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04 厄介


 あの人は僕を見て驚いていた。


 いや、驚いて固まってないで早く事情を説明して欲しいんだけどな。


 嫌な予感しかしないけど。



「誰?」


「それ僕のテントなんだけど」


「何で気配がしないの」


 何か初対面なのにものすごく失礼なことを言われた気がする。


 いや、間違ってはいないけどさ。



「ようやく仕事が終わって僕は今とても眠いんだ。 早くどこかへ行ってくれないかな」


 たぶん不愉快な人ってこういう口調になるだろうという演技をしながら言ってみる。



「山で遭難したか弱い女性を助けてはくれないの」


 うわぁ、厄介ごとの見本のようなセリフだよ。


 もういいや、めんどくさい。



「じゃあここにある物を全部あげるから、テントの中にある小さい方のバッグだけ返してくれないかな」


「それじゃあまるで私が強盗みたいじゃない」


「強盗かどうかは知らないけど、今まさに安眠妨害しているのは君なんだけど」



 ようやくあの人が警戒しながらテントから出てきた。



 何だよそれ警戒したいのは僕のほうだろ、などと考えながらテントに入ってすぐに眠りに落ちた。


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