第12話 最下層無双
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洞窟を数十分程進んだところだろうか、
先程の通路とは打って変わって、かなり広めな場所にたどり着いた。
別れ道だ…どちらへ進もう…
ここは『クラピ〇カ理論』!!
大抵の人は左の通路に行きやすい。
よって左に魔物がいっぱいいるだろう。(暴論)
よしじゃあ、ひだ…「危ない!!」
!!!
スキル『タキサイア』が発動したようだ。
高いint値もあってか、自分の体が止まって見える。
スキル『タキサイア』は生命の危機を感じると、体感時間が長く感じる。というもの。
身体能力は強化してくれないみたいだ。
周囲を見渡す。
右の通路の方からだ、
無数の鱗のようなものが飛んで来ていた。
自分のvit値なら、これを弾けるだろうが、いかんせんヴァイスが居る。流れ弾が当たってしまったらダメだ。
なので弾くのは無しだ。
その論からいくと、避けるのもダメだな。当たっちゃう。
そもそも身体能力の方は成長途中。期待はできないので魔法で迎撃することにする。
壁系統の魔法はどれか分からないので、(おい)
『グレイ』で撃ち落とすことにした。
有り余ったint値を使い、鱗の弾道を予測する。
『グレイ』『グレイ』『グレイ』『グレイ』『グレイ』『グレイ』『グレイ』『グレイ』『グレイ』『グレイ』『グレイ』『グレイ』
『グレイ』を鱗の数分だけ発動する。
光の玉が形成される前から鱗の方に魔法を飛ばす。
そうでもしないと、鱗が俺の視界外に出てしまう。
顔を向ける時間が勿体ない。
視界に写るうちに迎撃しなくては。
魔法が完成すると同時に、鱗と『グレイ』が衝突する。
1発…2、3発……
鱗が魔法に当たって無力化されるのを確認する。
…よし大丈夫なようだ。
…4…5,6,7…8,9…
7発目がギリギリだった。
危ない危ない…
……10,11……12!!
全て迎撃出来たようだ。
だが、『タキサイア』はまだ発動している。
光の影になった右通路から、
数匹の、ヤマアラシとアルマジロを足して2で割ったような生物が現れる。
体表に付いた鱗状の毛をこちらへ向けてくる。
プシュッ
サプレッサーを付けたスナイパーライフルのような、軽快で、それでいて、重厚な空気音が発せられる。
今度は3つ
『グレイ』『グレイ』『グレイ』
またグレイを向かわせる。
このままでは、埒が明かないので、こちらからも攻撃することに。
光属性使用可能魔法欄を眺める。
これが、戦闘中にこなせられるのも、高いint値と『タキサイア』のおかげである。
あっこれ強そうだな。
上級魔法より位の1つ高い魔法少し呪文が長いが、ロマンがあって好きだ。
『シュアシュティーレン-シャル-シュトラール-シーゼン』
この、戦闘中に唱えるようなものでは無いくそ長呪文を、脳内で瞬間的に唱える。
衝撃波と共に周囲が光で包まれた。
耳鳴りがうるさい……
これ、室内でやる魔法じゃあないな。
そう後悔しても後の祭り、
数分間その場所で足止めを食らうことになった。
『レベルが上がりました。』
LV1→LV34
あら?表記変わったの?前までは上がった数だけ『レベルが上がりました。』ってアナウンス来ていたけど…
『えっと…実は「うるさいから、ひとつにまとめろ。」という苦情が多数殺到してまして、先日急遽アップデートさせて頂きました。』
…えっと…大変なんだな、ステータスも。
『いえ…あなた様程と比べてしまうと…』
…おっ耳鳴りが収まって来たようだ。
先程の魔法、『ライト』の下位互換のようで、洞窟の外壁が、少し溶けている。
もちろんさっきの魔物もスプラッター以前に、焦げて、原型が分からなくなってる。ちょっと美味しそうな匂いが漂う。
…こいつ…食べられんのか!?
…まぁ今の俺は、『必要食事量超軽減』のせいで、あんまし食欲湧かないんだけどね。
…怪我をした時のためにとっとくか。
『深淵』
手元に黒色の時空の裂け目が発生する。
こんがりヤマアラシ・アルマジロモドキをぶち込んでく。
そうだそうだ、入れる前に鑑定だけしておこう。
氏名-------
年齢 5歳
種族 フェル・ゲ・ヴェーヴァ
性別 メス
ーステータスー
LV 83
HP 0/10253
MP 584/584
STR 1004
VIT 1452
DEX 648
AGI 610
INT 524
この子は、前のサソリと違って、攻守万能型のようだ。
レベルがアップした自分のステータスも把握しておこう。
氏名-------(ユウト)
年齢 0歳
種族 ストラーフ
性別---
ーステータスー
LV 34(10)
HP 20624/20624
MP 65312/85319
STR 2086
VIT 3526
DEX 519
AGI 821
INT 18053
ースキルー
『鑑定』『状態異常完全抵抗』『超回復』『全ステータス10倍』『超隠蔽』『貫通』『炎魔法(23)』『水魔法適正』『土魔法(12)』『風魔法適正』『光魔法(57)』『闇魔法適正』『並行思考(3)』『タキサイキア』『不眠不休』『必要食事量超軽減』『生殖機能低下』『回復魔法』『神聖魔法』『爆裂魔法』『MP自然回復+(16)』『始祖の威圧』『神通力』『深淵』『滅槍』
ー称号ー
『憤怒』『神殺し』『アビス』『復讐姫』『人格なき学識』『禁忌』『法王』『管理者の加護』『聖人』『「真」アビス』
レベルアップしてagi821でしょ?以前のagi値めっちゃ低かったんだな。
この値でフェル・ゲ……
…フェルマジロに身体能力で挑んでたら不味かったな…
…結構LV上がって美味しいな。
フェルマジロって右から来たよな?
ということは右にフェルマジロの巣が。
…じゅるり
(この後優斗は、タキサイアが切れて痛い目(頭痛)を見るのだが、それはまた別のお話。)
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「ユウト凄い…」
MP消費の激しい上級魔法『グレイ』の同時展開(1個ずつ展開してたが、スピードが早すぎて同時展開に見えた。)
そして高級魔法…私のお父さんでも、術を完成させるのに数分かかるような魔法をあの一瞬で…
あんな戦い初めて見た。
もしかしてユウトって、魔神様の生まれ変わり!?
(魔神とは魔法を司る神さまのこと。もちろん優斗はそんな上級の存在ではない。ただの一般peopleだ。)
申し訳ない。誤字がある可能性が…
ε≡ ヽ__〇ノ… _| ̄|○




