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俺の手相が魔方陣!?  作者: 朝日中夕夜
1/3

第一話 親方、右手から女の子が!

一応異能力バトルものになる予定なんですが、コメディ方向に脱線しがちになってしまいました。チート能力は持っていませんが、頭脳バトルが出来たらいいなと思っております。処女作になりますので優しくしてください、初めてなので.....///

「どうして、こんな非道いことができるんだ.....!」

 彼は嘆いていた、その世界の不条理を。


 彼の部屋にはこの世界とは違う世界で起きた陰惨な事件を記録した本がところ狭しと並べられていた。

 その本には一国の王女や、正義感溢れる女騎士、慈愛に満ちたシスターに、純真無垢な獣人などが、いずれも極悪非道な暴漢どもに陵辱の限りを尽くされるという酷く痛ましい事件が記録されていた.....


 ようするに、エロ同人である。


「クソっ!こいつら集団で襲いかかるなんて下衆野郎にも程がある!」シコシコ


 等と言いながらも右手は上下運動を止めない。


 彼こと倉宮 佑(クラミヤ タスク)はとても正義感の強い人間である。それゆえ悪逆無道を働く者に対しては怒りの炎を燃やさずにはいられない性分なのであった。

 だが性格と性癖とは必ずしも一致するものではない。プライドが高く他人に厳しく生きてきた男が女王様に嬲られるのを好むことがあるように、心優しく正義感の強い彼が陵辱モノで興奮してしまうのもまた逃れられぬカルマなのかも知れなかった。


「そんな、ゴブリンだけでなくオークまで!?」シコシコ


 佑が最近、特にご執心なのがエルフである。人間よりもより清廉で気高い存在であるエルフ、そんなエルフが醜悪なゴブリンどもに抵抗虚しく慰みものにされるのがたまらなく興奮するのだった。


「ああっ、エルフっ!ごめん!俺、もう!」

 そうして彼は傍らにスタンバイさせて置いたティッシュボックスに手をかけた。そこで思わぬ誤算が発生した、ティッシュが1枚しか無かったのだ。1枚だけでは足りるわけがない、そんなことは佑も即座に理解していた。

 しかしもうこの込み上げるマグマを抑えることは出来ない!彼は後のことなど考えず滾った熱を放出した。


「はぁ、はぁ、俺は、なんてことを.....」


 ティッシュからこぼれ落ちた精液が右手にまとわりついている事への後悔.....ではない。

 佑には悪癖があった。彼は射精の後のいわゆる賢者モードになると途端、エルフに申し訳ない気持ちでいっぱいになるのだ。勿論彼は現実で女性に乱暴したいだなんて露ほども思っていないし、エロはエロ、現実(リアル)現実(リアル)だということを頭では理解している。だがそれでも心の中では割りきれていない。正義感の強い彼はゴブリンによる陵辱を見過ごし、あまつさえそれを自らの性欲を満たすために使ったという事実に自分を責めずにはいられないのであった。


「ごめん、ごめんよエルフ.....俺はもうこんなことはしないから、約束するよ.....」

この約束ももう何回目だろうか、賢者タイムの終わる時が約束が終わる時である。


「俺は.....助けたい、もし危機に瀕しているエルフがいるなら助けてあげたい!!」


 その時だった、突如として佑の右手が目映い光を放ち出したのである!!


「な、なんじゃこりゃあああああああああああああ!!!!」

 光はどんどん強くなっていき、右手からは風が巻き起こり始めた

「うおおおおおおおお!?何かが、出るっ!??」

 それは生まれて初めての感覚であったが何かしらが右手から出ようとしているのだということは直感で分かった。咄嗟に右手を前に構えると、にゅるーんと何か人間大の大きさの物体が飛び出してきた!

というか、人間.....?


 ぴくり、とその物体が動いた。やはり人間のようだ。まだ意識がはっきりとはしていないのか、重そうな瞼を開けて虚ろな眼で周囲をぼーっと見ている。そしてゆっくりと伸びをして、こちらを振り返って初めて佑と目が合った。

(この人、耳が長い.....まさか、人間じゃなくて、エルフ!?)


「一体、君は何者なんだ.....?」

 彼がこう呟くと、彼女もまた口を開いた。


「へ.....」

(へ?)

「変態だーーーーー!!」


 そういえば下半身丸出しだった。


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