃れようと、今度は反対方向に頭を向けた。


(――こちらも!?)


飛び散る水しぶきで少女の体が濡れ、鎖骨から谷間へと水滴が滑り落ち、視線が離せなくなってしまう。


エレノアは手すりをしっかり握っていたため、体の揺れはそれほど激しくなかったが、全身が濡れた姿は同じく破壊力満点だった。


三人の美少女に囲まれて、見たくないところが見えてしまうのは仕方がないが、じっと見つめすぎると変態だと思われることは間違いない。最終的に、ユリオンは目を固く閉じるしかなく、その結果、リゼリアには「激しい揺れのアトラクションが苦手」と解釈されてしまった。


ちなみに、クリスタルボール内の空間は特殊な処理が施されており、激しく揺れてもカヌーが転覆する心配はなく、他の観光客と衝突することもない。


このプロセスはわずか五分ほどだったが、ユリオンにはそれ以上に長く感じられた。


クリスタルボール型アトラクションから出た後、ユリオンは「用事がある」と言って、リゼリアとエレノアと一時的に別れた。そして、シーエラを人目のない隅に連れて行き、隠れてから、彼女の以前の挑発的な行動について深く『教育』することにした。


しかし、此の時のユリオンは、自分の『教育』がシーエラにとって非常に貴重な「コレクション」をもたらしたことには気づいていなかった。

本作をお読みいただき、誠にありがとうございます。


これからも引き続き頑張って執筆してまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。


最後に――お願いがございます。


もし『面白い!』、『楽しかった!』と感じていただけましたら、ぜひ『評価』(下にスクロールしていただくと評価ボタン(☆☆☆☆☆)があります)をよろしくお願い致します。


また、感想もお待ちしております。


今後も本作を続けていくための大きな励みになりますので、評価や感想をいただいた方には、心から感謝申し上げます!

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