Ep 0:君と共に迎える朝
朝の陽光がカーテンの隙間から柔らかく部屋に差し込む。
清らかな鳥のさえずりが目覚まし時計のように正確に鳴り響き、部屋の主人を夢の中から呼び起こす。
特徴的な銀髪の青年――ユリオンは微かに眉をひそめ、重たいまぶたを開けようとするが、すぐに再び眠気に敗れてしまう。
「ん…?」
意識が次第に覚醒するにつれて、ユリオンは自分の上に何か暖かくて柔らかい物が乗っているのに気付き、それを確認しようとする。しかし――
(…え、何これ?)
ベッドから起き上がろうとした彼は、そこで初めて異変に気付いた。体が全く動かない。胸だけでなく、両腕も何かに押さえつけられているため、身動きすらできない。
そこで彼は手首を動かし、手のひらで自分を押さえつけている物を触ってみることにした。
弾力があり、心地良い感触が手のひらに広がる。
完全に目覚めていないユリオンは、本能に突き動かされるまま、その感触をさらに楽しもうとした。
「…んにゃ~!」
「ん…」
耳元で可愛らしい息遣いが聞こえた瞬間、ユリオンの意識は一気に覚醒した。
彼は急いで目を開け、視界がはっきりとする。そこに映ったのは、魅力的な美少女たちの姿だった。
そのうち二人は彼の左右に寝そべり、ユリオンの腕を枕にして穏やかな寝息を立てていた。一人はふさふさの狐耳を持ち、毛布に包まれた体は成熟した女性の曲線美を描いている。もう一人は少し小柄で、彼女の頭にある小さな猫耳が幼さを残した顔立ちにぴったりだった。
最後の一人はユリオンの胸に覆いかぶさるように寝ていて、精緻な顔立ちに甘美な寝顔を浮かべている。
その少女は、肩まで流れる白金色の長い髪を持ち、その耳は長くて細い――それはエルフ族の特徴だ。
三人の少女は軽やかな寝間着だけを身に着けており、目を離せないほど魅力的だった。姿勢は異なっていたが、三人ともユリオンにぴったりと寄り添い、まるで彼を抱き枕にしているかのようだった。
その時になって初めて、ユリオンは昨晩の出来事を思い出した。
彼はこの三人の美少女を相手に、一晩中続いた激しい戦いを経て、心身共に満たされた。その結果、風呂に入ることさえ忘れて、そのまま眠りに落ちたのだ。
少女たちの寝顔を見渡し、ユリオンの表情は緩み、柔らかな笑みが浮かんだ。
「ティナ、シーエラ、美羽……もう起きてるだろう?」
三人がただ寝たふりをしていることに気付いた彼は、左から右へ順番に少女たちの名前を呼んだ。
「にゃ~…」
「ふふ——ふふ——」
「…えへへ~」
当然、彼は少女たちからの返事を得られなかった。それどころか、彼女たちと接している肌の面積がさらに増えるばかりだった。
(…全く、しょうがないな。)
自分に甘える少女たちに対し、ユリオンは妥協することにした。
「もう少しだけ寝ていいよ……」
ユリオンの許しを得た少女たちは、口元に同じような笑みを浮かべた。
彼は苦笑し、再び目を閉じた。
皆さん、初めまして。私は「曲終の時」と申します。私は中国出身のライトノベル愛好者です。日本語は分かりませんが、日本の二次元文化、特にライトノベルが大好きです。この情熱に駆られ、ライトノベルの執筆に挑戦しました。言葉の壁があるため、まず中国語で作品を書き、その後、自費で日本語に翻訳を依頼しています。私の考えた異世界の物語を皆さんと共有できることを楽しみにしています。
まだまだ未熟ではありますが、最善の内容をお届けできるよう努力しますので、どうか温かいご指導をお願いいたします。また、皆さんの感想やご意見をお聞かせいただけると大変励みになります。どうぞよろしくお願いします!
7/12/2024 Ep 0の内容を変更しました。元のEp 0とEp 2を統合しました。