第11話 最下層の者達の生き様
キリッ( • ̀ω•́ )✧(`•ω•′)✧︎( •ꙍ•́ )✧( •̀∀•́ )✧
『死神の森』
そこはボスレベルの敵が彷徨う土地。
その中央には楕円形の大穴が存在する。
地上から底までの高さは半端ないほど高い。
いくら中ボスレベルの魔物でも、落ちてしまったらひとたまりもないだろう。
魔物達は落ちたら無事では済まないことを理解しているのか、その大穴には近寄らない。
その大穴には、かつて、小型の土竜の住処が繋がってしまったことがある。
その時の横穴は今は洞窟として残っている。
土竜なりの生き残るための術なのか、その横穴の入口は、魔物の少ない大穴の近くにある。
すなわち大穴の底の横穴から入ると、回り回って、その大穴の近くに出ることができるのだ。
その穴は、数百年の月日が流れ、その家の持ち主も、いつの間にかどこかへ行ってしまった。
残った横穴は、地上の大・中型の魔物から逃れるために、
たくさんの小型の魔物が住み着くようになった。
その横穴は、住み着いた生物により横へ横へと広げられていった。
その横穴は、既に立派な迷宮となってしまったようだ。
ーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
横穴 最下層より。
『ステータス』
氏名-------(ユウト)
年齢 0歳
種族 ストラーフ
性別---
ーステータスー
LV 1(10)
HP 10600/10600
MP 20530/20530
STR 540
VIT 901
DEX 103
AGI 110
INT 8000
ースキルー
『鑑定』『状態異常完全抵抗』『超回復』『全ステータス10倍』『超隠蔽』『貫通』『炎魔法(23)』『水魔法適正』『土魔法適正』『風魔法適正』『光魔法(43)』『闇魔法適正』『並行思考』『タキサイキア』『不眠不休』『必要食事量超軽減』『生殖機能低下』『回復魔法』『神聖魔法』『爆裂魔法』『MP自然回復+(6)』『始祖の威圧(new)』『神通力(new)』『深淵(new)』『滅槍(new)』
ー称号ー
『憤怒』『神殺し』『アビス』『復讐姫』『人格なき学識』『禁忌』『法王』『管理者の加護』『聖人』『「真」アビス(new)』
ー契約ー
『始祖 ヴァイス-シュピリトゥス』
HPがありえんほど増えた。
…ステータスの把握も出来たし、そろそろ行こうかな。
『ヴァイスそろそろ行くんだが、大丈夫?』
「あっ ちょっと待って。」
ヴァイスがブツブツと何かを唱えている。
成程ね。『ヴァイス-シュピリトゥス』の説明欄。
気に入った者の前にしか姿を現さない
ってことね。
「ごめんね。私、この姿になってから、あんまり人前に姿を表すのが苦手になっちゃったみたいで…」
『いや、大丈夫…俺にはちゃんと見えてるから。』
「えっ?…もしかして失敗しちゃった?」
『わかんない……多分だけど、契約した影響の可能性……とか?』
……この手の知識は全く無いに等しい。
申し訳ないが、彼女にはこのままの状態でいてもらうしかない。
改めて、洞窟へ振り返る。
これから俺達2人と、この洞窟との戦いが始まるのだ。
息を整える。
『ライト』
ーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
頭が割れるようだ。
くっ……秘密結社『ゲ・ファール』の刺客かっ!
「あっ良かった…いきなり倒れたからビックリしちゃったよ。」
『俺は…何を…』
「半日以上も寝てたんだよ!? 大丈夫?」
『あ……あぁ……』
MP自然回復(6)のおかげか、昏睡する期間が1日から半日に短縮されたようだ。
……さっきのでMP自然回復のレベルが上がってんだろうなぁ。
この癖治さないと…
『ヴァイス……さっきのライト……当たらなかったか?』
「あれ? ユウト知らないの? 契約をすると、魔力の波長が合わさるから、放出系統の魔法はレジストされるんだよ?」
へ……へぇーまっ……まぁ……知ってたし?
常識だよね? HAHAHA当たり前じゃないか。ボクハイッパンジョウシキヲワキマエタシンシダカラネ……
「無知の知って知ってる?」
『すいませんでした。』
ーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーー
気を取り直して、魔法を唱える
『光球』
野球ボール程の光の玉を作る。
『後ろを離れないでくれよ。』
「うん。」
洞窟の中を進んでく。
身長が高くなったおかげで、この道も楽ちんだ。
ヴァイスは浮いているようだ。全くと言っていいほど彼女の足音が聞こえない。
『ヴァイスって今どうやって浮いてるの?』
「……ん? 魔法だよ? 私は風属性と光属性の適性を持っててね……いまは風属性魔法を使って浮いているんだ。」
『へぇー……凄いな。』
「ありがとう。」
ヴァイスとそんな会話をしていると、先日の、進化の時に隠れた横穴の所まで来た。
……今回は血なまぐさい匂いはしないようだ。
ギチチ……チキチキ……
うわまたあいつかよ。
キチキチ……ギギギッ、ギチッチ、ギチギチ
キリッ!!!!
いっぱいいた。
進化したおかげで、身長が伸びた。
大人気! 学園系恋愛rpg 『ドリュェン・クレッストン』で例えると
先日は主人公と村娘Sぐらいの体格差だった。
今現在は、主人公と村娘d7ぐらいの差がある。
ごめん。例えが分かりにくかったな。
村娘Sは身長10mのナイスバディな少女。地面に生えてたお花を避けようとしたら、トイレの壁をぶち壊し、脱糞中の主人公にキスをしてしまったのだ。
その後の20個程の選択肢を、ひとつも間違わずに答えないと、主人公が惨殺されてしまうのが印象的だった。
実は彼女、村娘人気投票で脅威の上位5000位以内を保持し続けている……言わば『レジェンド』なのだ。
村娘d7はこのゲームで、最も多い移動方法の1つ。四足歩行が特長のスポーツ系少女だ。
噂では50回程留年しているらしく、あの見た目とは裏腹に、先程出てきた悪の秘密結社『ゲ・ファール』を総括する者という噂話が流れているのだ。ちなみに身長は6m 四足歩行のせいで高さは1,5m程まで低くなっている。
入学式の登校の時、交差点にて、主人公の乗っている車に衝突してしまったのを根に持っているのか、廊下で顔を合わせた瞬間、衝撃波の出る程度のスピードで追いかけて来る。
もちろん追いつかれると惨殺される
サソリの中に、7つの銃痕のような跡が付いたサソリがいた。
ってあの時のサソリじゃねぇか! なんで復活してんだよ!
確かにhpは0にしたはずた。もしかしてだが、偽装していたのか?
そう考えながら観察していると、彼らは地面にわずかに生える苔を集めて、どこかへ運んでる様子だった。
後をついて行く。
少し進んだ所の隙間に奴らは入って行った。
……チラッ
カサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサカサ……………………
……ここはハルトスコーピオンの巣のようだ。
……いいこと思いついた。
入口の隙間を石で埋める。
みんなやらなかった? アリの巣の入口に石ころ突っ込んだり……
すぐにのけないよう、大きめのを選別して置いていく。
ギギッ!? キュルル……
キーキー!
奴らが入口を埋めたのに気がついた様だ。
キーキーキーキー……
ぺちぺちぺちぺち
体の構造上、サソリは人みたいに、体重をかけることが難しいので、このような重いものを退けるのは大変だろう。
頑張って叩いて退けようとしてる。
……
このまま放置してれば経験値ががっぽがっぽ……うん……
ヘルプ君ヘルプ君
『経験値システム』
何かしらの行動により、それに見合った経験値が入る。
一定以上超えると、レベルが上がる。
例)裁縫をする→裁縫の経験値が溜まる。
剣を振る→剣術の経験値が溜まる。
魔物との戦闘をこなす
→ステータスの経験値が溜まる
なお間接的な行動は経験値が入らない。
むむむ……やっぱりそうか。
ゲームみたいに、敵を殺すだけではダメなようだ。
すなわち餓死させて殺す。
そういう事はやっても無駄なだけって事だな。
まぁ元々このやり方は、あんまし乗り気にはなれないしな。
キーキーキーキーキーキーキーキーキーキー!!
ぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺちぺち
……すまんちょっと待っててくれ。
重厚な音と共に塞いだ石が退けられた。
キーキー……キ?
襲って来たら、その時はその時だ。
経験値になってもらおう。
ーー何もして来ないみたいだ……
……他のやつでレベリングするか。
洞窟のさらに奥へと歩いて行く。
その情景を見たのはヴァイス。
彼女だけだろう。
去ってゆくユウトを、情熱的な眼差しで眺めるサソリ達
……ユウトは渡さないよ。
彼女はそう決心するのであった。
レベリングは次回から、どしどしすると思われます。
くそっサソリ部隊に囲まれたっ!
もうこれ以上は持ちこたえられない!
〈伊156より大和へ〉
〈☆海軍の支援を要請する☆〉
〈☆海軍の支援を要請する☆〉
〈☆海軍の支援を要請する☆〉
〈☆海軍の支援を要請する☆〉
\駄目だ/\駄目だ/\駄目だ/
( ´ ・ω・ ` )




