第40話 トカゲの集落
昨日は投稿できなくて申し訳ないですm(_ _)m
『言葉の壁って辛いな。アビュ』
「キュ…」
目の前のリザードマンっぽいのはフリーズしていた。
…もしかしてガウガウ言うの止めたからフリーズしてんの?…口調直す?
『…お…おーい。大丈夫か?』
暫く固まっていた彼は、やっと口を開いた。
「…先程の無礼を…お許しください…」
なんだ。喋れるじゃん。
『…えっと…さっきまでのは無しとして、なんか用事があるんでしょ?申し訳ないんだけどもう一度言ってくれるとありがたいんだけど…』
「…はい…私たちの村の中で、感染症が流行してしまっているのです。どうか貴方の魔法で治して頂けませんか?」
一大事じゃねぇか!?
恐らく、彼は俺が腕を生やしたのを見ていたんだろう。
内容を言い終えた彼は、少し震えていた。
医療機器も、技術もこんな洞窟には欠片も無いのだろう。
昔は、風邪になっただけで死んでしまうというのがよくあったみたいだ。
この世界では、魔法はあるものの、それが使える者がいないとどうしようも無い。
そりゃ、僅かな可能性でも、望みがあるなら俺みたいのに頼りたくなるのも分からなくもないな。
『あぁ、分かった。早く患者の元へ案内してくれ。』
「ありがとうございます!今から集落に案内致しますので、着いてきてください。」
断れる訳もなく、俺は彼のお願いを答えることにした。
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小さな洞窟をくぐってきた所
そこは、岩肌の目立つ殺風景な景色だった。
『…ほんとにこの先に集落があるの?』
「私たちの集落は他の魔物に見つからないように隠れた場所にあるんですよ…ほら、この岩の隙間…」
『…これって、指さしただけじゃわかんないよね?』
「…盲点でした。すいません」
この岩の隙間…成人男性が1人中に入ったらやっとの大きさだ。
恐らく、この隙間で通れる魔物を制限しているのだろう。
石柱の乱立していた地帯では、大蟻やら緑の竜やらが見られたが、ここではほとんど見られない。
だが、ここ空間にその魔物らが来ないとは限らない。
隠しておくに越したことはないだろう。
隙間をくぐる。
ゴツッ…
後ろで嫌な音が聞こえたなぁ…
「キ…キュゥ…」
隙間が狭すぎて、アビュが引っかかってしまったのだ。
『ねぇ…どうしよう…』
「こうなってしまったら、もう外で待つしか…」
『…外危ないやん。敵来たら大変やで…この岩どけれんの?』
「いえ、そしたら逆にこの集落が危険に晒されてしまいますよ…1つ進化前のペトロドラゴンならくぐれたのですが…」
「キュ!!」
トカゲ人間君の言葉に、アビュが何か思いついたようだ。
『いい案が思いついたのか?アビュ。』
アビュは縦に頷いた後、少し後退し、隙間から抜ける。
「キュッ!!」パキィ
アビュの甲殻が、割れた。
えっ!?それ取り外し可能なの!?
金属が、ゆっくりと割れる音とともに、体の甲殻が割れていく。
ヒビが頭まで来た時、アビュの体が真っ二つに割れた。
中は、ただ虚空が広がるのみ。
『ア…アビュ?えっ?』
「キュ!!」
アビュの抜け殻から顔を出したのは、1匹のトカ…ドラゴン
「嘘だろ!?そんな!!!まさか生きているうちに『変形』が見れるなんて!!」
『どうした?トカゲ君。そんなに驚いて』
「どうもこうも…『変形』を持ってる魔物はとても希少なんです!『変形』とは、過去に進化した魔物に変形出来て、そのくせステータスが変化しない…というスキルで、このスキルを持ってる魔物はまだ数匹しか確認されてないとか…」
…なんか聞いたことあんなって思ってたら、俺も持ってたわ。このスキル。
『なあ、それって本当に希少なん?実は確認されてないだけで、そこらにいたりとか…』
「いえ、それは絶対に有り得ません。このアデュリオドラゴン以外、絶対にこの洞窟に『変形』を持っている魔物はいないと断言出来ます!!」
『ふーん。言ったね?トカゲ君』
「な…なんですか、その艶めかし目つきは…あと、私はトカゲ君じゃないですよ。エデンという立派な名前があります」
『そうか、じゃあエデン君…これから…………いや、やっぱりいいや。』
「な…なんですか!?私、気になります!」
自分の手の内を、完全に信用できるような人以外に、あまり見せたくない。
今回のところは、話を逸らして誤魔化そう。
『それよりも病気の治療をだろ?案内してくれよ。』
ちっちゃくなったアビュを、気絶しているヴァイスちゃんの隣に乗っける。
大きさ的に、アビュの方が2倍ほど大きいようだ。
肩あたりに、彼女の尻尾が触れてくすぐったい。
『……』
後ろを振り返る。
そこにはかつてアビュだった物が。
そのまま放置していくのもなんかあれなので、回収しておくことにする。
『深淵』
暗闇が抜け殻を取り込む。
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『ここかな。』
「キュッ」
目の前には、黒っぽい毛皮の垂れ幕の張った。入口が、
彼らの集落は、岩を削って住めるスペースを確保したようなもの。かなり簡素な仕組みだ。
人気はそこまで多くなく、鉱石の青い光が不思議な雰囲気を醸し出している。
ちなみに、エデンは荷物を置きに行くらしい…待っていた方が良かったかな?
まぁ、暇だったので先に進んだわけだけど…
中に入ると、青い鉱石に照らされたベットが目に入った。
その上には、エデンとおなじトカゲ人間が横たえている。
目的の場所は、ここで合っているようだ
獣の毛皮で作ったであろうベットの毛布は血で濡れていた。
…可愛そうだから、早速治療することにする。
見つかると厄介事が起きそうなので、介抱をしている人達の目を盗み、治療を始める。
幸い、鉱石の光はそこまで強くなく、影になる場所が沢山ある。
『鑑定』
氏名 バイロン
年齢 86歳
種族 カタストローフ
性別 雄
ーステータスー
LV 42
HP 313842/503214
MP 451001/451001
STR 50289
VIT 10527
DEX 1020
AGI 8015
INT 2053
ー状態ー
感染症『モルト』
モルト…また貴様か。
感染症『モルト』は、過去にアビュのを治療したので、治し方はちゃんと覚えている。
並行思考を用いて魔法を発動する準備を始める
体の下に右手を滑り込ませ、魔法を発動する。
『Great recovery』
『バハンデルン』
少し光が漏れたものの、バレなかったようだ。
彼の呼吸が落ち着いて来た。
うん。治療完了だな。
…この調子でみんな治してこう。




